建築士・YouTuber げげさんが解説!ハウスメーカー、担当者…家づくりにかかわる人へのモヤモヤ体験&回避術!
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2023.02.28
メーカーや工務店、パートナーに対してなど、家づくりでぶつかった不満&モヤモヤについて、読者のリアルな声を収集!
建築士・YouTuberげげさんに、回避のためのアドバイスもうかがいました!
まずは、ハウスメーカー、工務店、インテリアコーディネーターなど、家づくりにかかわる人へのモヤモヤエピソードです。
教えてくれたのは… 建築士・YouTuber げげさん
株式会社gege代表。積水ハウスにて住宅・店舗設計を経験後、独⽴。家づくりの仕組みを誰にでもわかるようにルール化したYouTubeチャンネルが話題に。著書に『後悔しない家づくりのすべて』(サンクチュアリ出版)
YouTube:げげ @gegeinc
家づくりに関わる人へのモヤモヤ01
こちらの要望をまったく聞いてくれない!
● お風呂場に洗濯乾燥機能を付けようとしたら絶対不要と止められたけれど、共働きには必須でした……。
(LEEメンバー ナオさん)
● 土地探しでハザードマップの警戒区域にかかっているところは除いてほしいとお願いしたのに、あがってきたおすすめの土地に、川の真横などが入っていた。ほかにも話し合いで伝えたことが反映されてないことが多く、だんだんと不信感が。
(LEEメンバー 真白さん)
● 現場担当の方々の作業が丁寧さに欠けていて、いろいろと不備が。指摘しても「何が不満なの?」とでも言いたげなふてくされた態度で、一緒にプランを考えてくれた女性担当者とともにイライラ。実際に家事や掃除をする私の目線と、工事を担当する方々では、意思疎通が難しかった。
(LEEメンバー SANAさん)
げげさんが解説!回避するには・・・
「本質」と「要望」を区別し本当に必要な提案か判断を
打ち合わせ時は「家族が幸せに暮らせる丈夫な家を目指す」という〝家づくりの本質〞を踏まえたうえで、中庭をつくりたい、防音室が欲しいなど〝具体的な要望〞を伝えること。施主がヒートアップせず俯瞰できていれば、担当者の提案の必要性を冷静に判断できます。
また事前に細部まで決め込んで押しつけず、双方向でのコミュニケーションを心がけて。
家づくりに関わる人へのモヤモヤ02
担当者の態度がよくない(涙)
● まだ家を建てる気はなかったものの、営業さんが来て「見積もりを出すので」と言うので話を聞いていました。あちらからの提案なのに、結局、値段は伝えてもらえず、後日電話で「やる気がないならこちらからお断りです」と。悪いことをしたわけではないのに、すごく嫌な気分になりました。
(LEEメンバー 3ママさん)
● モデルハウスを何度か見せてもらったのですが、「買わないのならもう見せない」みたいな態度をされたのは悲しかった。家なんて買い直しのきくものじゃないし、一生のことだから迷っているのに……。正直あの営業さんからは買いたくないなと思いました。
げげさんが解説!回避するには・・・
家づくりは、人が8割!価値観が合う担当者を厳選
家づくりは担当者がすごく大事!〝人が8割、会社が2割〞くらいのバランスで、じっくり相性を見てから決めていい。
〝価値観が合う&提案力がある〞人がおすすめで、中でもLEE世代と境遇が近いママさん建築家や設計士の、実感がこもった提案力には目を見張るものが。
契約前に具体的な案を出してもらい様子を見るなど、パートナーは厳選しましょう。
施主がやるべき仕事とは?3つのポイントをチェック!
1 夢を具体的にすること(目的を決める)
2 優先順位を決めること
3 プロの意見を聞くこと(選択肢を増やすこと)
「ゴール=どう暮らしたいか」がいちばん重要。それまでの道のりを案内するのが「設計者」の役目。
理想の暮らしについて考え、優先順位を明確にしよう!
