振付オファー殺到のシッキン! 世界が注目するダンスチーム、s**t kingzの10周年公演を見逃さないで!
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LEE編集部
2018.07.24 更新日:2018.07.24
精鋭メンバーが集結したから、10年続けてこられた
日本でも“ダンス”が大きな注目を浴びるようになった昨今ですが、すでにグローバルに大活躍しているダンスカンパニーが存在するのをご存知ですか? 結成10年の彼らの名前はs**t kingz(シットキングス)、愛称はシッキン。アメリカの国際的ダンスコンテスト「BODY ROCK」で‘10年に優勝して以来、ダンス界で知らぬ人はいない存在です。
ただ、シッキンの名前を知らなくても、実は彼らを観たことがきっとあるはず。なぜなら、三浦大知、AAA、ジャニーズの各グループ、東方神起、BIGBANG、SHINee、EXOといった、錚々たるトップアーティストたちの160曲以上の振付やバックダンスを務めてきたからです。オファーが絶えないシッキンですが、自身の単独公演も毎回、超絶テクニックを駆使した楽しい舞台で開催するたびに話題となっています。そんな彼らが9月からスタートする2年ぶりの新作公演『The Library』について、メンバー揃ってLEEのインタビューに答えてくれました。
――10周年、おめでとうございます。まずは自己紹介がわりに結成の経緯とダンスとの出会いについて教えてください
shoji(リーダー) 高校時代からダンスに興味はありましたが、実は僕、運動音痴なんですよ(笑)。だから、踊れる気がしなくて、なかなか始められなかったんですが、大学から思い切って始めました。ダンスをやめるつもりはないけれど、スタートが遅いし、ダンスで食べていけるとは考えていませんでしたね。それでも大学卒業後の人生は何かダンスに関わる仕事をしたかったので、ダンスやバレエ用品の会社で2年間、営業の仕事をしていました。ところが、社会人1年目に、kazukiから「ユニットを組むから参加しない?」と誘われたんです。それでやはり、2年目にダンスに全力投球しようと決意し、退社した翌日にはアメリカに飛んでいました。
Oguri 僕は高校時代から始めて、大学に行くつもりもなかったんです。ただ、親が「大学は行きなさい!」と言うから、大学に入ればダンスにのめり込んでも文句を言われないだろうと勉強し、早稲田大学政治経済学部に入学しました。はい、すごく頑張りました(笑)。中途退学してダンスに集中することも考えたんですが、一応、卒業しまして。卒業後、すぐにシッキンで海外に行くことも増えたこともあり、ダンス以外の仕事を考えたことはないですね。
kazuki 僕はTRF好きの兄の影響で小学校からダンスを始めました。子ども心に、ダンスってかっこいいと思いましたね。僕もダンス以外の仕事は考えられず、全く勉強せずに推薦で大学に行けるなら行ってもいいけど、みたいな感じだったもんで、落ちちゃいました(笑)。だから、高校卒業後はダンス一筋です。
NOPPO 妹の影響で僕も小学校からダンスを始めています。早いうちに楽しいものに出会えたと思います。自分を表現するのにダンスが向いていたんですよ。すぐに毎日ダンスに没頭するようになって、幸運なことに、良いダンス仲間にも恵まれました。何しろ、kazukiには小学校時代に出会っていますからね。
kazuki シッキンは1、2回のショーのために組むつもりで、初めは継続的なユニットとして組んだわけではありません。でも、結果的にこうして10年も続けてこられたのは、僕が精鋭を選び抜いてメンバーを集めたからでしょう(笑)。数回で解散するには惜しいユニットでした。それぞれが違ったタイプの個性や才能を持っているのが良かったんだと思います。
shoji 僕がリーダーを務めているのは、たぶん、単に年上だからですが……。
他のメンバー全員 そうです(笑)。
shoji ははは。kazukiがこのメンバーに声をかけてくれなかったら、今、シッキンは存在していません。
NOPPO そういえば、組んだ当初は、練習の時、shojiタイムがあったよね。
Oguri あった、あった。「あれ、そのステップ知らないの?」みたいなことがよくあって、そのたびに皆で教えて。
kazuki ダンスを始めた時期が違うから、shojiは知らないステップが多かったんだよね。
NOPPO そのぶん、伸びしろがすごかった(笑)!
