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池田清子

コメダ珈琲店の新店舗が東銀座にオープン! 全メニュープラントベースでどれも絶品

  • 池田清子

2020.07.14 更新日:2021.06.12

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愛知県から生まれ、今や日本各地で多くの人に愛される喫茶店となったコメダ珈琲店。

株式会社コメダが、喫茶チェーン店としては恐らく世界初となる、全てのメニューがプラントベース(植物由来のみ)で提供される喫茶店を7月15日に東京・東銀座にオープンするということで、先日行われたメディア試食会にお邪魔しました。

こだわりが詰まった店内、メニュー、そしてコンセプトについてレポートします!

銀座松竹スクエア1階にオープンする新店舗「KOMEDA is □」。大きな窓から光が差し込む、開放的な店内です。

その名も、「KOMEDA  is  □」

“コメダイズ”と読みます。メニューで用いられる主原料である「米+大豆(コメダイズ)」を表現しているそう。この四角(□)には、リラックス・デリシャス・クリエイティブ……など、この□に入る新しい魅力をどんどんつくっていくという想いが込められています。

店舗入口にて事業促進部・事業開発部部長の上石安寿氏と、メニュー開発サポートをされたべっぴんプラス株式会社の廣瀬ちえ氏。コメダ珈琲店の特徴であるレンガの造りは残しつつ、グリーンと木材のナチュラルな雰囲気です。

外食産業の新時代「お肉を休む日を、つくろう。」

革新的ともいえる、全てのメニューがプラントベースで構成されているのには、地球環境を考える臼井社長の思いがありました。

「地球温暖化の大きな原因の一つは、家畜と言われています。牛一頭は1日に温室効果ガスの主原因であるメタンガスを160~320リットルも排出します。また食肉1kgを生産するためには数倍〜数十倍の穀物が必要であり、水・牧草地も大量に消費することから、畜産による水質汚染や森林破壊も大きな問題となっています。そこで、コメダがプラントベース喫茶「KOMEDA is □」で提案するのが、『お肉を休む日を、つくろう。』毎日じゃなくても、週に一度や月に一度だけでも動物由来の食品を控えてみる。美味しいプラントベースを楽しむことで、無理なく手軽に地球に寄り添うことができます。」

大手の喫茶チェーン店がこのような試みをされることに、やはりプラントベースの食事は特別な人がやる食生活ではなく、みんなで考えていかなくてはならない時代になってきているのだと改めて感じました。

しかも、銀座という一等地を選ばれたことに、コメダの真摯に環境問題に取り組む意気込みと、幅広い人に伝えたいというメッセージ性を感じます。

ちなみに臼井社長は、還暦を過ぎても365日肉を食べ続ける食生活だったそう。

温暖化や異常気象などの地球規模の環境破壊に繋がっていることを知ってから新事業を始められるまでに至った行動力たるや、そう簡単なことでは無かったのではないかと思います。

今後の外食産業にも一石を投じるであろう大きなご決断に、個人的にも期待が膨らみ、これまで以上にコメダファンになりました。

お肉を休む日をつくる=環境を守る一つの方法になる、ということをまず知ることから。美味しく食べて、無理なく地球に寄り添うことをコンセプトに掲げています。

どれも絶品!大満足のプラントベースメニュー

メニュー開発のテーマは「誰もが美味しく食べられてボリュームがあるものを」

メニューは全て植物由来で作られているので、どれを選んでも動物由来不使用。

飲み物はもちろん、食事系メニューも充実しています。開発にあたっては、「誰もが美味しく食べられてボリュームがあるもの」がテーマだったそうです。

今回の試食会では

  • アイスオーツオーレ
  • べっぴんバーガー “アボ照り”
  • もっちりsioメープル(パンケーキ)

をいただきました。

いざ、実食。



アイスオーツオーレ

「アイスオーツオーレ」は、牛乳の代わりにオーツ(大麦)から作ったミルクを使っています。ほんのり大麦の甘味が感じられて、とても美味しかったです。

アイスオーツオーレ。オーツミルクの自然な甘味が後味もスッキリしていて美味しいです。

サイフォンコーヒーも楽しむことができます。この豆は、森林や生態系の保護、土壌や水質源の保全など厳しい基準を満たした製品にのみ与えられるレインフォレスト・アライアンスの認証を受けています。

べっぴんバーガー “アボ照り”

「べっぴんバーガー “アボ照り”」は、味付けに醤油やみりんが使用されています。これまで世界各国でベジバーガーを食べた経験がある筆者にとっても、指折りのおいしさでした。ソースは他に愛知県の特産物でもある八丁味噌を使ったmisoチーズ・curryマヨ、タルタルwasabiなど4種のソースがあります。ボリューム満点で、味・量ともに男性でも大満足の一品だと思います。

「べっぴんバーガー “アボ照り”」は、味付けもボリュームーも大満足!私の掌を目一杯広げたくらいのサイズでした。

もっちりsioメープル

「もっちりsioメープル」のパンケーキは、100%米粉でできています。もっちり、そしてフワッとした生地でした。添えられている「メープルシロップ」「塗る豆乳クリーム」「ホイップ」との相性も抜群で、甘味と塩のバランスが絶妙でした。

