大人になってから凸凹がわかったパートナーにインタビュー。育児との向き合い方、実感する生きづらさについてなどリアルな声を聞きました。
夫がASD(アスペルガー症候群)。特性を知り工夫することで、生活しやすく
ちくわさん
ASD(自閉スペクトラム症)のひとつであるアスペルガー症候群とADHDの特性がある夫と暮らす。夫との日常をイラストで可視化し、インスタグラムにて発信して話題に。2歳の女の子の母。
Instagram:chikuwa_bloger
Twitter:planner_chikuwa
著書に『好きになった人はアスペルガーでした』(KADOKAWA)。
夫とのやりとりがうまくできずカサンドラ状態に
夫にアスペルガー症候群とADHD特性があるちくわさん。出産後に、発達凸凹の大きい人とともに暮らす家族が心身に不調をきたすカサンドラ症候群のような状態になったそう。
「付き合ってすぐに夫の凸凹がわかり、空気を読むのが苦手なアスペルガー症候群の特性上、夫の言葉に傷ついたこともありました。結婚後も、食事の予定のドタキャン、無謀な衝動買い、味覚過敏による偏食で、甘い佃煮を詰め込んで桜でんぶをまぶしたおにぎりが好物など、大変なことや不思議な言動も。ただ2人の間のことなのでそこまで気にしていなかったんです。
でも、子どもができたら、熱々の味噌汁を置きっぱなしにする不注意は事故につながる。夫とのコミュニケーションがうまく取れないことからカサンドラ状態に。一時は自分の髪の毛を抜く行為を止められず、精神的に追い詰められました。その後、インスタグラムを始めて『うちの夫も同じです』と共感してくれる方に出会えたり、仕事に復帰して夫と距離を取る時間ができたりしたことで少しずつ改善しました」(ちくわさん)
今では気になることは夫婦で話し合い、ルールを作るなどの対策を。
「夫は習慣づくまでに時間がかかるので、娘が少し大きくなったときの心配を予想して共有。例えば、子どものお風呂での事故がニュースで流れたら『お湯が張ってある状態だと溺れる危険性があるから、娘だけでお風呂に入れないように鍵をかけよう』と。夫はその場での注意力が乏しいので、“お風呂から出たら必ず鍵をかける”ことを生活に組み込みました。
凸凹があっても、夫が何が得意で何ができないのか、その特性を知れば、問題が起きないように対策をとることができる。私はインスタグラムで発信する前から、夫の言動をノートにメモするようにしています。より客観的に受け止められるようになり、自分の気持ちの整理にも役立っていると感じています」(ちくわさん)
【特集】本音で語る、発達凸凹(でこぼこ)な子どもとの暮らし
イラストレーション/二階堂ちはる 取材・原文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2023年LEE3月号(2/7発売)「本音で語る、発達凸凹(でこぼこ)な子どもとの暮らし」に掲載の記事です。
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