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CULTURE NAVI「CINEMA」

映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』復讐劇とロマンティック・コメディが併走する展開に、キュンキュンもドキドキも最高潮!

2021.07.15

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『プロミシング・ヤング・ウーマン』

『プロミシング・ヤング・ウーマン』

© Universal Pictures

いろんな種類の“ドキドキ”が満載の復讐エンターテインメント

わお!!
“甘いキャンディに包まれた猛毒”"というキャッチのごとく、なんて刺激的な映画。フェミニズムという言葉が上品に思えるほどウーマンパワーが炸裂! そうそうコレが観たかったと拍手喝采していると……ラストはちょっぴり言葉を失う。果たして“前途有望な若い女性”がどうなってしまうのか。前のめりでご覧いただきたい。

学部内でも優秀と目されながら医大を中退したキャシーは、カフェの店員をして平凡な毎日を送っている。その一方、夜ごとバーに繰り出しては、泥酔したフリをしてお持ち帰りされ、彼らに裁きを下していた。そんなある日、大学時代の同級生で小児科医となったライアンが偶然カフェを訪れる。ずっと気になっていたと告白され、キャシーも封印してきた恋心が芽生える。そして2人は付き合い始めるが。

彼女に何があったかについては、その後のキャシーの言動から大方予想はつくだろう。“復讐は鮮度が命。彼女の計画をバラすな”と資料にあるゆえ、これ以上は明かせないが、事の経緯が少しずつ明らかになっていくたび、新たな証言を得るたびに、私たちの心も怒りでメラメラ。復讐を遂げる姿に快哉してしまう。と同時に、久々に恋をするキャシーの初心さ、戸惑いやトキメキがこそばゆくて、胸がキュンキュン高鳴る。

なにしろキャシーを演じるキャリー・マリガン(『17歳の肖像』など)が超絶キュート! 昼夜で豹変する服装、フェミニンなデート着などファッションも目に楽しい。果たして復讐劇とロマンティック・コメディが併走しながら、なだれ込む衝撃のラストとは――。

初長編監督作にしてアカデミー賞5部門ノミネート、うち脚本賞を受賞した新星監督エメラルド・フェネル、彼女の才能に惚れた女優マーゴット・ロビーが製作に名乗り出たという、ウーマンパワー結集の作品。そんな女性たちの躍動に、明日の希望を感じてウキウキさせられる。クズ男たちを好感度高め俳優が演じるのも、意義あるナイスアプローチ!()

・7月16日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開予定
公式サイト

『少年の君』

『少年の君』

香港電影金像奨8冠達成、米アカデミー賞にもノミネート

高校3年の少女チェンが通う進学校は、熾烈な受験戦争で殺伐としている。ある日、いじめを受けた同級生が自殺。同情の意を示したチェンが、新たな標的に。誰にも相談できず苦しんでいた彼女は、ひょんなことから不良少年と知り合い、次第に心を通わせていく。

恋と呼べないほどの淡さ、でも2人にしかわからない魂の深い共鳴に、血管がドクンドクンと破裂しそう。落涙必至の、忘れ難い鮮烈な青春映画。

・7月16日より新宿武蔵野館ほかにて公開予定
公式サイト

※公開につきましては、各作品の公式サイトをご参照ください。


取材・原文/折田千鶴子


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