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MONEY

今年こそ無理せず貯金を増やす

「心のワナ」に要注意!お金が貯まらない原因は「人の心」にあった?!

  • LEE編集部

2017.09.11

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「お金がなかなか貯まらない」「ついムダなものを買ってしまう」のはなぜ?

その原因、実は"人の心"にあるよう。
賢くお金を貯めていくために、お金がどんどん出ていく心理的な原因とその対策を、経済コラムニスト大江英樹さんにうかがいました。

撮影/岩城裕哉 中澤真央 取材・文/西山美紀 本誌編集部 イラストレーション/前田はんきち
この記事は2017年4月7日発売LEE5月号の再掲載です。


貯めるのを邪魔する、こんな心のワナに注意!

「ちょっとの損をするのももったいない」
「これまで使ってきた時間とお金がもったいない」

誰でも思い当たる、こんな心の動き。あたなもすでに、「心のワナ」にハマっているかも!?

 

小さな損を避けるために大きな損をしてしまう=損失回避バイアス

「人は儲けたい気持ちより"損したくない"気持ちが強く、これを"損失回避バイアス"といいます」

例えば掛け捨て保険は、小さな損をして大きな損害に備えるものですが、「小さな損もしたくないと貯蓄も兼ねた保険に入りがち。ですが、貯蓄型の保険は、保険料が高いわりに貯蓄としてのリターンは低いため、よりもったいないことになってしまうのです」

 

高い買い物のときほど予定外の出費が増える=参照点の問題

スーパーで1000円の買い物をするときと、10000円分買いだめするときを比べると、10000円分買うときのほうが、レジ前の100円程度のものを手にとりがちに。

「人が損をした、儲かったと感じるポイントは、"参照点"からの変化にあります。同じ100円のはずなのに、高い金額を参照点にすると安く感じてしまいます。金額が大きくなるほど要注意」

どうしても元を取りたい=サンクコストの呪縛

映画を30分見てそれから先、おもしろくなる見込みがほぼないとき。そこで切り上げればチケット代1800円と30分の損ですが、もったいない、おもしろくなるかもと最後まで見ると、有効に使えたはずの1時間半も失うことに。

「すでに使って戻ってこないお金や時間を"サンクコスト(埋没費用)"といい、これにこだわるとさらに損を大きくしてしまうことも。サンクコストのことは忘れて(損切り)、これから先のお金と時間をどう使うか考え直すほうが有益な場合もあります」

 

確実に出費が減るのに動かない=現状維持バイアス

携帯電話のキャリアの乗り換えや保険など、「見直せば安くなりそう」と、なんとなく思っていてもつい先延ばしにしてしまうもの。「人は現状を変えることに抵抗感を持ち、なかなか動けません。これを"現状維持バイアス"といいます」

動いたほうがいいと思っても、一歩踏み出せない傾向にあることを知っておいて。

冷静に数字を見る。%ではなく、金額で考える

"損する"ようにできている心への対策は、まず落ち着いて"数字"を見ること。

「携帯代や保険料を見直すとこんなに安くなるんだ、とわかれば動くモチベーションになります」

また「"1000円+100円"と"10000円+100円"を%で考えるからよくない。実際は同じ100円です。いつも%ではなく金額で、0 円を参照点にして考えるクセをつけるようにしましょう」

 

満足度・幸福度の高い使い方をするために

ボーナスは全額定期預金に入れる

「ボーナスが出たら、欲しいものがあってもすぐに買うのではなく、一度全額を定期預金に入れてみましょう。一度定期に入れると、『わざわざ定期を解約してまで買うものかな……』と、考えるきっかけができるからです。心の抵抗が強くなることで、本当に欲しいものだけを買うようになります」

 

記憶に残ることに使う
「同じお金を使うなら、"もの"より"こと"に使うほうが、後で使う記憶に残り、楽しめる時間が長くなります。"もの"は買った瞬間が幸せの最高潮で、その後"もの"に慣れて満足感は下がるばかり。一方で、旅行体験などの"こと"には毎回変化があり、お金を使った後も記憶に長く残るのです」

 

先に積み立てて、後で使う

「カード払いのように物を先に手に入れて、後からお金を支払うよりも、先に支払い、後から物を手に入れるほうが幸せ度がアップ。どちらも自分のお金ですが、後から手に入れると誰かからプレゼントされたような心の錯覚を覚えるのです。百貨店友の会積み立てや旅行のための積み立ては、そのいい例です」

 

人のために使う
「自分より、人のためにお金を使ったほうが幸福感が増すという海外のデータがあります。寄付などもいいですが、私の場合は、自己満足かもしれませんが、応援したい地域の消費を増やすことも人のためになると考えて、被災地に行ったときにたくさん買い物をしています」

 


次回「7つのポイントから気になる"食費"を見直し」

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LEE編集部 LEE Editors

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