昨秋になりますが、久しぶりに家族で旅行をしました。
行先は京都。子連れでは、日帰りで訪れたことがあるものの、宿泊するのは初めてです。
以前訪れた時は、下の子はまだ赤ちゃん。GWとインバウンドで街中に観光客が溢れていました。「素敵」と同じくらいの「大変だった…」記憶が蘇ります…
しかしベビーカーを卒業した今、改めて家族で訪れると、変わらぬ光景の中にも新しい出会いがたくさんありました。
滞在するホテルは?
待ちに待った!エースホテル京都
宿泊先は、 2020年アジアで初めてオープンした「エースホテル京都」。コロナ禍、インスタで見かける度にいつかは行きたい…と思い続け、数ヶ月前に予約。その日がやって来るのを心から楽しみにしていました。
見応えたっぷり。開放的なパブリックスペース
香川の自宅から車でおよそ3時間半強。現地に到着すると、出迎えてくれたのは開放的なロビーに溶け込む数々のパブリックアートとフレンドリーなスタッフたち。早朝4時起きの移動でヘトヘトな私でしたが、着いた瞬間、その疲れを忘れさせてくれるほどの圧倒的なインパクト! 「来てよかった…」まず、そう思えた瞬間でした。
ホテルの部屋は?
テラスツインに宿泊
数ある部屋タイプの中で、今回チョイスしたのはテラスツイン。テラス付きの42平米は開放感があり、子連れで過ごすには丁度良い広さでした。ベッドサイドの壁面にはLEEDAYS創刊号でも紹介されていた柚木沙弥郎さんのアートワークが!
エースホテルといえば、客室にギターやレコードプレーヤーがあることも有名。部屋に入ると早速子供たちがギターを見つけて大興奮!(その後、「ギターのあるホテル」と呼んでいました(笑))ピアノを習い始めた長女が謎の楽譜を書いてもなんだか絵になります。
無駄のない、シンプルな佇まいの中にも、遊び心のあるホスピタリティー。心地よく、なんだか嬉しくなる空間は、滞在の思い出を特別なものにしてくれました。
●エースホテル京都
公式サイト:https://acehotel.com/kyoto/
観光の日、行き先は?
リニューアルしたばかりの「京都市京セラ美術館」へ
1日目は、ホテルに荷物を預けて観光へ。移動手段には、レンタサイクルを利用しました。
お決まりの清水寺付近をサイクリングした後、向かったのは昨年にリニューアルオープンした「京都市京セラ美術館」。
現存最古の公立美術館建築「京都市美術館」を建築家の青木淳、西澤徹夫が共同で大規模リノベーションし、2020年に通称を「京都市京セラ美術館」としてオープン。ガラスのファサードや、エントランス前に大きな広場ができるなど、人々が集う開放的な空間へと生まれ変わりました。
歴史ある外観はそのままに、改修された広場や白いホール。荘厳な趣を残しながらも現代的に生まれ変わった美術館はとっても清らかで親しみやすい。中庭の日本庭園も、ちょうど紅葉が美しく、この場所ならではのランドスケープを存分に楽しむことができました。
当日は「京都市京セラ美術館開館一周年記念展 モダン建築の京都」へ(〜2021年12月26日終了)。京都は、モダン建築が多く現存することも改めて知り、「次はここにも行きたい!」欲が止まらず…
来年の紅葉の時期には「アンディ ウォーホル キョウト/ANDY WARHOL KYOTO」展(2022年9月17日-23年2月12日予定)が開催されるそう。こちらも子連れで行きたい! 早速旅のリストに入れました。
平安神宮の鳥居をみながら広場でのピクニック
お決まりの美術館でのカフェタイム。館内のカフェENFUSE(エンフューズ)もとても素敵ですが、休日の午後はもちろん列ができるほど大人気でして…
サイトでは、テイクアウトメニューも紹介されていたので、我が家もエントランス前の広場でピクニックをすることに。
なだらかな傾斜の続く開放感たっぷりの広場。平安神宮の大きな赤い鳥居と広い空を見ながらのおやつタイム。コーヒーも美味しくて、こんな場所が近所にあったら毎日来るな…
●京都京セラ美術館
公式サイト:https://kyotocity-kyocera.museum
2日目はお買い物の日。行き先は?
