LEE11月号では、スタイルは違えど、素敵な8軒のお宅を取材!
それぞれのお宅の「暮らしのかたち」から、お気に入りの雑貨や家具、おすすめのショップなど、大増42ページでご紹介しています。
これから家族で暮らしていく家だから。居心地が良く、住みやすい場所にしたいですよね。
今回、取材をしてみえてきたのは、いい家をつくるためには「家づくりに入る前」こそが重要だということ。
本当に大事にしたいことは何か、どんな暮らしをしたいのか。
時間をかけて話し合い、かたちにした。それが「美しい家」でした。
今日のLEEでも5軒のお宅をご紹介します。
01 スギの色に魅了されて。庭ではいつでも好きなときにおうちキャンプ!
LEE100人隊TBピンポンマムさん(主婦)
Kさん(航空会社勤務)
◆ 妻40歳 夫48歳 娘9歳
◆ 戸建て2階建て
◆ 150㎡
◆ 設計/シンケンスタイル
LEE100人隊トップブロガーとして約5年にわたり活躍中のピンポンマムさんは、東京生まれの東京育ち。
結婚後、暮らしていたのも千葉の浦安。ですが、念願のわが家を建てたのは、夫の地元、鹿児島でした。
「夫は結婚する前から、いずれ地元に帰りたいと言っていて。そのうち心変わりするかなと思ってたのですが、決意は固かったみたいで(笑)」
Kさんは職業柄、地方から羽田、成田に通うことが可能だったため、家づくりをするなら地元でと考えていたそう。
知らない土地を長く住む場所に決めるのに、不安はなかったのでしょうか?
「それが何度か通ううちに、気候がいいし、食べ物はおいしいし、素敵なお店も増えてきたし、ここなら楽しく過ごせそうだなって思ったんですよね」
小学校4年の娘の美羽(みう)ちゃんも「自分の部屋ができる」ということで、むしろ引っ越しに大賛成。おおらかな母娘のおかげ(?)で、住む場所はスムーズに決定しました。
そこでどんな暮らしをしたいか、それを夫婦で話し合ったときに出た答えは「おうちでキャンプをしたい」
もともとアウトドア好きだった夫、Kさんの影響で、キャンプに行くのは家族共通の趣味に。浦安にいた頃も、休日にはいろいろなところに出かけていました。
「でも、道具を車に積み込んで何時間か運転して、っていうその手間があって」
「おうちでキャンプ」を叶えるためには、テントを立てられる大きな庭が必要。
「土地は便利な鹿児島市内でも探したのですが、広さの面でも予算的にも難しかったので、少し離れて今の場所を見つけました。多少不便になっても、優先順位が高いのはキャンプでした。今は倉庫から道具を出せば、そこでできるので。休日に庭でテントを立てて、火をおこして、という時間がすごく楽しいです」
キャンプ道具をしまう倉庫は、Kさんこだわりの、飛行機の格納庫をイメージしたデザインに。
設計は、鹿児島の「シンケンスタイル」に依頼。1階のLDKは、床と壁を、設計を依頼する決め手になったスギ材で。
「モデルルームに行ったときに、床と壁に使われたスギの経年変化した色にすっかり魅了されて」
担当者とのフィーリングも合い、毎回の打ち合わせを楽しみながら、スギ材が印象的な理想どおりの家ができました。
「これからあめ色になっていくのが楽しみ」
「ぶらっと歩いてカフェに、っていう場所ではないので、その分、うちを居心地のいい空間にしていきたいです」
間取り
1階は広々としたLDKに、和室も。2階は寝室と子供部屋など。さらにロフトもあって、アウトドアグッズを置いたり美羽ちゃんが遊んだり。
家の中でピンポンマムさんが特にこだわったのはキッチン。
「以前の家はキッチンだけ独立していたので、リビングで家族が楽しそうにしていてもそれに入れなくて寂しいなあと。だから、絶対オープンでリビングを見渡せるようにしようと思っていました」
「冷蔵庫もあえて前に出して、誰でも中の物を取れるように。お客さんを招いて、わいわい話しながら料理するのが楽しみです」
作業台の高さや幅などのサイズもこだわりぬいて、1㎜単位で使いやすさを追求。
「ギリギリまで粘って、考えすぎて疲れました(笑)。その分、仕上がりにはとても満足しています」
キッチンのわきにはピンポンマムさんの希望で、ミシン仕事ができるワークスペースを。窓から光が差し込むので明るく、緑も目に入ります。
洗面台には娘の美羽ちゃんが使っていた「ストッケ」のチェアを置いて、座ってメイクできるように。
玄関、洗面スペース、LDKは回遊できるようになっていて「行き止まりがないのは、動きやすくてすごくいいです」。
お風呂のヒノキの壁もこだわった部分。
「木の香りがよくて、それを楽しみたいので、入浴剤を使うことが少なくなりました」
子供部屋も広々。自分のスペースができるならということで、美羽ちゃんは慣れ親しんだ場所からの引っ越しをすんなりOKしてくれたそう。
窓からは桜島が見え、この家で一番眺めのいい場所です。
LDKの半分は吹き抜けに。2階も完全には仕切られていないので、家族がそれぞれに過ごしていても、どこで何をしているかなんとなくわかります。
ロフトからひも付きのかごが下りてくると、そこにおやつを入れて返す。そうやって、家の構造を生かして母娘で楽しんでいるそう。
撮影/米谷 享 取材・原文/本誌編集部 間取り図作成/前田優子
詳しくは2017年10/7発売LEE11月号に掲載しています。 [最新号] 試し読み・定期購読はこちら
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