たくさんのニュースやエンタメがあふれている今の時代。スピード感のあるものが主流になっているからこそ、本を手に取り、時間をかけて物語の世界へ没頭しているときのリラックス感は格別なもの。
今回は、LEE読者とスタッフの「優しい気持ちになりたいとき」、「言葉にならないモヤモヤが渦巻くとき」におすすめの小説をご紹介します。
LEE読者 & スタッフがすすめる
「今の気持ちに寄り添う小説」
仕事に子育てに、日々忙しいLEE読者が「こんなときに読みたい」と思えるおすすめの本をピックアップ! 自分にぴったりくる作品を、ぜひ見つけて。
「優しい気持ちになりたいとき」におすすめの小説2選
#01
LEEメンバー ミントさん おすすめ
『お探し物は図書室まで』
青山美智子
将来に悩んでいたり、こわばってしまった気持ちをやわらかく解きほぐしてくれた
コミュニティハウス内の図書室に訪れる人々。仕事や将来の悩みを抱える彼女たちに、司書の小町さんが背中を押してくれる連作小説。
「励まされる言葉が多く、読後は心がほっこり。日々に忙殺され、立ち止まりたいと感じたときにおすすめ」(LEEメンバー ミントさん)
#02
LEE100人隊No.062 みきちきさん おすすめ
『掬えば手には』
瀬尾まいこ
思いやりと行動力にあふれた主人公の姿から、読み手も勇気をもらえる!
平凡な自分をコンプレックスに感じている大学生・匠。だが彼には人の気持ちを読めるという特殊能力があった。
「匠が、かかわる相手を気にかけ、そのことで周りも少しずつ変わっていく過程に感動。瀬尾さんの作品はいつも温かく、励まされます」(LEE100人隊No.062 みきちきさん)
「言葉にならないモヤモヤが渦巻くとき」におすすめの小説3選
#01
編集 N恵 おすすめ
『アーモンド』
ソン・ウォンピョン 矢島暁子(訳)
忙しさの中で埋もれていた繊細な感情を刺激され号泣。大ヒットの韓流小説!
怒りや恐怖を感じることができない16歳の少年・ユンジェ。ある日、激しい感情を持つ同世代の子とかかわり合うことに――。
「子ども時代の心の傷や思春期の青年の揺れが丁寧に描かれた小説。忘れかけていた繊細な感情が揺さぶられ、泣けます」(編集 N恵)
#02
LEE100人隊No.026 さんぽさん おすすめ
『彼女たちの場合は』
江國香織
行き当たりばったりだったあの頃の気持ちが言葉に。そして大人の目線にも共感!
アメリカで暮らす10代の少女二人が、広い世界を見るために旅に出る物語。
「少女たちの行動に共感もあり、また冒険できる若さにうらやましくなりつつも、親目線でハラハラしたり…。かつての自分と今の自分、両方の感情が引き出されました」(LEE100人隊No.026 さんぽさん)
#03
編集 S子 おすすめ
『意識のリボン』
綿矢りさ
器用でないが自分らしく生きたいさまざまな人間模様を俯瞰でき、軽やかな気分に!
表題作をはじめ、女性たちの視点から世界を切り取った短編集。
「『履歴の無い女』は、結婚したての主人公の戸惑いがリアル。社会的な立場や役割にモヤモヤして自分を狭めてしまうときには、そんな自分の心を客観視し、肯定できる物語です」(編集 S子)
あふれる情報に、心がざわつく今こそ「小説」の世界にひたりたい!次回は「今の気持ちに寄り添う小説『日常を忘れて没入したいときに』『落ち込んだときなど、立ち直るきっかけが欲しいときに』編」をご紹介。
撮影/新谷真衣 取材・文/石井絵里
こちらは2022年LEE12月号(11/7発売)「『小説』の世界にひたりたい!」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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