ゼロウェイストスーパー 斗々屋 京都本店
観光メインの1日を終え、2日目はショッピングDAY。ロフトマンや京都BALなどのご当地ショップを回りつつ、向かったのは2021年夏にできたばかり、日本初のゼロウェイスト(ごみゼロ)スーパー「斗々屋 」です。
スーパーマーケットでありながら、全ての商品をゼロウェイストで買うことができる「斗々屋」。ここでは、使い捨ての包装や、袋、容器などを使わずに、食材や、日用品など約700品目を量り売りで購入することができます。
以前、徳島県上勝町を訪れた時から気になっていたゼロウェイスト。「こんなお店があればごみは減るな〜」と思い描いていた、まさにそのものがありました!
最新鋭の測量機器がすごい! 買い物はとてもスムーズ
斗々屋では、よくあるカウンターでの量り売り販売ではなく、私たちが商品を測り、容器に詰める形式で買い物をします。一見すると難しく思える「量り売り」。興味深かったのは、その動線をサポートする最新鋭の測量システムの数々!
棚に並ぶ全ての什器にはモーションセンサーが設置。私が商品を取ると、センサーがその情報を測量機に送信します。事前に重さが登録された容器に商品を入れ、測量機に乗せると、取った商品のみの金額をすぐに算出。あとは品目・金額を確認してバーコードを出し、持参した容器に移すだけ。(手持ちの容器の重さを登録することも可能。)
これなら間違えることなく、会計もスムーズ。そして子供たちはこのシステムに大興奮!!もちろんゴミも出ません!
乾物のみならず、野菜をはじめ、惣菜や豆腐、納豆、調味料、化粧品などなどあらゆるものが揃う斗々屋。店頭で残った食材は、併設するレストランのシェフが調理するなどフードロスの削減にも取り組んでいるそうです。
嬉しかったのは、近所のスーパーではなかなか揃っていないハーブティーや、レンズ豆が少量から買えること。 ネットや専門店で「こんなに使わないんだけどな…」と思う量を買わずに済むので、お得です!
はじめはちょっと躊躇する「容器の持参」。でも、当たり前ですが、ゴミが本当に出ません! 私も早速、地元の肉屋さんにタッパーを持参。挽肉などはそのまま容器の中で下味をつけられるし、トレイを回収ボックスに入れる手間もない。やってみると沢山のメリットに気がつきました。
長く大切に愛され続けてきた京都の街並み。その風景にゼロウェイストの概念はとてもマッチしているように思えます。無駄も、ゴミもなく、美味しい食材を楽しく買い物ができるスーパー。近くに住んでいたら間違いなく通いたい!
●斗々屋京都本店
Instagram:totoya_kyoto
旅の食事はどこで?
1日目のランチはみんな大好き餃子に!
@モトイギョーザ
美味しそうなお店がどこまでも続く京都。何を食べようか迷いますが、初日のお昼はみんな大好き「餃子」に決定。
京都のフレンチ「MOTOI」がオープンした餃子専門店。色々と気になるメニューはありますが、まずは名物の「パパ餃子」と、シンプルな「モトイ餃子」をそれぞれ注文。
丁寧に作られた餃子はどれも間違いのない美味しさ。そして、パクチー好きの私には「パパ餃子」が大ヒット! セロリ餃子やトリュフ餃子も気になり…次回は夜に飲みに行きます!
●モトイギョーザ
Instagram:motoi_64
ディナーはゆっくりホテルのバー&タコスラウンジで
@エースホテル内「PIOPIKO」
観光でたっぷり遊んだ日の夕食。せっかく素敵なホテルに泊まるのだから、と夜はホテル内のバー&タコスラウンジ「PIOPIKO」でのディナーをチョイス。
洗練された印象はそのままに、夜は照明、音楽ともにぐっと大人の雰囲気になります。ちょっと緊張気味な子どもたちでしたが、スタッフの方はとてもフレンドリー! メニューの中にはキッズ向けのものも用意されています。他にも家族連れを何組か見かけました。
居心地のいい空間にリラックスした子供たち。タコディナーセットに子ども向けのピザやワカモレなどを頼み、大人はついつい飲み過ぎてしまいましたが…(笑)最高のディナーになりました。
●PIOPIKO
公式サイト:https://www.piopiko.com
2日目、朝食は早起きして錦市場の名店へ
@錦市場の「錦平野」
ホテルでの朝食も悩みましたが、折角なので早起きして錦市場へ。創業100年を超えるお惣菜やさん「錦平野」で「平野朝定食 魚」をいただきました。
前日の飲み過ぎた身体に名物のだし巻き卵が滲みる…(涙)気力・体力共に必要な2日目のショッピングデー。朝から優しい和食で幸せな気持ちになりました。
●錦平野
公式サイト:https://nishiki-hirano.com
京都の街めぐり、交通事情はどうだった?
