家の中でも大きな割合を占める窓。そのインテリアによって空間の印象はがらりと変わります。差し込む光やそよ風との調和を楽しんだり、視線をガードしたり。さまざまな表情を演出できる窓まわりを自分らしく楽しんでいる北欧ジャーナリスト 森 百合子さんのお宅を拝見します。
北欧ジャーナリスト 森 百合子さんの「窓インテリア」
家のなかで季節を感じる北欧スタイルの窓辺
築88年になる古民家で、何度かリノベーションをして暮らしている森百合子さん。コロナ禍の前は年に2〜3回は取材や買い付けなどで北欧を訪れ、文化や暮らしへの造詣を深めてきました。
「北欧は圧倒的に日照時間が少ないこともあって、光を取り込む窓辺はとても貴重な場所。照明やガラスの置物、テキスタイルなど、どの家庭も好きなものであふれていて、窓辺はその家の個性が表現されているような気がします」
森さんは、そんな北欧の窓辺のスタイルを取り入れ、リビングの一番大きな窓には既製品のカーテンではなく、お気に入りのテキスタイルをかけています。
「イケアの取り外しが簡単にできるカーテンポールを使って、気に入ったテキスタイルをかけています。カーテンといっても自分で上下を縫って簡単に仕上げたもので、幅が足りない場合は会津木綿を組み合わせて自由に楽しんでいます。季節に合わせて、ビビッドな色使いの柄や、温かみのある色合いを選んだり。窓に合わせて大きく使うことで、部屋の印象もがらっと変わるんですよね」(北欧ジャーナリスト 森 百合子さん)
北欧ジャーナリスト 森 百合子さん
北欧の暮らしや旅を中心に執筆。近書は『日本の住まいで楽しむ 北欧インテリアのベーシック』(パイインターナショナル)。北欧の食器とテキスタイルの店Stickaも運営。インスタグラム(allgodschillun)
移り変わる光をたっぷり取り込み季節を感じるのが窓辺の楽しさ
秋から冬にかけて、リビングの窓にかけているのは、スウェーデンの作家マリ・シムルソンのテキスタイル。和洋問わず、インテリアになじみのいいデザイン。
季節や気分に合わせてテキスタイルでイメージチェンジ
スウェーデンのデザイナー、スティグ・リンドベリの「楽園」とタイトルがついたテキスタイル。
「テーブルクロスにしようと思いましたが、縦に使うほうが絵柄が生きるとカーテンに。短くして2枚にするのも考えましたが、1枚で大きく使い、幅が足りない分は会津木綿を合わせました」
春 春の訪れを告げるねこやなぎ柄のリネン
1960~70年代に活躍したスウェーデンのデザイナーによるテキスタイル。「光を通す素材なので、春だ!と幸せな気持ちに」
夏 初夏に摘むベリーがモチーフのコットン
「デンマークの蚤の市で見つけた布のモチーフは、北欧の夏の風物詩、ベリーとジャムの瓶。カラフルで元気をもらえます」
冬 冬景色に合うもみの木柄
ファイン・リトル・デイというスウェーデンのブランドのもの。「落ち着いた色合いが、窓の外に見える冬の景色と合います」
キッチンの窓にはお気に入りのレースを
「とにかく布が好き!」という森さん。スウェーデンでの買い付けの際に見つけたアンティークのレースを、キッチンの窓辺に。「窓に合わせて選ぶというよりも、好きな布をいろいろな窓に当てはめてみて楽しんでいます」
出窓には旅で見つけた雑貨や季節の飾りを
旅で見つけた人形や飾りのほか、冬場は小さなクリスマスツリーを飾ったり、春先にはイースターのひよこを並べたりと、季節を感じるアイテムも加えて楽しい空間にしています。
寝室は自由にカットできるブラインド
イケアのショッティス プリーツブラインドはテープで固定でき、幅や長さを好みでカットできるもの。「手軽に取り付けられて外からの視線を遮り、やわらかい光も入る、優秀なグッズです」
次回は、LEE100人隊TBharuさんの「窓インテリア」を拝見!
撮影/須藤敬一 取材・原文/田中理恵
こちらは2022年LEE11月号(10/6発売)『「窓インテリア」で家時間をもっと心地よく!』に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(2022年10/6発売LEE11月号現在)です。
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