「もっちりsioメープル」のパンケーキ。バーガーを完食した後なのに、ペロリといただける軽やかな食感と美味しさです。

他にも、サンドイッチや大豆ミートのボロネーゼパスタ、soyクリームペンネグラタン、サラダ、豆腐フリット、 抹茶のコメパンケーキなどなど、幅広いメニューが楽しめます。どれも魅力的です。

オーダーは、各座席に設置されているタッチパネルからも可能です。

驚きのモーニングサービス

そして、コメダといえばモーニングサービス!ここでも11:00まではスペシャルなサービスがついてきます。バターの代わりに塗る豆乳クリームを使用した、プラントベースのトーストに加えて、トッピングとして上白糖不使用の「ジャム」か「小倉あん」または、ゴマとてんさい糖シロップを混ぜたオリジナルの「ゴマコンフィ」の三つの中から選ぶことができます。これぞ究極の選択。これらが無料でついてくるなんてコメダさん、太っ腹すぎやしませんか。

こだわりのプラントベースのトーストが、モーニングサービスでは無料で楽しめます。

コメダ初!お酒も楽しめる、喫茶店を超えた喫茶店

朝から夜まで時間を問わず美味しいプラントベースを楽しんでほしいという想いから、コメダ初の試みとして、アルコールの提供も行います。

アルコールも、プラントベース。通常ワインやビールは、醸造過程で動物由来の清澄剤を使っていることがあるのですが、これらを使用していません。そして、アルコールに合うおつまみも豊富な種類が。

レンコンチップスやたまり醤油のガーリック枝豆、soyクリームコロッケ、こんにゃくピクルスなど。これはもはや、喫茶店の域を超えていますね。

アルコール&おつまみも種類が豊富。写真は、豆腐フリット。3種のソースがついてきます。

有機ぶどうを使ったビオワインや、オリジナルフルーツリキュールも楽しめます。

美しく優しい、廃材を生かしたサステナブルな内装

グリーンとナチュラルな木材が落ち着く店内は、サステナブルな装飾が施されています。

例えばレジカウンターの横の壁には、コメダ珈琲店で使われたコーヒーの粕が混ぜ込まれているし、入り口近くの床は不要になったガラスと自然素材からできています。

シンボル的にそびえる2本の木は、よく見ると木肌が古材から作られていて、「再生」を意味しているのだそう。

何気なく目に映るものそれぞれが、新たな命を吹き込まれていて生き生きと輝いて見えます。

コメダ珈琲店で使われたコーヒーの粕が混ぜ込まれた、レジ後ろの壁。コーヒーのように深く、いい味を醸し出しています。

シンボル的にそびえる2本の木。木肌は古材を組み合わせています。このエコなアイディアとデザイン、素敵です!

床は、不要になったガラス瓶を粉砕してできたクリスタルストーン・サンドが使われていて、このガラスはエコマーク認定もされています。

ストローは、植物由来の資源を使用した環境に優しいバイオストローが起用されています。

“新時代のスタンダード”が、幕を開けた

食や空間を通じて環境問題を考える、それが「KOMEDA  is □」でした。

堅苦しいものではなく、むしろリラックスして、心地良くて、美味しくて、楽しいことが地球環境に貢献できる。

知って、選択することが求められる時代です。一人ひとりの力が集まれば、それはやがて大きなものを動かすと私も信じています。

今は革新的な喫茶店でも、今後はスタンダードになってくるのではないかと感じますし、そう願っている一人です。

 

KOMEDA  is □・・・私はここに“愛”を入れたいと思います。地球環境に、人に、愛を感じました。食のバリアフリーを実現した、環境にも配慮された新しい形の喫茶店が、幕を開けようとしています。皆さんもぜひ、訪れてみてください。

コメダらしいボックス仕様になっているシートで、贅沢な食と空間を楽しみました。ぜひ、この革新的な喫茶店が、これからのスタンダードになっていってほしいです!

店舗情報

KOMEDA is □ 東銀座店

  • 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア1階
  • 営業時間 7:00~23:00(L.O. 22:30)
  • 東京メトロ日比谷線・都営地下鉄浅草線 「東銀座」 駅より徒歩2分
  • https://www.komeda-is.com

池田清子 Sayako IKEDA

アスリートフード研究家

ビオトープ株式会社代表。夫は7年連続日本代表マウンテンバイクプロライダー、池田祐樹。菜食・プラントベースを主とした「細胞から健康的に強く美しくなる」食事の研究と発信を行う。2014年より自身もサイクリング・ランニング・筋トレを中心とした運動をスタートし、国内外での大会出場経験も多数。著書に『EAT GOOD for LIFE』至上最高の私をつくる「食」×「ながらトレーニング」』『野菜のおいしい食べ方』https://biotope-inc.co.jp https://biotope-inc.co.jp

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