インテリアの達人は、収納・片付けの達人でもある!?
物が多いのにまとまって見える、雰囲気がある、そんな部屋作りには、何かポイントがあるのでは?
今回うかがったのは、フード・インテリアのスタイリストとして幅広く活躍中の中里真理子さん宅。
にぎやかなリビングに釘付けです。
物が少ないわけではないのに、なぜか部屋全体がしっくりとなじみ、居心地のよさを感じさせてくれる中里さんのリビング。それは、置かれているものたちの「質感」がポイントのようです。
「昔から使い込まれた木や布、金属の質感が大好きで、家にあるものも自然とそういうものが集まってきました。ピカピカした原色のプラスチック製品や、つるんとした新品の家具がなくて、自分が好きなものしか置いていないから、統一感があるのかもしれません」
南向きの広々としたベランダからは明るい光が。
大きな面積を占めるラグは、年に数回取り替えて、模様替えを気軽に楽しんでいるそう。
「暮らしにグリーンは不可欠」という中里さん、リビングにも空間を有効的に使える"吊るす鉢植え"を導入。
「ハンガー部分はすべて、針金につけ替えています。金属の質感は好きだし、見た目もうるさくなくて、すっきり見える効果が」
リビング隣の子供部屋は戸を締めず、ウズベキスタンの布を間仕切りにし、常に気配が感じられる工夫を。
「壁を好きなもので埋めれば、自分の好きな空間になる」が中里さんの持論。というわけで、壁には好きなものがたくさん飾られて、賃貸の部屋でもかっこよく仕上がってます。
1 | 既製品家具を使わず、「自分の好きなもの」を家具として活用 |
インテリアショップで見つけた木箱はテレビ台やCD用ラックに、アルミ製ケースはローテーブルとしてと、随所に「見立て」のセンスが光る中里さん邸。
「わが家は物が多いけれど、実は家具自体の数はそんなに多くないんです。専用家具を購入しないほうが、模様替えも気楽にできますし、自分の好きな質感やテイストで空間をまとめることができると思います」
2 | なくしてはいけないものは、大きめのガラス瓶に収納 |
ビーカーや薬瓶、フタ付きシャーレなど、実験用のガラス器が好きで、手に取ってしまうという中里さん。ごちゃつきの原因となるコード類や書類などは、ガラス瓶に収納してしまいます。
「ガラスなので中に入っているものが一目瞭然。『あれどこだっけ』となりがちなものは、『ここに入れる』と決めておくと便利です」
3 | おもちゃは、子供部屋に戻す習慣を |
リビングを侵食しがちな子供のおもちゃ類は、寝る前に必ず子供部屋に戻すことを習慣化させるように。
「子供部屋に置き場所を決め、『片付けないと掃除機で吸っちゃうよ』と言い聞かせ続けたことで、最近は自主的に片付けるようになりました」
質感が「イマイチ」なものは、箱に入れたり棚に隠したり。
こうした積み重ねがあることで、たとえ少し散らかったとしても、好きな空間が保てるのです。
撮影/宮濱祐美子 取材・原文/福山雅美 田中のり子 本誌編集部
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