昨日は一昨日より最低気温が低かったけれど、今日はさらに昨日よりもっと冷え込んだ。
どんどん冬が近づいてくる…ああ、寒くて何をするのもおっくうな気持ち…。
でも……じつはしんしんと寒くなってくるに連れて「掃除するのにピッタリ」になる場所があるんです。
それは、「冷蔵庫」!
今回は、冷蔵庫掃除のテクニックを、「無印良品」の掃除グッズを相棒にご紹介します。
なんでかって、安価でも質が高く、しかも無香料、と冷蔵庫掃除にうってつけだから。
家から出たくないくらい寒い日、冷蔵庫をピカピカにしてみませんか?
どうして「冬に冷蔵庫掃除」なの? それは…
冷蔵庫掃除と聞いて、でも「うわぁ、面倒」と思ってしまう人、案外少なくないのでは。
何が気が重いかって、中の食材を入れたり出したりしなければならない手間がかかること。それだけでなく、出した食材が悪くなってしまわないよう、気をつかわなければならないことも、きっと大きいですよね。
でも冬の冷蔵庫掃除のメリットは、まさにそこにあるんです。
たとえば12月の東京の場合。最高気温が10度を切る日が、月の4分の1ほどにものぼります。
寒い! 思わず声が出てしまう、日の当たらない部屋、玄関先…気温を測ってみましょう。
一般的に家庭用の冷蔵庫の設定温度は、おおむね0~10℃の間といわれているのですが、室内もほとんど「冷蔵庫かな?」というくらいの気温だったりするのではないでしょうか。
だから、掃除をする間、普通の冷蔵品なら手近なエコバッグやレジ袋などに食材を移し入れ、文字通りのそんな「冷暗所」に置いておけばOK!
もちろん、冷凍品はそれでも溶けてしまう恐れがありますが、暑い時期に置いておくのと、溶ける速さは比較になりませんよね。
ですから、うんと冷え込んだ寒い日こそ、冷蔵庫掃除にうってつけだということ。寒くなるのが少し楽しみになってしまうかも?(そんなことない?)
汚れやすさで優先順位をつけて部分ごとに掃除すること
まずはどこから手をつけましょうか?
そうそう、冷蔵庫掃除の一番大切なポイントをお伝えし忘れていました。
それは「一度に全部掃除しないこと」。
出るゴミ、洗うパーツ、それなりにボリュームがあるので、必ず数回に分けましょう。
優先順位を設けて、一番汚れている部分だけ掃除するだけでも、いいんです。
冷蔵庫内で一番汚れている、細菌検出数の多い場所…どこでしょう?
それは、野菜室。
泥や野菜クズが、細菌やカビの温床になりやすいんです。
次点で、冷蔵室の、生肉や生魚を入れておくトレイ。
ここもドリップ(生肉などから出る汁)がこぼれやすく、不衛生になりやすい場所。
それから、卵トレイ。
それほど神経質になることはありませんが、サルモネラ菌が出ることもあるので。また、ときどき割れた卵が垂れてこびりついていることもあります。
ドア裏のボトル棚。頻繁に出し入れする麦茶などの水分が垂れて、汚れやすい。調味料の水分、垂れなどあることも。
出し入れが頻繁なトレイ部分。一時保存の食材がこぼれやすいです。
それからチルド室。ドリップのこぼれが、ここでもありがち。
自動製氷機。タンク部分にカビが生えていること多々。氷を作らずに済む寒い時期に、念入りに掃除しておきたいところです。
意外な冷凍室。たとえ汚れていても食材は傷みませんが、案外溶けたアイスの汁がこびりついていたり、じつはホコリや髪の毛(!)がいっぱい落ちていたりする盲点!
「無印良品」のグッズで、簡単で効果大の冷蔵庫掃除法
さて各々、掃除箇所に入れてある食材を取り出して、外せるケース部分や、トレイ部分を取り外します。
外せるものは、キッチンのシンクでぬるま湯洗いを。こびりつきや、油分のぬめり汚れがある場合は、無印良品の「食器用(中性)洗剤」(¥390)と「ウレタンフォーム 三層スポンジ」(¥150)で洗って、すすぎましょう。
乾くまで置いておくか、時間がなければ「インド綿大判ふきん」(2枚組・¥499)でシッカリ水分を拭います。特に冷凍室グッズは念入りに。
外せない部分の汚れは、基本的に水拭きで落とします。
このとき使い捨てられる「バガスと無漂白パルプキッチンペーパー」(60組120枚入・¥149)などを使うと、手軽で便利なうえ衛生的です。
とくに細菌の気になるエリアについては、水拭きの後、除菌効果のあるエタノールを含んだ、不織布の「除菌 ウェットティシュー」(20枚入・99円)で仕上げ拭きをすれば、より安心。
冷蔵庫は家電の中では「大物」ではありますが、密閉するために設けられた各所の「パッキン」の隙間や、ボトル棚などの細部、タンク部品などの細々したところにゴミや何かのこぼれたもの、ヌメリやカビなどが見られることがありますが、そんな箇所の掃除に便利なのが無印良品「隙間掃除シリーズ」のグッズ。
こびりつきには、隙間掃除シリーズの「ヘラ」(¥80)を当てますが、そのとき、「除菌 ウェットティシュー」を上からかぶせると傷を付けにくくなります。
また、パッキンの隙間に詰まった汚れの掃除なら、「ブラシ」(¥90)や「ポイントブラシ」(¥90)が便利。ここでも、ブラシの上に「除菌 ウェットティシュー」をかぶせるのがポイント。
この「ブラシ」と「不織布」のタッグはとても有能なので、ぜひ覚えておいていろいろな場所で応用してみてください。
冷蔵庫の”外周”の掃除は?
冷蔵庫で掃除が必要なのは、「内部」だけではありません。
「外周」も、冷蔵庫が大きければ大きいぶんだけ、面積が広く、汚れも付いているものですが……
じつのところ、この外周掃除は、冬じゃない方が良いのです。
この汚れの多くは「手垢」「油煙」によるものなので、こちらは気温が高い夏のうちに掃除する方が合理的!
ちなみに外周、基本的にはぬるま湯での水拭きで掃除します。
ただ、酸性の油煙を含んだホコリが層をなしてしまっている場合には、無印良品の「アルカリ電解水クリーナー」(約400ml・¥490)を少量吹き付けて汚れをゆるめ、使い捨てできるボロ布などで拭き取ってから、再度ぬるま湯拭きをして仕上げてください。ただ、くれぐれも電気系統には水気を与えないよう注意。
最後に。掃除のために取り出した食材は、かならず検分して、謎の瓶詰めや霜だらけになったお肉などは、心を鬼にして処分しましょう。
すると、ビンなどの不燃物ゴミが多く出てしまうもの。
これからお掃除する場合は、ぜひ年内の収集日を確認して取り組んでください。
小分けにしても大掛かりになりやすいので、いっそこの冷蔵庫掃除だけで年末大掃除、とするのも一案ですよ!
先取りで安心! おそうじ歳時記
LEE本誌や、LEEwebでも大活躍中の家事スペシャリスト、藤原千秋さん。早目に知っておくと安心な“おそうじ”の豆知識や実践テクを、季節先取りでお届けします。次回もお楽しみに!
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藤原千秋 Chiaki Fujiwara
住生活ジャーナリスト、ライター
掃除、暮らしまわりの記事を執筆。企業のアドバイザー、広告などにも携わる。3女の母。著監修書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など多数。LEEweb「暮らしのヒント」でも育児や趣味のコラムを公開。
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