人付き合いや友達関係に対するしなやかな考えにも注目が集まる小川奈緒さん。リアルな体験談と学びが、今後の友達との付き合い方を考えるヒントに!
はっきり仲直りしなくても、寝かせて距離をおけるのが、大人の友達関係のよさ
文筆家 小川奈緒さん
暮らしや家作りなど、ライフスタイル全般をテーマに執筆活動を行う。“すこやかな暮らし”をテーマに日々の習慣や年齢観、人間関係について綴った最新エッセイが今年12月上旬に発売予定。Voicyも配信中
Instagram:nao_tabletalk
公式サイト:https://www.tabletalk.store/
友達と会う時間からは、いいエネルギーや刺激が欲しい
小川さんは、数年前に学生時代から定期的に会っていた友達と、距離をおいたと言います。
「気心の知れた何でも話せる友達で、20代、30代の頃はお互いが仕事のグチを言い合ってスッキリして。当時は私も仕事への不満がいっぱいだったので、それはそれでよかったんです。ただ、いつからか、会っても同じ話の繰り返しで、帰り道に気持ちが晴れないことが増えてきて。家族と過ごす時間や仕事の時間をやりくりして捻出した友達と会う機会は、私にとってはすごく貴重。いいエネルギーをもらえたり、明日が楽しくなるような刺激が欲しいなと。
40代を過ぎて、友達ではなく、私の考え方が変わったのだと思います。そんなとき、その友達とちょっとした行き違いが起きて。彼女に対して私が不信感を持ってしまったこともあり、自然と連絡を取り合わなくなりました。ただでさえ、仕事に子育てに、時間も心も余裕のない毎日を送っているし、今は彼女と仲直りすることにエネルギーを割かなくてもいいんじゃないかなと。そうまでして定期的に会う関係をすぐに復活させなくてもいい、と思いました。
毎日顔を合わせる学生時代なら仲直りは必要だったと思うけれど、今なら関係性をあいまいにして、寝かせる期間があってもいい。例えば、同窓会で再会したりとか、タイミングがくればまた会う機会もあるだろうし。寝かせて距離をおける、そっとしておけるのも、大人の友達関係のいいところかなと思いますね」(小川奈緒さん)
“知り合い以上、友達未満”の関係性が今、心地いい!
もともと友達関係は“狭く深く”タイプ。本当に会いたい人かどうかは常に意識しているそう。
「友達って人間関係の中でも唯一と言っていいほど、社会的なしがらみのない自由なもの。自分の“会いたい”だけを最優先していいと思うんですよね。今よく連絡を取っているのは、近所に住んでいて子どもの話ができる、物理的に近い距離にいるママ友や、職種が似ていて仕事の話がしやすい友達。中でも最近心地いいと感じるのは、仕事のワークショップなどを一緒に企画している“知り合い以上、友達未満”ともいえる関係性の人たち。
『次はこういう企画をやりたいね』などと前向きな話しかしないし、不思議とお互いの家族のことなども話せたりして。距離感がちょうどいいんですよね。ひと回り年下の人もいたりするのですが、年齢は関係なく、すごく心地いいなと感じます。この居心地のよさだけで、友達って選んでいいと思う。
最近、私が配信しているVoicyのリスナーさん同士が、インスタグラムのハッシュタグを通してつながっていて。リアルで会っている方たちもいるみたいなんです。年齢や場所は関係なく、好きなことや感覚が似ている人たちが集って仲よくなる。これもすごく、今の時代の友達関係という感じがしますね」(小川奈緒さん)
小川さんの
心地いい友達関係とは?
違うと思えば定期的に会わなくても関係を寝かせておいてもいい
居心地や距離感がいいと思える、自分の“会いたい”相手を最優先に
【特集】令和の心地よい「友達」概念アップデート!
撮影/砂原 文 取材・原文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2022年LEE11月号(10/6発売)「令和の心地よい「友達」概念アップデート!」に掲載の記事です。
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