家電量販店のドライヤーコーナーに行くと、ずらりと並んだその数に圧倒されてしまうほど。価格も数千円から数万円までと幅広く、選ぶのに困るという声も聞かれます。髪が乾けばいいというものではなく、なるべく短時間でしかもまとまりのある美しい髪に仕上げたいもの。今回は、ちょっと価格は高めですが子どものヘアドライにも活躍すること間違いなしのシャープのプラズマクラスター ドレープフロードライヤーをご紹介します。

ドライヤーから出る2つの風が深く広範囲に髪に届く

シャープ「プラズマクラスター ドレープフロードライヤーIB-WX2」実勢価格36300円。カラーは写真のホワイト系のほか、ピンク系もあります

髪をスピーディに乾かすために、片手に2台のドライヤーを持ってヘアドライするサロンのテクニックからヒントを得て開発されたのが、ドレープフロードライヤー。2つの吹出口から出る風が、髪を立体的に押し分けて、深く広範囲に風が届くように設計されています。髪の表面が波打つような動きを見せることから、“ドレープフロー”と名付けられたのだそうです。

今回ご紹介するIB-WX2は、2019年に発売の初代機に次ぐ2代目のモデルですが風路の開口率を高めて送風面積を広げることでドライ時間が約10％短縮され、さらに速乾性が高くなったとのこと。実際に使ってみると勢いのある2つの風が髪をかき分けるように乾かしてくれて、手を使わなくても地肌まで風が届くのが実感できます。

俵型をした独自の“ノズルレス形状”が特徴。2つの吹き出し口から髪の広範囲に風を届ける速乾方式を採用しています

ノズルレスな俵状の独特なデザインをしているので、手首を大きく動かさなくても髪全体に風が行きわたるのもいいなと思います。見た目的に少し重いのでは？と思われるかもしれませんが、バランスのいい設計のため、重さを感じさせず使いやすいのです。重さそのものも約590gで、前モデルよりも軽くなっています。ドライヤーは600gを切ると女性でも楽に持てる印象なので、バッチリですよね。

距離センサーとAI搭載の「センシングモード」は子どものヘアドライにも

モードはHOT、SENSING、BEAUTY、SCALPの4つのほか、アプリから設定できるAPPモードがあります。

モードはHOT（＝早く乾かすスピーディドライモード）、SENSING（＝ケアドライできるセンシングモード）、BEAUTY（＝ツヤがアップするビューティモード）、SCALP（＝地肌ドライモード）の4つのほか、アプリから設定できるAPPモードがあり、髪の長さや状態に合わせて選べるようになっています。HOT（スピーディドライモード）では、赤色のLEDが光り、風量に応じて明るさも変化するなど、目で見てわかる表示がいいなと思います。

HOT（スピーディドライモード）では、赤色のLEDが光り、風量に応じて明るさも変化します

ワンプッシュで温風、冷風の切替ができる「COLD（冷風）ボタン」を押すと、LEDの表示が青色に変化しました

SCALP（地肌ドライ）モードでは表示がグリーンに。約50℃の温風で、地肌をいたわりながらじっくり乾かすことができます。このモードはある程度髪が乾いてから使うのがおすすめ

中でも特筆すべきは、距離センサーとAIの搭載で温度をコントロールする「センシングモード」。髪に与える熱ダメージや過乾燥を抑えるために、ドライヤーが髪との距離をセンシングして、距離に合わせて風の温度をコントロールしてくれます。髪の表面温度を55℃以下にキープできるので髪にやさしく、うっかり髪に近づけすぎても「熱い！」ということがないので、お子さんの髪を乾かしてあげるときにも嫌がられずにすみます。速乾性も高いので、“熱くなくて早く乾く”のだから、うれしいですね。

また、ヘアカラーした髪は熱風が苦手なので、このセンシングモードを使うと、ヘアカラーの退色が約40％も抑えられるとのこと。髪色を楽しむ人がますます増えている今、これは見逃せません。

