3月になり、京都も、暖かい日が増えてきましたが、読者のみなさんにはいかがお過ごしですか。「星ごよみ」、「星がたり」の連載は春分にスタートしたので、もうすぐ一年です。この連載を通じ、みなさんが占星術に興味をもってくださったなら、とても嬉しく思います。
さて、1月は、やぎ座に長く滞在する冥王星について。2月は、みずがめ座の守護星、天王星について。今年に入ってからの「星がたり」では、外惑星について書いてきました。残る外惑星は海王星ですが、今回の更新日の3月7日は、ちょうどよくうお座の新月なので、守護星の海王星について取り上げたいと思います(しかも、海王星は現在、うお座にあり、この新月は海王星ととても近い位置で起こります)。
でも、実は、海王星は、説明するのがちょっと難しい星なのです。海王星が支配するうお座は、海のような星座だと言われます。海には境界を引けませんよね。国どうしが領海を決めたところで、海を通じて、人も魚も行き来します。あらゆるものを飲み込み、表面は穏やかでも、天気によってその表情は一変し、深海はミステリアスでもある。そんな海そのものなのがうお座の世界であり、守護する海王星も、物ごとの境界を曖昧に、ボーダーレスにしていく星。海王星にかかると、すべてのものの輪郭がぼんやりしていくように思えます。
この海王星、2012年に守護星座であるうお座に入りました。支配する星座では惑星の影響が大きくなるので、この7年、海王星はパワーをふるっています。たとえば、善悪の概念。国と国のボーダー。ファッションのボーダーなど、さまざまなボーダーがルーズになっているように思いませんか。
また、人と人との間でも、ボーダーレス現象は起こっているようです。うお座は、「感情」を表しますが、海王星によって、人と人との心の境界も
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Saya Saya
アストロロジー・ライター
1971年生まれ。おとめ座。現在は、京都で夫とふたり暮らし。雑誌連載のほか、オンライン講座や、ホロスコープ・リーディングのセッションを行う。著書に「星を味方につける生き方、暮らし方」(集英社)など多数。