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長谷川あかりさん【新連載】レシピ哲学の基にもなった、父の定番メニュー「塩ラーメンは、キャンバスだ!」

  • 長谷川あかり

2026.01.07

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新連載

長谷川あかりの私をつくったおいしい記憶

長谷川あかりさんが、思い出の味を語る新連載

人気料理家の長谷川あかりさんが、思い出の味を語る新連載がスタート! 第1回は、レシピ哲学の基にもなっているという、父の定番メニュー。

Index
  1. 長谷川あかりの私をつくったおいしい記憶
  2. 長谷川あかりさん
  3. 塩ラーメンは、キャンバスだ!
    1. 〝味の構造〟に目覚めた、土曜朝の味変遊び
    2. 味変に味変を重ねられる、そんなレシピを作りたい
  4. 味変インスタントラーメン
  5. 「長谷川あかりさん」関連記事をもっと読む

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長谷川あかりさん

長谷川あかりさん

料理家・管理栄養士

大学で栄養学を学んだのち、SNSで発信するレシピが話題に。著書に『わたしが整う、ご自愛ごはん』(集英社)など。気取らない素顔が楽しいPodcast「シャニカマでごめんなさい」も好評。

vol.1

塩ラーメンは、キャンバスだ!

塩ラーメンは、キャンバスだ!

〝味の構造〟に目覚めた、土曜朝の味変遊び

週末の朝、漂うラーメンの香り──

父が、どうやらゆでている。私たち家族は寝ぼけまなこで台所へ。それぞれお椀を持ち、ご相伴にあずかります。

当時中学生の私は、さっそくお椀を持ってスタンバイ。ラーメンの種類はその日の父の気分次第ですが、「サッポロ一番塩らーめん」であれば最高。酢とごま油は基本。梅干し、チーズに納豆。タバスコなんかも相性よし。

ちなみに父は、とんだ〝味変マニア〟で、母の料理に斬新なトッピングをして、絶句させることもしばしば。その味変マニアの血は、兄でも妹でもなく、私に色濃く受け継がれたようです。

「サッポロ一番塩らーめん」の魅力は、シンプルな塩味であること、さらに〝それだけでおいしい〟という確固たる信頼感。たとえるなら、何かを足すことで自在に味を変える白いキャンバス。イメージとしては、2Dとして完成しているものを、いかに+αでグッと立ち上がるような3Dの味わいまで持っていくか。当時の私は、朝のラーメンにおけるそんな味覚の遊びに夢中でした。

味変に味変を重ねられる、そんなレシピを作りたい

料理の仕事に携わるようになった今も、あの経験が実に役立っていると気づきます。そしてあらためて、あらゆる味変を受け入れ、おいしく昇華してくれた「サッポロ一番塩らーめん」の偉大さにも! 私は、レシピは発表した時点で、もう受け取った皆さんのものだと考えています。あれこれ足していただくのも、省略していただくのも大歓迎。僭越ながら、私のレシピ作りの最終目標は、「サッポロ一番塩らーめん」なのです。「骨組みだけはしっかり作っておきましたから、あとはお好みで!」とお伝えしたい。誰のレシピなんてことはもう忘れ去られて、その家の味になって、「ずっと食べてる、うちのあれ」なんて呼ばれている。そんなレシピをひとつでも多く作れたら最高だなあ、なんて思っています。

Recipe

味変インスタントラーメン

〈作り方〉「サッポロ一番塩らーめん」2袋は、袋の表示どおりに作る(父は、そこまで正確に作っていなかったとは思いますが)。鍋ごと食卓に置く。かつお節、塩昆布、レモン、梅干し、みょうが、パルメザンチーズ、納豆など、先入観にとらわれず「入れたらおいしそう」なものを小皿に盛って並べる。お椀にラーメンと薬味類を少しずつ取り、味変を楽しみつつ味わう。ポイントは、ちょっとずつよそって味変すること。「失敗〜!」と思っても、ひと口なら笑って食べ切れます。

Staff Credit

調理製作・スタイリング/長谷川あかり タイトル文字・イラストレーション/綾野 撮影/wacci 取材・文/福山雅美
こちらは2026年LEE1・2月合併号(12/5発売)「長谷川あかりの私をつくったおいしい記憶」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。



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