2017年に注目を集めたお金の制度と言えばiDeCo(個人型確定拠出年金)でしたが、2018年のトピックば「つみたてNISA」です。
iDeCoは老後資金を自分で準備する制度、つみたてNISAは長期の資産形成を目指す制度という目的ですが、どちらもゼロ金利の預貯金だけでは実現できない「お金を増やす」ことを期待するもの。そのため、投資信託など値動きのある金融商品を選ぶようになります(iDeCoは定期預金・保険商品なども選べますが、手数料がかかるため利息がそれ以上ないものだと実質目減りしてしまいます)。運用や売却して出た利益が非課税になる点はどちらも同じなので、どう違うの?と思うかも。まず、ざっとした違いについて説明しましょう。
国が「これなら合格」としたお墨付きの投資商品で運用
iDeCoは制度の目的が年金ですから、60歳まで引き出すことはできません。つみたてNISAは非課税で積み立てできる期間は20年ですが、その期間内に売却して引き出すのは自由です。
次に、iDeCoの掛け金は会社員や専業主婦など立場によって決まっていますが、つみたてNISAは20歳以上なら誰でも年間40万円まで。もちろん、ふたつの制度を併用することも可能です。どちらも、利用するためには金融機関を決めて口座を開き、そのあと運用する金融商品を選ぶ必要がありますが、ここでも差があります。つみたてNISAで選べるのは、国が「長期の資産形成に向いている」とお墨付きを与えた投資信託だけ。具体的には、手数料が安く、いろんな通貨が入っているなど仕組みが複雑なものではなく、毎月分配金を出す非効率タイプでもなく、つまりコストが安くて運用効率がいいと認められたものばかりなのです。そういう点では、いわゆる「アコギ」なものはないらしい、という安心感にはつながりますね。
実際にはインデックスファンドと呼ばれる、株価指数等に連動する(株価指数とそれほど動きが変わらない)投資信託がほとんどで、値動きの幅はどれも似たような感じになりそうです。「投資信託ってどんなもの?」「どのくらい値動きするの?」そんな初心者が1万円程度からお試しでトライするにはよいでしょう。ネット証券では100円からでも積み立てOK というところもありますが、できれば1万円、せめて5000円×2銘柄くらいのほうが増えた・減ったを実感できるでしょう。
個人的には誰もが投資をやるべきだと考えています。その理由は儲かるからというよりも、今から小さな損を体験することで、この先に怪しい投資話に引っかかる危険を減らせるから。「元本保証で年に15%の配当」なんてありえない、と悟るためにも、少額の投資経験は大切なのです。
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松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。