移動手段にはパパ・ママ&環境にも優しいレンタサイクルが大活躍!
今回、移動手段に選んで大正解だったのが「レンタサイクル」。
宿泊前日(11月中旬)、ホテルのスタッフの方に状況を伺うと、やはり紅葉のハイシーズン、中心部の道はかなり混雑しているとのこと。早起きさせた2人の子連れ観光は地獄を見ることになるに違いない…と、レンタサイクルショップで親子用の電動自転車2台を借りることにしました。
小回りが効く自転車は、コンパクトな街の子連れ旅にこそお勧め!と言い切れます。
今回お世話になったレンタサイクルショップは「レンタサイクル風音 京都駅店」さん。ホテルまでの配送も可能で(有料・混雑日を除く)、届くと、私たちの身長に合わせてサドルの調整も済んでいました(涙)
営業時間は、朝9時から16時迄(〜18時は問い合わせれば通常レンタル可)ですが、返却は24時間OK。早朝などは予約すれば無人でレンタルすることも可能などフレキシブルな対応がありがたい! 前後子乗せの3人乗りや、タンデム自転車(大人2人乗り)を扱うなど、バリエーションも豊富でした。
他にも京都には、様々なスタイルのレンタサイクルショップがあります。好みの一台を見つけるのも、旅の楽しみの一つになりそうですよね。
※親子用自転車はどこも数が少ないので、ハイシーズンは早めに予約がおすすめ。もちろん駐輪は、決められた場所に!
●レンタサイクル風音 京都駅店
公式サイト:https://fuune.jp
中心部、想像よりも駐車場は少ない
西日本在住者なら、車で訪れる方も多いと思います。しかしながら、はじめに訪れたエースホテル、新風館ともに駐車場はありません。ちなみに京都BALなどの大きな施設でも駐車場はなく、あっても直結していない場合が多いので要注意。
また、滞在時に車を留め置く駐車場はいくつかあるものの、最大料金のある手ごろな場所は埋まりやすい。私たちは事前にホテルのスタッフに情報を得ていたので、朝一番に近くの駐車場に無事停めることができました。
休日、中心部は大渋滞
2日目の帰り道、まだ一件寄りたい場所が残っていたものの、あまりの渋滞に諦めて退散。それでも京都駅まで着くのに一苦労。夕方、高速に入るまで1時間近くかかってしまいました。
ホテルの方の「この時期、自転車はお勧めです」の言葉、まさにその通りでした。次回は最終日、京都駅の近くに駐車しようかな…
混雑は時間帯や時期にもよると思います。車で京都への旅行を考えている方は、現地のプロのアドバイスを参考にすることをお勧めします!
「一緒に動いて」「一緒に経験し」「一緒に驚く」旅に
子供が小さかったこともあり、コロナ前の家族旅行は、プール付きホテル、朝食ビュッフェ、ショッピングモールなど狭い範囲にリゾート要素を求める傾向がありました。
コロナ禍を経験し子供も少し大きくなった今は、「一緒に動いて」「一緒に経験し」「一緒に驚く」、そんな時間が欲しくなっているのかもしれません。
いつ訪れても、歴史を感じさせながらも、独特の新しさがある京都の街は、まさに私たちのそんな気持ちを満たしてくれました。このコラムを書いている今も、また訪れたい気持ちでいっぱい!
今後、皆様の旅の計画に役立てば、嬉しいです。
高木綾子 Ayako Takagi
ライター/LEEキャラクター
1981年生まれ。百貨店バイヤー、ヴィンテージショップなどファッション業界を10年経験。その後、LEEキャラクターになったことをきっかけに同世代の女性に役立つ情報を伝える仕事に興味を持ち、ライターの道へ。夫の仕事の関係で2020年より東京から香川へ移住し、ファッションや子育てのほか、四国地方についても執筆。2児の女の子ママ。