日本で炒め物といえばカリッ、パリッと仕上げることが多いけれど、韓国ではしっとりジューシーが基本。水分があってやわらかいので、子どもも食べやすいのです。
蒸し焼きにするのがポイントです
「しっとり」がおいしい炒め物
炒め物は苦手で、なかなか上手にできないという声をよく聞きます。皆さん、強火で一気に炒めるというイメージがあるみたいですね。でも、韓国の炒め物はフタをして蒸し焼きにするのが基本。
そもそも、韓国にはいわゆる炒め物はなくて、日本で炒め物と紹介される「ポックム」はけっこう汁気のある炒め煮ですね。慌てずに中まで火を通せるので失敗しにくく、しっとりやわらかく仕上がります。味つけも合わせ調味料のタレを回し入れて仕上げるので、簡単に味が決まってラクですよ。
今回は韓国料理にはないオリジナルのレシピなので、あくまで韓国「風」ということでお楽しみください(笑)。
教えてくれたのは
コウケンテツさん
料理家。雑誌、テレビなどで幅広く活躍。舜くん(10歳)、蓮ちゃん(8歳)、花梨ちゃん(3歳)のパパ。YouTube公式チャンネル登録者数は45万人を突破。初の書き下ろしエッセイ『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』(ぴあ)が好評発売中
蒸し焼きした鶏肉がふっくらしっとりとうまい
鶏ももとじゃがいものハチミツしょうゆ炒め
「じゃがいもはレンチンして火を通しておくと、鶏のうま味を手早く吸わせられます。大人には黒粒こしょうの辛味がアクセントに」
材料・2人分
鶏もも肉……1枚
じゃがいも……2個
酒……大さじ2
にんにくのみじん切り……1かけ分
A)
しょうゆ……大さじ1 1/2
酒……大さじ2
ハチミツ……小さじ2
黒粒こしょう……10粒(*子どもには減らしても)
ごま油……大さじ1
わけぎの斜め薄切り……1本分
作り方
- 鶏肉はひと口大に切る。じゃがいもは皮をむいてひと口大に切り、耐熱皿にのせてラップをかけ、電子レンジ(600W)で5分ほど加熱する。Aは混ぜ合わせる。
- 冷たいフライパンにごま油を引き、鶏肉の皮目を下にして入れ、中火にかける。両面をこんがりと焼き、酒を振り、フタをして2~3分蒸し焼きにする。
- にんにく、じゃがいもを加えてさらに炒め、Aを回し入れて好みで粒こしょうを加え、全体にからめる。器に盛り、わけぎをのせる。
「コールドスタート」で焼き目をつけて蒸し焼きに
鶏肉は最近流行の調理法で。冷たいフライパンにのせてから焼き目をつけ、酒を振って蒸し焼きに。この方法だと失敗知らずで肉もふっくらと
【特集】コウケンテツさんの子どもと食べたい韓国ごはん
LEE 2020年12月号 別冊付録
「コウケンテツさんの子どもと食べたい韓国ごはん」
に掲載されています。
詳しい内容は2020年LEE12月号(11/7発売)に掲載中です。
撮影/松村隆史 スタイリスト/朴 玲愛 取材・原文/海出正子