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食卓がこなれる「絵付け皿」のすすめ

「絵付け皿」に合わせたい、おつまみおせちと一緒にご紹介!

一枚でも様になる【「絵付け皿」5選】料理家・真藤舞衣子さんの食卓に華やぎと会話をもたらしてくれる思い出の器たち

  • 真藤舞衣子

2025.12.27

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料理家 真藤舞衣子さんプレゼンツ!

「絵付け皿」に合わせたい、おつまみおせち

真藤舞衣子さんの「絵付け皿」

色や柄が楽しめて、一枚でも様になる絵付け皿は、お正月などホリデーシーズンこそ活躍させるチャンス。真藤さん私物のお皿を使って、簡単に作れるのにおせち気分を味わえるおつまみレシピと、盛りつけのコツを教わりました。

Index
  1. 「絵付け皿」に合わせたい、おつまみおせち
  2. 真藤舞衣子さん
    1. What’s「絵付け皿」?
  3. 食卓に華やぎと会話をもたらしてくれる思い出の絵付け皿
  4. 深い緑の織部釉とローストビーフの赤がマッチ
  5. 器の絵柄と料理の食材をリンクさせて
  6. 染付けの藍色と卵の黄色のコントラストが絶妙!
  7. ユーモラスな団子柄に黒豆の粒々を合わせて
  8. 茶色く地味なごぼうも、器の華やぎでご馳走に!
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真藤舞衣子さん

真藤舞衣子さん

料理家

発酵食品に造詣が深く、レシピや商品開発で活躍。著書に『つくりおき発酵野菜のアレンジごはん』(主婦と生活社)など多数。

What’s「絵付け皿」?

絵や模様を施した器のこと。素焼きした素地に絵を描く「染付け」や模様が描かれた紙を貼り付け転写させた「印判」ほか、技法はさまざま。骨董やヴィンテージから現代の作家ものまで、種類豊富です。

食卓に華やぎと会話をもたらしてくれる思い出の絵付け皿

3代続けての食いしん坊、料理好きなお祖母さま、お母さまの影響で、導かれるように料理の道に進んだ真藤さん。ご実家にはそれぞれが買い求めた器がたくさん並んでいたといいます。

「祖母も母も私も、旅に出ると『記念の一枚』を買うのが習わしで、家にある絵付け皿の多くもそんなふうに迎え入れたもの。手に取ると旅の記憶が思い出されて、絵柄のおもしろさもあいまって会話が弾みました。絵付け皿は柄と食材をリンクさせたり、素材の色とコーディネートしたりと、料理の楽しみを広げてくれる存在ですね」

古いそば猪口は料理にデザートに大活躍します!

古いそば猪口は料理にデザートに大活躍します!

深い緑の織部釉とローストビーフの赤がマッチ

お正月らしい特別感のあるちらし寿司は、まろやかでうま味の強い赤酢を使っているのがポイント。肉+チーズのコクで、赤ワインが進む味わいです。こちらの料理を盛ったのは、真藤さんがお世話になっている呉服店から「わが家では使いきれないから、料理をするあなたに」と譲り受けた、文化勲章受賞者・板谷波山が愛用していたという織部八角皿。力がある器にはメインディッシュを盛って華やかに。

文化勲章受賞者・板谷波山が愛用していたという織部八角皿
ローストビーフちらし寿司
ローストビーフちらし寿司


器の絵柄と料理の食材をリンクさせて

おせちの定番・紅白なますを香菜(シャンツァイ)やナンプラーでエスニック風の味つけにすれば、ビールにも合うおつまみに。お頭付きのエビと一緒に盛ると、晴れがましさも満点。こちらの器は京都の骨董通り・新門前通に店を構える古美術店「観山堂」で見つけたもの。五角輪花鉢は古九谷で、大根とかぶの絵柄が何ともユーモラス。「料理を盛ると見えるのは青葉だけだけど、食べ進めるとなますの材料、大根が現れます。ちょっと楽しいですよね」

古美術店「観山堂」で見つけた五角輪花鉢は古九谷
エビのなますマリネ
エビのなますマリネ

染付けの藍色と卵の黄色のコントラストが絶妙!

「おせちで余りがちな伊達巻きが、こんなにおいしくなるなんて!」と、撮影スタッフ一同もびっくり。少し厚めのふわふわの食パンで作るのがコツで、白ワインはもちろん、発泡した日本酒にもよく合う味わい。合わせた器は、ご実家から譲り受けたという古染付けの5寸皿。「線画のみの軽やかな絵付けなので、普段の食事にもさりげなく使いやすい。余白を残して盛りつけると、呉須のブルーが卵のイエローをより引き立ててくれます」

古染付けの5寸皿
伊達巻きサンドイッチ
伊達巻きサンドイッチ

ユーモラスな団子柄に黒豆の粒々を合わせて

おせちの残り物などの黒豆を、練ったクリームチーズと混ぜるだけ。濃厚な味わいは、日本酒のぬる燗など、ちびちびお酒を楽しむアテにぴったり。チーズの味次第で、ほんの少し塩を加えても。器は京都の春の風物詩「都をどり」で供される団子皿で、お母さまが愛用していた古いもの。丸い団子柄と黒豆のリンクが、楽しいリズムを生み出しています。

京都の春の風物詩「都をどり」で供される団子皿
黒豆クリームチーズ
黒豆クリームチーズ

茶色く地味なごぼうも、器の華やぎでご馳走に!

だしをきかせてしっかり煮たごぼうをカラリと揚げれば、絶品おつまみに。オレンジワインなど飲みごたえのあるワインにも負けない香ばしさ。合わせた鳳凰柄の色絵皿は、若い頃、金沢で旅の思い出に買ったもの。「お煮しめのごぼうを活用すれば、時短になります。年齢を重ねて派手な器が苦手になってきて、多くは手放したんですが、こちらはトーンが淡いので手元に残しました。こういうおめでたい柄の器は一枚持っておくと、何かと使えて便利です」

鳳凰柄の色絵皿
ごぼうの唐揚げ
ごぼうの唐揚げ

Staff Credit

撮影/大森忠明 取材・文/田中のり子
こちらは2026年LEE1・2月合併号(12/5発売)「食卓がこなれる「絵付け皿」のすすめ」に掲載の記事です。

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