家づくりに関わる人へのモヤモヤ03
好みに合わないものを提案される
● いいもの=高いものばかりおすすめされ、もっとコスパのいいものをお願いしたいけれど言いにくい。
(LEEメンバー のらねこさん)
● 私が「こうしてください」とお願いするとそのとおりにやってくれますが、センスのよい提案はなかなかもらえず、向こうからの案は諦めました。
(LEEメンバー 韓ドラ好きさん)
● 大手メーカーに多い、キラキラとラグジュアリー感のある内装の物件を購入しました。不動産会社専属のインテリアコーディネーターさんから提案されたのは、都市型マンション向けのセレブっぽいものばかり。提案プランのすべてがヴィンテージ好きの私の渋い好みとは真逆……。でも相手はプロなので、提案を断るのに気を使って疲れました。
(LEEメンバー リボンさん)
げげさんが解説!回避するには・・・
好みは具体的に伝えて!遠慮せず担当の変更もあり
担当者と合わないと感じたら、担当変更を依頼してもOK。後悔しないためにも、遠慮はしないように。
また、提案されるものが合わないときも率直に伝えて大丈夫。施主の好みや夢を具現化するのが担当者の仕事なので、気まずくなるようなら担当変更もあり。
あらかじめ好みやこだわりがはっきりしているなら、資料を用意して具体的な例を見せても。SNSなら「Pinterest」は使いやすくて、アルゴリズムの精度が高く、扉やインテリアなどひとつ検索すると似た画像が出てくるので、説明しやすいと思います。
家づくりに関わる人へのモヤモヤ04
説明不足でわかりづらい
● 引き渡しまで、寝室のクローゼットと壁の間に変な隙間があることに気づきませんでした……。「設計書を確認してください」と言われましたが、素人にはわかりづらく、モヤモヤ。
(LEEメンバー ハイキューさん)
● 2階に水回りを持っていくことに老後の不安を感じていたのですが、担当者から「●万円ぐらいでエレベーターをつけられますよ」と言われ、それならと思い進めていた。その後、設計士さんにその要望が伝えられていない&後付けだともっと費用がかかると知り、全然話が違うじゃないか!ともめました。
(LEEメンバー ukaさん)
げげさんが解説!回避するには・・・
設計書は読めなくてもいいわからなければ根気よく聞いて
家づくりを始めるときに本を1〜2冊読んで、不動産、建物、住宅ローンなどについての基礎知識を身につけておくのは◎。でも、エピソードにあるような、設計書の見方までは勉強する必要なし。わからなければどんどん担当者に聞いてください。
ただ家づくりの過程では、度重なる打ち合わせと並行して決めることが膨大にあるので、説明不足と感じることも。
一度の不満で信頼関係を損なうのではなく、施主からも根気強く質問し、担当者とのやりとりやコミュニケーションを活発にすることも大切です。
ハウスメーカーを選ぶ際に注意したいことは?
1 大手メーカーの長期保証にこだわりすぎない
例えば60年保証でも、途中でリフォームなどをした場合のみというケースがあったり、点検は無償でも何か問題があった場合の工事は有償なんてことも。但し書きも多いので、契約時に要確認。
2 営業担当者の言うことを鵜呑みにしない
当然ながら売らなければいけないので、メリットを並べがち。ホームページで細かく情報公開しているかといった企業の透明性を見たり、口コミを確認したりと、自分でできるリサーチはどんどんして。
3 OB・OGとの関係性
過去にそのメーカーで家づくりをした、いわゆるOB・OGとの関係性がいいかどうかは隠れたチェックポイント。
特に、すでに住んでいる家を見せてほしいと頼んで対応してくれる場合は、信頼関係が強固だということ。ひとつの判断材料になります。
イラストレーション/須山奈津希 取材・原文/野々山 幸
こちらは2023年LEE3月号(2/7発売)『LEE編集部スタッフの家づくり奮闘記』に掲載の記事です。
出典:図表はすべて『後悔しない家づくりのすべて』(サンクチュアリ出版)より
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