人付き合いや友達関係に対するしなやかな考えにも注目が集まる中川正子さん。リアルな体験談と学びが、今後の友達との付き合い方を考えるヒントに!
遠距離になって、本当に会いたい友達が自然と明確になった。以前よりも会っています
写真家 中川正子さん

雑誌や書籍、広告、アーティスト写真などの撮影を担当し、個展も定期的に開催。現在は岡山県を拠点に活動している。最新情報はインスタグラムにて。Voicyで「中川正子radio」を配信中
Instagram:masakonakagawa
Twitter:masako_n
公式サイト:https://masakonakagawa.com/
知り合いゼロの街に移住。ママ友を探してナンパも!?
中川正子さんは、11年前に関東から岡山県に移住して、ゼロから友達作りをスタート。
「大人になって新しい友達を作ることは、孤独だけど新鮮でした。当時は子どもがまだ1歳だったので、まずは情報共有できるママ友が欲しいと。待っていても見つからないので、街中で気が合いそうなママをナンパして。当時はセンサーも敏感だったと思いますが、着ている服や全体の雰囲気で自分と合いそうな人を見つけました。
あとは、初対面でもあえて欧米式に『こんにちは! 東京から引っ越してきたんですけど、このへんに児童館とかありますか?』とぐっと距離を詰めてみること。私自身が率直な付き合いが好きなので、そこでひるまずに返してくれるフランクな人とは今でも仲がいい。声かけの段階で猫をかぶらずに自分らしさを出す、ということを大事にしてママ友を作りました。
ただ、私の中でママ友の定義があって、本当の意味での友達というよりは“会社の同期”のようなイメージ。同じ段階にいるからこその悩みや思いを共有できる仲間で、人生すべてをわかり合える相手とは限らない。そこは理解して、期待しすぎないようにしています」(中川正子さん)
ジャンルレスで何でも話せる友達は、セーフティネットに
移住後は、関東在住の友達との付き合い方も変わったそう。
「関東に住んでいた頃は、呼ばれればすぐに出かけていたし、誰にでも会っていたけれど、同じようにはできない。会う機会がぐっと減ってしまった友達もいます。ただ、会わないから大事にしたくないわけではなく、今はそういう時期なのかなと。その分、700㎞離れていても会いたい人が自然と明確になって、そういう友達とは以前よりも必死に会うようになりました。
友達ってやっぱり『連絡を取り合わなければ』とか、縛られるものではないと思う。話したいから話すし、共有したいから共有するというシンプルな付き合い方でいいと、より思うようになりましたね」(中川正子さん)
中でも、中川さんが大切にしているのが“猛者(もさ)会”と呼んでいる4人のメンバー。
「菓子研究家のいがらしろみちゃんと、マネージャー業をしている女性たち。もともとは仕事の付き合いが長く、その後に同じぐらいのタイミングで出産したことでワーキングマザーという共通点も。仕事も育児もカルチャーも、いろいろなジャンルの話ができて、精神的なセーフティネットになってくれていますね。ほかの友達もそうなのですが、私が親しくなるのは圧倒的に“自分軸”の人たちなんです。
猛者会で言うと、“母親はこうあるべき”のような、社会から押しつけられた基準や評価から、みんな自由。ブレがないから、話していてすがすがしさがあります。こういった“自分軸”がある人なら、年齢が15歳上でも下でも、ジェンダーも関係ない。私にとって、今仲よくしたい友達ですね」(中川正子さん)
中川さんの
心地いい友達関係とは?
大人になってからの友達作りは最初から猫をかぶらず率直に
話していて気持ちいい“自分軸”がある人なら、年齢は関係ない
【特集】令和の心地よい「友達」概念アップデート!
取材・原文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2022年LEE11月号(10/6発売)「令和の心地よい「友達」概念アップデート!」に掲載の記事です。
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