スマホのアプリとの連携でさらに使いやすく進化！

本体の裏側をよく見てみると「Bluetooth」のマークが

初代モデルからBluetoothによるスマホとの連携で、ドライモードをカスタマイズできる機能がありましたが、このモデルでは新しくMODEボタンのカスタマイズ設定が可能になりました。多彩なモードがあるのはうれしいのですが、例えばBEAUTYモードで使いたい場合、MODEボタンを2回押す必要があります。そのまま使ってしまうと最初はいつもHOTモードなんですよね。

電源を入れたら、モードを選ばなくても最初から自分の使いたいモードに設定できるのが、今回のカスタマイズ設定。Bluetooth接続も面倒なことはなく、ドライヤーの電源プラグをコンセントにさして、電源をオフにすると自動でスマートフォンアプリとつながるので誰でも簡単にできます。

スマートフォンに専用アプリ「ボーテアップ」をダウンロードしたら、ドライヤーと連携させますが、やり方は簡単。電源プラグをコンセントにさして、電源をオフにするだけで自動でつながります

アプリで5つのモードから好みのものを選んで設定することで、何回もボタンを押さずにそのモードを使うことができるように。私はBEAUTYモードを選んで送信したら、ドライヤーの「BEAUTY」モードのランプが光って、設定完了しました

アプリで設定したモードを送信すると、ドライヤーのボタンが光って設定完了。新たに変更するまで、一度設定した内容はドライヤー本体が記憶しているから、毎回スマホを持ってこなくても大丈夫です。私はBEAUTYモードだけで設定しましたが、使いたい順番を選んで複数のモードにもカスタマイズできます。センシングモードでのセンサーやAIもそうですが、こうしてカスタマイズまでできて、ドライヤーのスマート化も進んでいるのですね。

今の季節は中温の温風と冷風が交互に自動で切り替わり、キューティクルを引き締めて艶やかな髪に仕上げてくれます

進化とは違うかもしれませんが、このモデルからプラスチックの使用をこれまでの約1/9に低減させたエコパッケージを採用していて、箱のデザインもシンプルに。環境に配慮したこんな取り組み、企業姿勢として素敵だなと思いました。

初代モデルよりもぐんとコンパクトになったパッケージ。プラスチックの使用量を約1/9に低減した「エコパッケージ」を採用していて、とても好感が持てます

静電気を抑え、トリートメント効果もあるプラズマクラスター

そうそう、シャープならではのプラズマクラスター効果も忘れてはいけないポイントでした。

ブラッシングすると、髪はプラスに、ブラシはマイナスに帯電します。プラズマクラスターはプラスとマイナス、2つのイオンだから、髪とブラシ、それぞれの静電気を抑えて髪のダメージを抑制し、キューティクルを守ってサラサラな髪に仕上げます。また、静電気を抑えることで髪にまとまりを与えてツヤをアップさせる効果も。指通りのスムーズなスタリングしやすい髪になります。

冷風時に特にプラズマクラスターの美髪効果が高まるようなので、先ほどご紹介したBEAUTYモードでの温風冷風の自動切替は、プラズマクラスターをより効果的に働かせるためにも理にかなったモードなのですね。センシングモードのところでお話したヘアカラーの退色抑制も、色落ちを抑える効果のあるプラズマクラスターとの合わせ技というのですから、プラズマクラスター効果、恐るべし。

私は髪を巻いていますが、このドレープフロードライヤーは、サラサラのストレートヘアにしたい方には特に相性がいいように思います。お子さんはもちろん、ペットをシャンプーした後にも熱くなくて速乾のドライヤーは大活躍するはず。洗面台に置いた姿も美しい、家族みんなのためのドライヤーだと思います。

DATA

• ブランド：シャープ
• 商品名：「プラズマクラスター ドレープフロードライヤーIB-WX2」
• 製品詳細

「神原サリーの愛しの家電語り」は、毎月２回更新。次回もお楽しみに！