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ヘルスケア/2019年LEE4月号

スマホで衰えた脳を復活させる!【脳をサビさせない10の習慣】

  • LEE編集部

2019.04.30

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「なんだか最近もの忘れがひどくなってる気が……」「スマホの画面を見るのがつらく感じる」

その不調、加齢・老化のせいだとあきらめていませんか?
実はスマホの使いすぎで、気づかないうちに脳や目が疲れているのかも。老化じゃないので対策は可能!

意識することでいつまでも脳が若々しくいられる習慣を、脳神経外科医の奥村歩さんに聞きました。

この記事は2019年3月7日発売LEE4月号の再掲載です。


スマホで衰えた脳を復活させる!
脳をサビさせない10の習慣


起きてすぐスマホチェック、お風呂、トイレ、寝室でスマホをやめる

スマホを持っているだけでも、絶えず意識してしまうもの。持つのを完全にやめるのは難しいですが、肌身離さずの状態を変えるため、少しでもスマホから離れる時間を確保しましょう。

「特に寝る前にスマホを見ることは、睡眠の質にも影響し、どれだけ寝ても脳の疲れがとれないことに。寝室に持ち込むのは避けたいです」(奥村さん)

 


脳は鍛えず、「疲れをためない」が正解。1日5分はぼんやり

脳が疲れているのを感じるなら、できるだけ脳を休めて。まずは1 日のうち5 分間はスマホやパソコンから離れてぼんやりすることを心がけましょう。また、脳トレをして鍛えたほうが、脳の若返りに役立ちそうですがこれは間違い!

「脳トレをしても、ゲームにかかわる部分の反射速度が上がるだけです。ぼんやりする時間をとって脳を休めることが、脳全体の若返りにつながるのです」(奥村さん)


脳が退屈するような単純作業をする

脳を休めるのがいいといっても、ぼんやり過ごすのはなかなか難しいものです。

「ジムでエアロバイクをこいだり、毎日同じコースを散歩したり、単純な運動をしているときも脳は休むモードに入ります。皿洗いや掃除機をかけるなどの家事でもいいですよ。かのビル・ゲイツも毎日30分皿洗いをしていると聞きます」(奥村さん)

毎日なにげなくやっている家事が、脳にプラスだったとは!

 


スマホをオフにして散歩をする

画面を見なくても、スマホを持っているといつでも誰かからメッセージや着信があり、ぼんやり脳を休めることが邪魔されてしまいます。

「散歩中は、デフォルトモード・ネットワークの活動を活発にさせることが期待できます。いつもよりゆっくりしたペースで歩いてみて」


ひとつの仕事の前後に、1~2分ぼんやりタイムをつくる

仕事と仕事の合間の息抜き時間に、スマホを取り出してチェックするのがクセになっている人も多いでしょう。この習慣を「ぼんやりタイム」に変えてみませんか。

「デフォルトモード・ネットワークは、これから起こることのシミュレーションや終わったことの反省をする働きもあるので、仕事をよい結果にも導いてくれます」(奥村さん)

 


「マルチタスク」をやめて「モノタスク」(ひとつに集中)にする

仕事でいくつもの案件を同時に抱えたり、職場・家庭・ママ友関係でそれぞれの人付き合いがあったり、同時にいくつものタスクを処理するのは脳にとって大きな負担に。

「特に脳が疲れて情報処理能力が低下しているときは、もの忘れやうっかりミスが増えてマルチタスクをこなすのに苦労するもの。脳疲労を防ぐためにも、できるだけひとつの案件に集中したほうがベターです」(奥村さん)


ネットで調べ物をしたら、手書きでメモを取る

たいていのことは、ネットで簡単に調べられますが、調べた後に手書きでメモを取ると、より多くの刺激を脳に与えることができます。

「ただメモを取るだけでなく、要点をまとめたり、キーワードを抜き出したりすると、情報のインプットをするのに加えて、アウトプット作業もできることに。スマホでインプットに偏りがちな脳のバランスを整えるのに役立ちます」

 


コピペをせずに、自分の頭で考えた文章を書く

文章を書くためには、自分の頭で情報を整理して、考えをまとめたうえで、自分の言葉で紡ぎ出す作業が必要になります。脳のさまざまな機能をフル活用しなければできることではありません。そこをコピペで済ませれば、脳をほとんど使わないことに。

「脳にとってありがたいアウトプットの機会が無駄になってしまいます」(奥村さん)


本は書店で、映画は映画館で

本を読むのも映画を観るのも、スマホやタブレットだけでもできる時代。ですが、画面を通して受け取るのはほとんどが視覚情報。これでは脳への刺激が偏って、脳が疲れる原因に。

「本なら書店で、映画なら映画館と、リアルな体験に切り替えれば、視覚だけでなく嗅覚や触覚など五感全体に刺激を受けることができます」(奥村さん)

 

10
家族、会社関係以外の「1日3人」と会話をする

人との会話やコミュニケーションは脳の情報処理能力と大きくかかわるもの。

「特に普段話すことがない人と会話をすることは、"予想外"や"予定外"の出来事です。いつもどおりでない出来事は、脳の健康を保つためによい刺激になります」(奥村さん)

コンビニやランチを食べた店の店員さんと天気の話などを2 、3 言するだけでも立派な"会話"に。進んで周囲の人と会話することを心がけて。


次回は、近年増えている、「スマホ老眼」について詳しくみていきます。

イラストレーション/藤井昌子 取材・原文/古川はる香
この記事は2019年3月7日発売LEE4月号『あなたもなってるかも!?「スマホ認知症」「スマホ老眼」』の再掲載です。

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