クラウドファンディングサービス「READYFOR」代表
米良はるかさん
READYFOR株式会社創業者兼代表取締役CEO。2011年にサービスを立ち上げ、’14年に株式会社化。日本人史上最年少でダボス会議に参加するなど、注目の若手経営者のひとり。
自分では直接手助けできない
問題解決の一助になれます
10年前に、日本初のクラウドファンディングサービス「READYFOR」を立ち上げた米良はるかさん。クラウドファンディング(crowdfunding)とは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語。READYFORが目指したのは、社会課題の解決や自分の夢に挑戦する人々と、その思いに共感した人々が資金調達を通してつながる仕組みです。
「利益を生む場所にお金が流れる資本主義の原理からすると、なかなか十分な資金が流れにくい挑戦が、世の中にはたくさんあると思います。特に社会問題を地道に解決する活動や成功が約束されていない夢のスタートには、資金が集まりにくいのが実情です。でも、その活動はとても尊いもの。だから、プロジェクトに共感する人々が、少額でも個人で出せる範囲のお金を出して、みんなで実現させる仕組みを作りたかったのです。
アイデアを聞くだけでわくわくしてしまう誰かの夢や、自分では直接手助けできない社会問題の解決に動いてくれている人たちを支え、それがうまくいったら“うれしい!”と一緒に喜べる体験に価値を見いだしてくださる支援者さんが、とても多いんですよ。ひとりひとりの力は小さくても、集まれば大きな力になります」(米良はるかさん)
クラウドファンディングサービスの中でも、READYFORにはどんな特長がありますか。
「まず、極めて透明性の高い支援ができることだと思います。例えば、あるプロジェクトを支援する場合、実行者の方の熱い思いや支援を求める理由を知ることができるだけでなく、何にどれだけ資金が必要か、目標まであといくら必要か、といった経過情報までプロジェクトのページを見れば随時、明確にわかるようになっています。つまり、支援したお金の使い道や現状をかなり具体的に把握できるんです。
また、プロジェクトの内容に違法性はないか、資金が集まればしっかり実現可能かどうか、という面も丁寧にチェックしているので、安心してご参加いただけます」(米良はるかさん)
応援したいプロジェクトはどう見つけたらいいでしょう?
「本当にいろいろなプロジェクトがあるので、ふらっとサイトを覗いてみると『こんなプロジェクトがあるのか!』と新鮮な発見があるはず。例えば、農業、女性の病気、学生のチャレンジ、カフェ、動物、舞台・パフォーマンスなど、さまざまジャンルのハッシュタグからテーマを探せるので、自分が興味、関心のあるプロジェクトに簡単にアクセスでき、ピンポイントで応援できます。さらに、思いがけない魅力的なプロジェクトに出会うチャンスもあります。
ソーシャルグッドな活動や夢を応援するクラウドファンディングを通して、誰もが今よりもっと気持ちよく、楽しく生きられる社会の土台作りに、ぜひ参加していただきたいな、と思います」(米良はるかさん)
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イラストレーション/Aikoberry 取材・原文/中沢明子
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