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ライター石井絵里がおすすめ!

【6月のおすすめ本】桐野夏生、池澤春菜、角田真秀、行正り香|2026

2026.06.18

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今月の注目情報をお届け!

石井絵里さん

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石井絵里さん

ライター

同居している2匹の猫が、今月で10歳に! 感慨深いのは人間だけで、彼らは今日もマイペースです。

『眠れぬおまえに遠くの夜を』
桐野夏生 ¥2200/文藝春秋

韓国の芸能界を舞台に、二人の男の光と闇を描く小説!

『眠れぬおまえに遠くの夜を』桐野夏生 ¥2200/文藝春秋

推し活はしたことがないものの、アイドルをはじめとする、芸能人の華やかさには、魅せられてしまう私。同時に、イメージや人気といった、数値化できないものに対して、恐ろしさを感じることも。今月は、韓国の芸能界を舞台に、同世代の二人の男性の人生が交錯していく物語。

主人公かつ物語の語り手となるのは、39歳のテミン。「32歳でブレイクした、遅咲きの実力派俳優」として、今は成功を収めている。一方でテミンがその存在を意識し続けるのは、彼より2つ年下で超人気K‒POPグループに所属していた、元アイドルのナダン。実は二人はお互いが10代だった頃に、アメリカで出会っていた。その頃、韓国では通貨危機が発生し、経済は混乱状態に。仕事を失う人たちが続出した。ナダンの家族も影響を受け、生き残りをかけて、アメリカへ移住したのだった。一方で、実業家の息子に生まれたテミンは、自分の進路を見極めるために、アメリカの私立学校へ留学。大使館員の親戚の家に住み、音楽や映画に親しむ日々を送る。ある日、テミンは郊外にあるスーパーの敷地内で、歌謡コンテストに出場していたナダンの存在と才能にくぎづけに。同世代の二人は友人になる。その後、祖国へ戻ったナダンは、全員が歌って踊れる5人組アイドルグループ『熱情隊』の一員に。韓国芸能界を起点に、中国、日本でもデビューする。スター街道を駆け上がるも、プロダクションとの契約を巡り、グループは分裂。その後ナダンは性的暴行で訴えられ、凋落していく。

家族、先輩、友人、実家の財力に恵まれて成長していくテミンと、芸能界の頂点と底辺を経験するナダンの姿は対照的だ。そしてまだ二人が友人だった頃、テミンが親戚に言われた「自分のやるべきことから目を逸らして、推しとして彼を消費するな」という忠告は、アイドルや芸能人に対する私たちの目線を指摘されているようで、ドキッとしてしまう。韓国の社会背景や芸能界の裏側に迫った人間ドラマ、必読です!

『光雨往来』
池澤春菜 ¥1980/KADOKAWA

『光雨往来』池澤春菜 ¥1980/KADOKAWA

台湾をテーマにした短編集。勢いでやってきた台湾で癒しと新たな出会いを得た元会社員、創作に行き詰まりアーティスト・イン・レジデンスであらためて日本と台湾の歴史に触れた兼業作家などさまざまなキャラクターが味わう、土地の持つエネルギーと、その深さ。おいしい食べ物や台湾茶など、五感を刺激する描写もたくさん。異国の空気を吸って、リフレッシュしたいときに。



『基本調味料でつくる おいしい常備菜』
角田真秀 ¥1892/マイナビ出版

『基本調味料でつくる おいしい常備菜』角田真秀 ¥1892/マイナビ出版

いつも家にある塩、酢、しょうゆ、みそ、砂糖などの基本調味料でおいしく常備菜を作れるレシピ集。ローストビーフや煮豚などの主菜から、コールスローやミニトマトのマリネなどの副菜まで幅広く紹介。冷蔵庫にストックしておけるから、忙しい日々の中でも、無理せず時短で健康に気を使える食生活に。アレンジレシピも豊富で、飽きのこない工夫も満載です。

『照明と家具からはじめる 北欧インテリア』
行正り香 ¥1980/講談社

『照明と家具からはじめる 北欧インテリア』行正り香 ¥1980/講談社

料理家でインテリアデザイナー、元デンマーク親善大使の著者が、照明と家具をテーマに北欧インテリアの取り入れ方を伝授。北欧の人たちの光や空間、暮らし方や人生に対する考え方など、文化的な側面もしっかりとレクチャー。そのうえで、実例写真をたっぷり収録。北欧が生んだ名作家具の紹介もあり、入門書としてもわかりやすく、ビジュアル、解説ともに大充実の一冊!


Staff Credit

イラストレーション/SAITOE
こちらは2026年LEE7月号(6/5発売)「カルチャーナビ」に掲載の記事です。

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