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子育てあるある満載の、女性が「わかる!」とひざを打つ、共感必至のドラマ!

2018.08.17

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子育てあるある満載の、ちょっと不思議な人間ドラマ

『タリーと私の秘密の時間』

©2017 TULLY PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

『JUNO/ジュノ』(’07年)の監督ジェイソン・ライトマン×脚本ディアブロ・コディが再タッグ! 2人は『ヤング≒アダルト』(’11年)でも組んだが、その際ヒロインを務めたシャーリーズ・セロンも再登板し、女性が「わかる!」とひざを打つ、共感必至のドラマが誕生した。美女セロンがオスカー女優の貫録を発揮し、3人の子を持つ女性のリアルを全身で体現。その女優魂に唸らされる!

3人目を出産間近のマーロ(セロン)は、事業に成功した兄夫婦から、出産祝いに夜専用のベビーシッター手配を贈られる。でも子どもを他人に任せたくないとマーロは拒絶したものの、夫は家事も育児も妻任せで、赤ん坊が生まれると、マーロは目が回る忙しさに。さらに息子の小学校から呼び出され、情緒不安定な息子の転校を求められる。ついに心も折れたマーロはシッターを頼むのだが、現れたのはヘソ出しルックの“今どき女子”タリー。マーロはあぜんとしつつ、お陰で久々にゆっくり眠る。翌朝、家じゅうピカピカ、赤ちゃんはご機嫌で、心から安らぎを感じるマーロ。タリーを頼り始め、次第に以前のような活力と魅力を取り戻していくが。

赤ん坊の世話のみならず、“私を頼って!”とマーロの心のケア、さらには夫婦のセックスライフにまで介入し、トキメキを取り戻させてくれるタリーとは一体、何者!?

演じるマッケンジー・デイヴィスは『ブレードランナー2049』(’17年)で印象を残した新進女優で、華奢な体躯に自由な空気を漂わせ、なんとも魅力的! 仕事や子育て、家事などに忙しくしていると、自分の限界に気づかないフリをして頑張ってしまう女性も多いはず。そんなとき、タリーみたいな人が現れてくれたら……と羨望せずにいられない。だからこそ、その後の展開にアッと驚きつつ、深い納得も覚えるだろう。頭の中で再度物語をたどりつつ、頑張る自分も報われた気分に。同時に裏テーマとして“若さや青春との決別”も流れ、なんとも味わい深い一作となっている。(8月17日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー)

フランス発、音楽と子どものパワーが炸裂する感動作

『オーケストラ・クラス』

©2017/MIZAR FILMS/UGC IMAGES/FRANCE 2 CINÉMA/LA CITÉ DE LA MUSIQUE-PHILHARMONIE DE PARIS

バイオリニストのシモンが、移民の多いパリ19区の小学校で指導することに。最初はけんかっ早い子どもたちを持て余すが、ある少年に音楽の才を見いだし、次第に指導に熱が入っていく。
子どもたちが少しずつ変わっていく定番の展開だが、音楽を聴く子どもの瞳の輝き、リスペクトし合うことを覚え、ついに曲を演奏する姿に思わず涙があふれる!(8月18日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開)

取材・原文/折田千鶴子

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