これまで親子での山歩きのコツや服装、おすすめのフィールドなどを紹介してきたこのシリーズ。前回の公園内での練習ハイキングを経て、ついに本当の山登りへ行ってきました! 場所は静岡市の真ん中にある標高171mの「賎機(しずはた)山」です。
バスでアクセスできる身近な山
子どもと一緒に行く冬の山歩きの行き先選びとして、まず気をつけなければいけないのが積雪がないかどうか。そのため、標高が低くアクセスのいい山を選ぶといいそうです。
今回、年末に夫の実家のある静岡市に帰省した我が家が、初めての子連れ登山の行き先として選んだのが賤機山。街の中にあり、静岡市民が気軽にウォーキングやハイキングに行く山だそうです。登山が趣味のばあば(義母)をガイド役に、親戚の子どもたちも誘い、登りに行ってきました。
スタートは「おせんげんさん」の通称で親しまれている浅間神社。まずは境内の百段階段を登っていきます。これ、上の方まで行くとかなり高い…。高いところが苦手な私は、上だけ見て必死に登りました(笑)。
登り切ると、ここから登山道がスタート。
アップダウンも少なく、見晴らし抜群のルート
浅間神社から浅間山山頂を経て賤機山山頂まで、尾根沿いを縦走していくのですが、ところどころに眺めのいい場所があり、市街地を一望できる気持ちのいいルートです。
でも、急な登り下りは少なくてもやはり山道。木の根が出ていたり大きい石が埋まっていたりして、やっぱり平地を歩くのとは違います。
多少のアップダウンもあるので、大人はトレッキングシューズを履いたほうが足は疲れないし、安全かなと思いました。
途中にはベンチもたくさん設置されているので、20~30分おきくらいに休憩しながらゆっくり歩きました。歩くとエネルギーを使うので、おやつも忘れずに。子どもたちはおやつを食べるのを楽しみに歩いていたようです。
上の写真は、浅間山山頂より手前にあった広場から撮ったもの。景色がよかったので、ちょっと長めに休憩しました。日当たりがいいルートなので、真冬なのに歩いているとじんわりと汗が出ます。
後半は急な登り下りもありましたが、4歳の娘も、手をつないだり、ときには抱っこしたりしながらなんとかクリア。
4歳児でも意外と頑張れた2時間の道のり
初めて山道を歩く娘は、途中で転んだり歩くのが嫌になったりするかな…と思っていたのですが、まったくそんなことはなく、デコボコした道もスイスイと身軽に歩いていました。
このルートの最終地点・鯨ヶ池まで歩くと3時間ほどかかるようですが、今回私たちは賤機山山頂から下山。浅間神社から賤機山山頂までは、ゆっくり歩いても2時間弱くらいでした。
ちなみに、賤機山には戦国時代にはお城があったそうですが、今は残っていません。山頂付近には下の写真のような看板がありました。
この日は、下山してからお昼を食べることにしていたので、お弁当は持って行きませんでした。降りてくるとちょうどお昼。近くでお寿司を食べて帰りました。山登りの後のお寿司、最高〜。気合入れて遠出するよりも、こんな手軽に行ける山が私は好きです。
初めての子連れ登山にぴったりな賤機山ハイキングでした。
相馬由子 Yuko Soma
ライター
1976年、埼玉県生まれ。夫と7歳の娘との3人暮らし。編集プロダクション、広告系出版社を経て独立。ウェブ、雑誌、書籍などで編集、執筆を手がける。最近では、子育て、アウトドア、旅、食などのテーマを担当することが多い。合同会社ディライトフル代表。