前回に続き、第10回「ベストマザー」授賞式でのコメントの一部を、
新米ワーママライターが個人的に感じたことと共にご紹介していきます。
あなたの“母としての姿勢”は?
◆荒川静香さん(プロフィギュアスケーター・長女2歳)
「自分のことに関してはすべて後回しになりました。
娘中心の生活をしながら、余力で自分のことをやっています。
近い将来と、遠い将来について色々考えたりしていると、1日が24時間じゃ足りない! という日がほとんどですね。
時間があれば、子供と一緒にできることをやるようにしているので、今は自分の趣味はほぼゼロの状態です。
自分の時間は、子供が成長して親元を離れた後でも遅くはないと思うので、今の生活は全く苦ではありません」
(ライター感想:ママも自分の時間を持つべき、自分自身も輝くべし……そんな風潮もある中で、「自分の時間は、子供が成長して親元を離れた後でも遅くはない」と言い切る荒川さん。
産前、アスリートとして、自分のことをとことんやり切った経験も、現在の潔さに結びついているのかもしれません)
◆木村佳乃さん(女優・長女5歳&次女3歳)
「母として人間としてまだまだ未熟で、反省することばかりの私です。
育児本を色々と読むようにしているのですが、尾木ママ先生(教育評論家の尾木直樹さん)の本に、子供に『早くしろ』と言ってはいけない、という内容が書かれていて。
あぁ、私が毎朝言っている言葉だなぁと思って反省をしたり(苦笑)。
ただ、私の母がとにかく明るい人で、楽しい家庭だったので、我が家もそんな楽しい家庭になれば、と思っております。
仕事で疲れた日も引きずらないよう意識をして、家に帰ったら“お母さん”をしています」
(ライター感想:新米ワーママの私は、帰宅後も仕事のことで頭がいっぱいな日が多いため、木村さんの言葉が胸に刺さりました。多忙な女優さんだったら、「あぁ、まだ明日の台詞覚えてないよ~」などと子供の前でも気になって慌てたりしそうなものですが、木村さんは切り替えをしっかり意識されているようです)
子供が小学生になったら、大変さは落ち着くもの?
◆佐田真由美さん(モデル・長女8歳&次女6歳)
「娘たちは小学生になりましたが、落ち着いている時なんてない! ですね。
仕事から帰ってきて、アレやってコレやって、
ご飯を食べさせて、お風呂に入れて、歯を磨かせて寝かしつけて……と毎日嵐みたい!
娘たちが学校に行っている間に、仕事に本格復帰をすることになったので、今は再出発の時期でもあります。
子供は年子で、6歳と8歳の娘なのですが、二人の会話が本当に面白くて。
私も39歳、もう少しで40歳になりますが、子供の話を聞いて、今はそれが流行ってるんだとか、そのキャラクターが人気なんだとか、教えられている感じ。
そして、子供の話を聞きながら、自分が子供時代に通って来た道を疑似体験できている。それが今の私の幸せですね」
(ライター感想:乳幼児の母からすると、子供が小学生になれば少しは楽になるに違いない! と思ってしまいがちですが、そうもいかないのが現実のよう……。仕事の本格的復帰が重なるママが多い転機の時期、嵐の日々を覚悟しておいたほうがよいのかも?)
子供が20歳になったら、親はどんな心境に?
◆蓮舫さん(衆議院議員、日本マザーズ協会特別顧問、第3回ベストマザー賞受賞)
「私の子供は双子で、この春、娘も息子も揃って20歳になりました。
ここまで育ってしまうと、小さかった頃の大変さが随分遠い記憶になりますが、夜、子供に必ず本を読み聞かせていたことを思い出しました。
ただ双子だったものですから、育てば育つほど読む本の数は増えていき、しまいには一人5冊、夜中に10冊。ほとんどノルマでした(笑)。
でも、あれから20年たって、子供たちは自分から本屋に行き、本を手に取るように成長しました。
育てたように、子供は育っていきます。『こう育てたい』と、ママがほんのちょっとの努力で、頑張った環境に子供を置くことで、子供はその環境を自然に身につけて育ちます。
ほんのちょっとの努力、手間暇を惜しむことのない育児が、すべてのお父さん、すべてのお母さんにできるようになってもらいたいと、改めて思いました。
(新米ママにとって育児は)とにかく大変だと思います。
パートナーがいる方は、しっかりパートナーにも育児をしてもらうように働きかけてほしいなと思います」
(ライター感想:手間暇を惜しむことのない育児……パートナーにも育児をしてもらう。理想ですが、現実はそうもうまくはいかないよなぁ……とも思ってしまったり。
笑顔で幸せそうにお子さんの話をする蓮舫さん。20年間の育児の中で、苦労と挫折をどう乗り越えていって今に至るのか。そのあたりも気になりました)
次回、最終回では、生後1ヶ月の息子くんを出産して間もない後藤真希さんのコメントなどをご紹介します。お楽しみに!
※お子さんの年齢は、取材時に2017年5月11日時点のものです。
撮影/岩城裕哉
※コメントは一部抜粋です。
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高見澤恵美 Emi Takamizawa
LEEwebエディター・ライター
1978年、埼玉県生まれ。女性誌を中心に女性の性質や人間関係の悩みに迫り、有名無名千人超を取材。関心あるキーワードは「育児」「健康」「DIY」「観劇」など。家族は夫と4歳の息子。