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長谷川あかりさん【連載】家庭料理は「また、これ?」でいい<母のたらこ煮>

  • 長谷川あかり

2026.03.03

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長谷川あかりの私をつくったおいしい記憶

長谷川あかりの私をつくったおいしい記憶

料理家の長谷川さんが、今につながる思い出の味をたどる連載第2回。今回は、長谷川家の常備菜についてのお話を。

Index
  1. 長谷川あかりの私をつくったおいしい記憶
  2. 長谷川あかりさん
  3. 家庭料理は「また、これ?」でいい
    1. 実家の冷蔵庫には料理のヒントが満載!
    2. 飽きるほど食べたからこそ、思い出の味になる
  4. 母のたらこ煮
  5. 「長谷川あかりさん」関連記事をもっと読む

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長谷川あかりさん

長谷川あかりさん

料理家・管理栄養士

大学で栄養学を学んだのち、SNSで発信するレシピが話題に。著書に『わたしが整う、ご自愛ごはん』(集英社)など。気取らない素のトークが楽しいPodcast「シャニカマでごめんなさい」も好評。

vol.2

家庭料理は「また、これ?」でいい

母のたらこ煮

実家の冷蔵庫には料理のヒントが満載!

帰省して実家の冷蔵庫を開けるときは、例外なくワクワクしています。中身を管理しているのは母。自分の力が及ばない、その聖域感覚がたまりません。まさに、離れてみて初めてわかる、実家の冷蔵庫のおもしろさ。 

もちろん学生時代も、私は実家の冷蔵庫を開けていたわけですが、そこでこの「たらこ煮」が入っているとすごくラッキー。“冷蔵庫に入っていたらうれしいおかずランキング”のベスト3には確実に入る一品でした。

この料理の味わい深さは、たらこから出るだしにあります。うま味の濃い素材を使えば、必ずしも煮物のためにだしをとる必要はないのです。この手法は私のレシピにも影響していて、実際、たらこはうま味を加えるためによく登場する食材です。

 「たらこ煮」のほかにも、わが家はいつも冷蔵庫に作りおきが入っていました。ごはんが進む系の和の家庭料理が大半でしたが、ある時期から「かぼちゃサラダ」が登場。長谷川家としては、このおしゃれ感は画期的。母は栄養を考えてブロッコリーを入れていましたが、私は勝手にブロッコリーを避けて食べたりして、叱られていました。後で食べる人のことを全然考えていない、と。実家の冷蔵庫を傍若無人に荒らしまわっていたわけです(笑)。

飽きるほど食べたからこそ、思い出の味になる

最近、母が当時よく食べていた料理の由来やレシピを教えてくれるように。「あの食材使いにはそんな意図があったのか」と今になって納得することも。

私は、家庭料理の豊かさは、レパートリーの数とは関係ないと思っています。いつでもおいしく作れるレシピを10個知っていれば十分。それに、「また、これなの?」と言われるぐらい出てくる料理ほど、〝家庭の味〟になっていくし、大人になった今も心に残っている。かつての子どもの立場としては、そんなふうに思うのです。

Recipe

母のたらこ煮

〈作り方〉1.にんじんと大根合わせて150gは細切りにする。しらたき200gは洗って水気をきり、食べやすく切る。たらこ大2本(60g)は薄皮を取り除いてほぐす。2.水300mLと1、しょうゆ、みりん各大さじ2と塩小さじ1/3を鍋に入れる。中火にかけ、煮立ったらフタをして弱めの中火で10分煮る。火が通ったら、冷まして味をなじませる。「汁ごとごはんにかけて食べるのが大好きでした。ごはんはあつあつでなく、冷やごはんのほうがさらにおいしい!」

Staff Credit

調理製作・スタイリング/長谷川あかり タイトル文字・イラストレーション/綾野 撮影/wacci 取材・文/福山雅美
こちらは2026年LEE3月号(2/6発売)「長谷川あかりの私をつくったおいしい記憶」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。



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長谷川あかり Akari Hasegawa

料理家・管理栄養士

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