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上紙夏花

セレブに愛されるかごバッグ『ナンタケットバスケット』を自分で編んでみた!

  • 上紙夏花

2016.12.09

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大西洋に浮かぶ小さな島、ナンタケット島で生まれた美しいバスケット

みなさん、ナンタケットバスケットってご存知ですか?

ナンタケットというのは、アメリカ東海岸にある小さな島の名前。モデルの雅姫さんも以前LEEの取材で訪れた島で生まれた伝統工芸品が、ナンタケットバスケットなのです。かつてオードリー・ヘップバーンが愛用、フォーマルな席でも許される唯一のバスケットなんだそうです。 LEE本誌でもかごバッグのコーディネートが度々登場して人気を集めていますが、自分で編んだかごバッグを持てたら最高ですよね!

 

私がこのナンタケットバスケットを知ったきっかけは、ママ友で、モデルの三児の母でもあるマリエスタさんからのお話でした。「美しくて上品なモデルさんが教えてくれる、それはそれは美しいバスケットがあるのよ」という言葉に、バスケットにも先生にも興味津々!と彼女がレッスンに行く日に一緒に1Dayレッスンを申し込んだのです。先生である塩川美佳さんはマリエスタさんとモデル仲間とのことで、美しい方々に囲まれてドキドキ!

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ナンタケットバスケット作家/講師・モデルの塩川美佳さん。

 

 

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塩川美佳先生の作品たち。伝統的な技法にモデルならではの、ファッション性の高い作品がずらりと並びます。右手上段のファーのついたバッグも生徒さんに人気だとか。

 

小さな作品からチャレンジできます!

「バッグを編みたい!」と言ってみたものの、よくよく聞いてみると、バッグともなるとかなりの時間を要するそうで、1Dayでできる、2インチピンクッションに挑戦しました。私はなんせ不器用なので、このサイズでできなければ、バッグも当然無理だと思うので……(笑)。とにかくやってみます。

 

 

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いちばん左の小さなピンクッションに挑戦!1Dayの場合は、先生が木製の型に縦軸を刺すところまで仕込んでいてくれます。

 

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写真右がマリエスタさん。前回は娘さんの七五三用に小さなバスケットを編んだそうですが、今回は自分用の大きなトートに挑戦されます。この日はひたすら、縦軸のサンディング作業でした。

 

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私同様、初参加だったモデルの東麻美さん。彼女は私のピンクッションよりも大きい、小物入れにトライ。「できるかどうか不安」と言っていましたが、かなり楽しんでいる様子です。

今回は先生が済ませてくれていた、縦軸を仕込む工程の説明を受けて、いよいよ編む作業へ。籐の細くて薄い紐を、さらに削いで使うことで繊細で美しい網目ができます。

次のページでは、塩川先生とナンタケットバスケットの出会いとともに、ピンクッションの仕上がりをご紹介します!

ナンタケットバスケットとの出合いがその後の人生を豊かにしてくれた

モデルとしてもご活躍の塩川美佳さんですが、ナンタケットバスケットとの出合いについて聞いてみました。

 

塩川「ナンタケットバスケットに出合った頃、実は大病を患いまして……。深刻な状態で、もう助からないかもしれないと塞ぎ込む毎日でした。でも、病室にナンタケットバスケットを持ち込んで編んでみたら、時を忘れて集中していて。いつの間にか前向きになれたんです」

 

上紙「教室を始めるきっかけはどんなことだったんですか?」

 

塩川「友人から教えてほしいと頼まれて、初めは2人だけに教えていたんです。そうしているうちに口コミでたくさんの人が来てくれるようになりました。

私はとにかく出会いに恵まれているんです。教室をやっていなければ、こうやってモデル仲間と深く話すこともなかっただろうし、素晴らしい趣味を見つけられたと感謝しているんです。このバスケット、別名:フレンドシップバスケットとも呼ばれているのですが、まさにその通り」

 

上紙「長く通われている生徒さんもいらっしゃって、生徒さん同士もナンタケットバスケットで繋がっていくんですね」

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モデルの仕事との両立、ご主人の反応は?

上紙「モデルとナンタケットバスケットのふたつのお仕事を続けるのは大変ではないですか?」

 

塩川「バスケットを作っているときは、ずっと家にひきこもっている状態なので、人から見られる仕事であるモデルをすると自分磨きにもなってバランスがいいんです」

 

上紙「なるほど。ふたつの仕事があるからこそ、塩川さんらしい写真、作品になるんでしょうね。

 

ところで、自宅での教室を開くことにご主人はどんな風に思っているのでしょうか?」

 

塩川「私が外に遊びに行くよりも、ずっと家にいてナンタケットをやっている方がいいと思っているみたいですよ。私としては、そろそろアトリエが欲しくて交渉中なのですが(笑)」

 

上紙「今日もご主人が自作のデザートを振る舞ってくださったりして!おいしかったです。協力的なんですね」

 

 

ピンクッションを作ります!

下の写真の左側のピンクッションが見本です。とってもかわいいですよね。ナンタケットバスケットは、経年変化を楽しんで親子三世代に渡っても愛用できるという丈夫さもあるそうです。上手に作って、いい色になるまで長く愛用したいです!

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編み始めからしばらくは、縦軸のくせづけのために、ゴムバンドで留めた状態で編んでいきます。ひと目ずつ隙間がないように編むのでとても時間がかかります。こんなに時間がかかって、今日のレッスンだけでできあがるのかしら?と心配になったりして……。

 

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底面からのカーブが終わったくらいから、ゴムバンドを外して編みます。ここで一気にスピードアップ!

 

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見本の高さになったところでネジを緩めて、木型を抜きます。はみ出た縦軸をカットして、上部の輪っかをはめて、小さな釘を打ちこみ、本体に籐紐で縫いとめて固定。ハンドルもつけます。

 

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底面に名前と日付を焼きゴテで入れます。この作業、楽しいですね!結構難しいですが、自分で作った証しが残せて気分が上がります。仕上げのニスをスプレーして乾かします。もう完成間近!

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アイロンプリントのイニシャルをつけて、クッションを中に押し込んで、完成です!!

クッションの生地を見本とは違う、麻にしてみました。上手にできましたよね!? 自画自賛(笑)。完成までの所要時間は約5時間。やっぱり時間かかりますね。でも、そんなに時間が経ったようには思えないくらい集中していて、終わった後は頭がスッキリしていました。仕事、子育て、家事などなど、いつも何かを考えてしまっているのですが、これはひとり時間の趣味としてとてもいいですね!作品として残っていくものですし、みなさんにもオススメしたいと思います。

 

塩川美佳ナンタケットバスケット教室は基本的には紹介制ですが、ご興味がある方はメールでお問い合わせください。

→ mikashiokawa@me.com

 

上紙夏花 Natsuka Uegami

ライター/ビューティープランナー

1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳

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