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LIFE

整理収納アドバイザーEmiさんのお片づけBOOK

読者宅で実践!Emiさんの収納改造【前編】

2017.06.05

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家族みんなが自分で片づけられる=私がラク。
そんな仕組みを作る手順を、読者の自宅で実践!

整理収納アドバイザー、OURHOME Emiさんによる収納改造を、前後編でご紹介します!

お姉ちゃんのにこちゃんが1歳半のときにこの家に引っ越してきて、その後、妹のましろちゃんの出産・子育てと慌ただしい日々が続いてきたというLEE100人隊No.039 ひとこさん。

忙しい中、つい目の前にあるものを収納に入れて片づけるのが精いっぱいで、その収納の中身の整理に、なかなか手をつけられないでいました。

その代表が、キッチンの冷蔵庫横にあるパントリー。コの字ラックやいろんな形のかごなど、さまざまな収納グッズを駆使して整理されているものの、やはりどことなく雑然としていて、「使いにくい」「中にあるものがわかりにくい」と夫と一緒にずっと悩んできました。よく目につく場所だけに、見た目も気になっています。

「リビングの対面にパントリーがあるので、お客さまが来ているときに、おやつを出すなど開ける用事があると、『お願い見ないで~』と、思わず手で隠したくなってしまうんです(苦笑)」(ひとこさん)

 

大きな仕組みを見直せばもっとラクできます!

「ひとこさんのお話をうかがっていていいなと思ったのは、『夫とふたりで収納を悩んでいます』というところ。自分だけが使いやすいように勝手に決めてしまうのではなく、夫婦ともに、家族みんなが使いやすい収納を目指してますよね」とEmiさん。

「現状はそれができていないようなので、家族みんながどこに何があって、どこに戻せばいいか一目でわかるような収納にしていきましょう。そうすればひとこさんももっとラクできますよ」

Emiさんの描いたラフ

 

パントリー【PANTRY】

BEFORE
一見きれいだけど・・・ものが取り出しにくく、しまう定位置も不明瞭。

さまざまな収納グッズを駆使し、5段の棚にパズルのようにはめ込みながらものを収納。そのため雑多な印象に。

棚の奥行きが深く、奥のものが取り出しにくかったり、チャック付き保存袋が2段目にも3段目にも置かれていたりと、カテゴリー分けもあいまい。
置き場所を自分しか把握していないため「あれはどこ?」と、夫に聞かれる回数も多いそう。

なぜか玄関の戸棚に置いているホットプレートや、寝室に置いているホームベーカリーも、パントリーにまとめたい。

 

ラクする仕組み作りは必ずこの手順で

まず全部出す

最初にパントリーや押し入れなど、片づけたいところに入っているものを、必ずすべて取り出して。

「ちょこちょこ出しの部分整理は、結局リバウンドする確率が高いんです。ゼロベースに戻してから整理することが大事!」

出すことによって、忘れていたものもいろいろ出てくるはず。空にした場所の掃除も忘れずに。

"残したいもの"を選ぶ

次に「いる/いらない」を選別していきます。

「ポイントは『いらないもの』ではなく、『残したいもの』を選ぶこと。『使っていて楽しい』『お金を出してまた買いたい』といったものを選ぶほうがポジティブな気持ちで作業を進められて、効率も上がります。慣れてくると『選ぶ』ことが快感になっていきますよ」

使用頻度に合わせた場所にしまう

選んだ「残したいもの」をアイテム別・ジャンル別などに分類して、それを収めるのに必要な収納スペースを確認。その後、使用頻度に合わせてしまう場所を決めていきます。

「例えばパントリーなら、よく使うものは手が届きやすい2、3、4段目に。さらに開けやすい右側をメインにすると取り出しやすく、よりラクになると思います」

収納用品はいきなり買わず、まずは空箱などで代用して、必要であれば買い足して。

AFTER
1ジャンル、1ボックスで家族みんなが取り出しやすい、見た目も整然としたパントリーに!

アイテム別、ジャンル別などに分けた品々を、それぞれボックスに収め、使用頻度やサイズなどを吟味しながらそれぞれの棚に配置。
上段から、

  • 消耗品のストック(PPファイルボックス使用)
  • ふきん、ナフキン、コースターなど(カウネット ローライズファイルボックス使用)
  • 乾物、缶詰などの食材(PP収納ケース使用)
  • おやつ、工具、エコバック(PP収納ケース使用)
  • 季節ものや紙袋(PPファイルボックス使用)

子供たちのおやつは、姉妹がラクに取り出せる4段目に。

「おやつは子供にとってもお楽しみなものなので、『お花模様の布のかごが目印よ』と教えれば、わかりやすいと思いますよ」

ラベルをつけ中身を一目瞭然に
ふきんやペーパーナプキンなどよく使うものを手に取りやすい2段目に。ジャンル分けに使ったカウネットのファイルボックスには、中に入っているものが一目で誰にでもわかるように、テプラでラベリングを。

「欲しいものにさっとアクセスできる快感を一度知ってしまうと、自然とそれをキープできるようになりますよ」

手前にスペースがあると、またそこにものを置いてしまうため、ケースは棚の前ぞろえにするのがポイント。

上部に余裕があると出し入れしやすい
ふりかけや焼きノリ、インスタント食品・乾物類は、無印良品の「PP収納ケース」の引き出し部分のみを活用して収納。上部に空間を持たせることで、わざわざ引き出さなくても奥に入っているものが見渡せて在庫の確認ができ、上から手が入れられるので、取り出しやすい。

「食材はこまめに目に入る位置に置かないと、気づかないで賞味期限切れになったり、重複買いなどが起こりやすいんです」

3段目は特に目に入りやすいので、置き場として最適。

棚の奥には使用頻度の低いものを
奥の空間には使用頻度の低いワインクーラーやホットプレートなどを収納。奥に入れたものは、扉にラベルを貼って、所在を明確にしておくと後々スムーズ。

ただし「取り出しにくい場所なので、奥行きがあっても、無理に全部使わなくてもいいんです」

使用頻度の高いものは右側に
普段は向かって左側にあるキッチンで作業をしているので、動線的に右扉側のほうが、ものを取り出しやすい。なので、使用頻度の高いキッチンペーパーやティッシュペーパーといった消耗品のストック、ふきん類、食材類などは右側に集中させるように配置を。

「ちょっとした工夫ですが、毎日続いていくことを考えると、最初の配置決めが、後々じわじわときいてきますよ」

POINT

いったん仮置きでしばらく使ってみて
ものの置き場は最初から確定するのではなく、仮に置いてしばらく使ってみて、使いにくければ場所を移動して。

ものの分類も、まずは付箋などで仮のものを貼ってみて、使いながら「この分類で大丈夫?」と考えて。このシミュレーションを行うことで、家族みんなが使いやすい収納が完成!

パントリーの使いにくさの原因のひとつだった、形もサイズもバラバラな収納具は潔く処分を。


次回は押し入れ&子供のロッカーを大改造!お楽しみに。
撮影/仲尾知泰 Emi 米谷 享(Emiさん宅Before) 取材・原文/田中のり子 中沢明子 Emi 本誌編集部
詳しくは2017年5/7発売LEE6月号別冊付録に掲載しています。 [最新号] 試し読み・定期購読はこちら

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