shoji あの頃は申し訳なかったけど、僕に伸びしろがあって本当によかったよ(笑)。
ダンスは、国やジャンルの垣根を越えるんです
――紅白歌合戦での共演など、三浦大知さんのステージには今や欠かせない存在ですね。また、日本のジャニーズ事務所所属のアーティストや韓国のBIGBANGなど、国やジャンルを越えて、振付やバックダンスでトップアーティストたちをダンスで支えています
shoji いろんなジャンルの方々から声をかけてもらえるのは、本当にありがたいです。僕らもたくさん学ばせてもらっています。シッキンではできないチャレンジができるのが面白いところです。
kazuki たとえば、大知くんはつきあいも長いですし、特別な存在ですね。彼は自分で決めていて、僕らはどちらかというとサポートする形ですが、本当にすごい才能です。ジャニーズの皆さんは多忙な日々のなか、振付をあっという間に覚えてしまうのがさすがだなあ、といつも思います。
shoji ジャニーズには、いろいろな個性を持った人たちがいますが、それぞれ自分たちの強みや魅力を理解していて、「こうしたほうがファンのみんなが喜んでくれるかも?」と提案してくれることがあって、なるほど、と思います。ジャニーズでしかできないダンスというのがあります。K-POPの皆さんは、研修生時代から教えている人たちも多く、途中でメンバーが入れ替わるのを目の当たりにすることもあります。だから、表舞台で活躍している人たちは、とても厳しいレッスンを乗り越えてきているんです。一回、一回のレッスンが「よりレベルの高いダンスを踊れるようになりたい」という気迫に満ちているんですよ。レッスン前に課題としてYouTubeにあげた僕たちのダンスの振付を覚えていて、シットキングスに教えてほしかったんだ、なんて言われると、とてもうれしいですね。
――サポートしたアーティストたちがきっかけとなって、ダンス界以外からの新たなファンも増えているのでは?
Oguri シッキンはダンスを知らない人でも楽しめる「わかりやすさ」を大事にしています。ダンスをしている人、いわゆる玄人が楽しめるダンスはマニアックな方向にいくことがありますが、それだけでは広がりにくい。だから、ダンスをやっている人も「おっ」と認めてくれるダンスでありながら、やっていない人も観ていて楽しくなる踊りを届けたい、というのが、結成当初からのテーマ。ですから、他のアーティストのファンでシッキンに興味を持ってくれた人たちでも入りやすいダンスになっているのかな、と思っています。
NOPPO そうした意味で、特にストーリーをダンスとパントマイムで表現する単独公演は重要です。自分たちで“無言芝居”と名付けていますが、子どもから大人まで、さらに言葉の垣根も越えて、喋らないからこそ誰もが楽しめる舞台にしたいと思っています。
誰でも楽しめる “わかりやすい” 舞台を届けたい
‘13年の『THIS SHOW IS s**t 』、’14年の『WEEKDAY PLAYDAY』、‘16年の『Wonderful Clunker―素晴らしきポンコツ』と3回の単独公演を経て、今回、10周年記念公演として『The Library』を全国ツアーで開催。Bar、工場、トイレなど、彼らが毎回、シチュエーションとして選ぶテーマはとてもユニーク。彼らのダンスは、ときに、ピタゴラスイッチのようだから“ピタゴラダンス”だねと称されますが、そんなあうんの呼吸のダンスはもちろん、オリジナルの音楽、スタイリッシュな衣装や映像などYou Tubeに上がったPVに期待が高まります。
――今回のテーマは「図書館」。なぜ、図書館がテーマになったのでしょうか。見どころも教えてください
shoji 舞台のシチュエーションを決める時は、いつも4人でバーッとノートに書き出します。アイディアを出し合い、その中から決めるのですが、今回の場合は、どのタイミングで図書館に決まったのか、実は定かじゃないんですよ(笑)。10年の区切りの舞台ですから特別の舞台にしたい、これから先もどんどん進んでいくというテーマにしたいね、と相談しているうちに自然に図書館を前提に話し合っていた。図書館は過去から現在に至るまで、人々の歴史や知識が詰まった場所。10周年の僕らの歴史を詰めこんだうえで、未来につながる感じが図書館というイメージと合ったんでしょうね。
Oguri 今回は横浜の赤レンガ倉庫のプレビュー公演からスタートするのですが、観客の皆様からの感想を参考にしながら、どんどん変更を加えていきます。ちなみに最初の横浜のみ、360°から観られる会場で、どこから観られてもかっこいいように振付しなければなりません。新しい試みで大変なんですけど、すごく楽しみです。舞台は非現実の世界に浸るもの。横浜は会場がそれほど大きくないので、観客の皆様も非現実の世界に入りやすいと思います。
kazuki いずれにしても、9月のプレビュー公演から、11月の千秋楽まで微調整を加えながら変わり続けるはずなので、いつ観ても新鮮な舞台になると思います。
NOPPO それから、今回は「U18」という18歳以下を対象にした割引チケットがあります。舞台のチケット価格が高くて、なかなか観られないという若い子たちが多いんですよね。でも、ぜひ舞台の迫力を体験してもらいたいので、こうしたチケットを用意しました。ダンスを身近に感じてもらえたら、とってもうれしいです。
kazuki 舞台をなんだか難しそうと感じている大人には、童心に帰って、ただただ楽しんでほしいですね。僕たちの“無言芝居”は「わかりやすい」ですから、ぜひ、気軽に観に来てくださいね。
まるで男子高校生のように(?!)仲良しで、わきあいあいで、撮影中も自然にステップを踏んでいた4人。話し出すと丁寧で誠実、そしてあたたかな雰囲気が魅力的で、人柄もとってもチャーミングでした。ダンスでストーリーを伝える、唯一無二の“無言芝居” 『The Library』。ただただシンプルに観て感じて楽しめるパフォーマンスは、子どもと一緒に行っても心に残るものになりそう。ぜひ、近くで開催される公演をチェックしてみてください。
◆ s**t kingz公式サイト
撮影/菅原有希子 スタイリスト/森田晃嘉 取材・文/中沢明子
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