料理家/発酵マイスターの榎本美沙さんが、季節の美味しくて栄養価の高い食材を、素材のよさを生かして楽しむレシピをご紹介。毎日の食卓に大活躍する“体に優しい料理と保存食”をお届けします!
2月後半の“旬”
「おからの”ひと晩発酵みそ”」レシピ
個人的に発酵食品のその中でも、特に”みそ”が大好きです。
みそは、一般的には半年以上熟成させるのですが、炊飯器で保温することで酵素が働きやすくなり、なんとひと晩でみそを作ることが出来ます。
今回はおからを使った〝ひと晩発酵みそ〟をご紹介します。
このみそのポイントはなんといっても「ひと晩発酵」!
ひと晩で発酵させるので、カビなどの心配がなく失敗しづらいのも嬉しいポイントです。
おからを使えば大豆を茹でる必要もなく、驚くほど簡単…!
初めてみそを作る方、すぐに食べてみたい方におすすめです。
また、今回のひと晩発酵みそは塩分控えめ。一般的なみその半分程度なのです。
その分、料理にたっぷり使って、おからや米麹の栄養をとることができるのも、嬉しいところです。
ほどよい塩気と甘みがあって、そのままディップにしたり、焼きおにぎりにも。
みそトーストにしても美味しいので、今回「みそバタートースト」もご紹介します。
ぜひ一度お試しいただけたら嬉しく思います。
大豆を使った〝ひと晩発酵みそ〟や小豆、ひよこ豆など他の豆を使った〝ひと晩発酵みそ〟、〝ひと晩発酵みそ〟活用レシピや栄養、効能などはこちらの本に掲載されています。
材料(材料(作りやすい量/ 出来上がり1kg程度)
- 米麹(生) 500g
- おから(生) 300g
- 塩 50g
作り方
- 米麹はフードプロセッサーかけてくだき、塩を加えてさらに攪拌し、ボウルに移す。
2.鍋に、おから、水300mlを入れて弱めの中火にかけ、混ぜながら加熱する。50度程度(手を入れてやや熱い程度)になったら1のボウルに加え、手でつぶすようにしながらよく混ぜる。
3. 全体がしっかりなじんだら、空気をぬきながら丸め、炊飯器の内釜に詰める。
4. 炊飯器に内釜をセットし、濡れぶきんを二重にかけて保温にする。ふたは開けたまま、6〜8時間おく。木べらなどで軽く混ぜて完成。清潔な保存容器に入れる。
- ポイント
冷蔵庫で1カ月ほど保存可能です。
アレンジレシピ
「みそバタートースト」
塩分控えめの「ひと晩発酵みそ」はたっぷり塗っても塩辛くなくおいしい。
バターとよく合うトーストです。
材料(2人分)
- 食パン 2 枚
- ひと晩発酵みそ 大さじ2
- バター 適量
作り方
- 食パンにみそを塗り、トースターで焼く。熱いうちにバターをのせる。
製作・撮影/榎本美沙
榎本美沙さんの『旬を食べつくす日々の食卓』は、毎月2回更新。
次回の旬のレシピもお楽しみに!
発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、雑誌や書籍へのレシピ提供、イベント出演などを行う。YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、Instagram(@misa_enomoto)、夫婦でつくるレシピサイト「ふたりごはん」も人気。著書『二十四節気の心地よい料理と暮らし』(グラフィック社)が2024年2月に発売、その他の著書に『榎本美沙の発酵つくりおき』(家の光協会)、『ゆる発酵』(オレンジページ)、『発酵あんことおやつ』『からだが整う〝ひと晩発酵みそ〟』(ともに主婦と生活社) 『ちょこっとから楽しむ はじめての梅仕事』(山と溪谷社)など多数。