免疫力UP!ウイルスに負けない体にするには?
【温める腸活】でこの冬は体調をくずさない!知っておきたい、心と体にかかわる腸の役割を専門医が解説
2025.12.31
免疫力がアップして、心と体が整う
「温める腸活」でこの冬は体調をくずさない!

寒さが本格化し、感染症のリスクもアップするこの季節。「近頃、風邪にかかりやすい・風邪が治りづらい」というLEE世代は多いはず。ウイルスに負けない体を作るには、心身のすべてとつがなっている「腸」を温かく保つことが欠かせなかったんです!
心も体も、すべて腸とつながっていた!
知っておきたい! 腸がしてくれていること
腸活という言葉はもちろん、腸が大事ということもなんとなくは知っているけれど、実際にはどんなはたらきが? 全身の健康にかかわる腸の役割を、まずはおさらい!
腸はすべてとつながっている! まさに心身の健康の“要”
腸は食べ物を消化・吸収する器官というだけではなく、免疫力やメンタルなど、さまざまな部分に影響を及ぼしています。
「腸には全身の7割の免疫細胞があるといわれ、いわば免疫の要。この免疫の役を担っているのが腸内にいる細菌で、その数は数百~数千兆個、数千種類とも。これらは腸によい作用をもたらす善玉菌、悪い作用をもたらす悪玉菌、どちらでもない日和見菌の3つのタイプに大きく分けられ、その理想的なバランスは2:1:7。このバランスが保たれていると、食べ物を消化・吸収して便を作る、体内に入ったウイルスや細菌などの異物を排除する、老廃物を排出するといった機能がきちんと働きます。さらに、腸は脳と、神経や免疫、内分泌のネットワークを使って情報伝達し、連携し合う『脳腸相関』と呼ばれる関係にあります。そのため、腸の健やかさはメンタルヘルスをも左右するのです」
腸の状態を知るには「便を見ることがいちばん」と石原さん。
「便は文字どおり、腸からの『お便り』。茶色~黄土色でバナナのような形の便がするりと出ることが、いい便の条件。誰にでもできる腸活習慣として、まずは自分の便を毎日チェックしてみましょう」
腸のはたらきは、心身とどうかかわっている?

代謝
善玉菌で脂肪が蓄積しにくい体に

「善玉菌の代表である乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌などは『短鎖脂肪酸』という物質を作り出します。短鎖脂肪酸は腸内の悪玉菌の増加を抑えたり、血中に入って脂肪の蓄積を抑えたり、大腸を動かすエネルギー源にもなります。腸内に善玉菌がしっかりあれば、老廃物を排出し、脂肪のたまりにくい代謝のいい体を作れるのです」
メンタル
腸の調子がよければ脳も幸せ!

「脳と腸は2000本もの神経線維でつながっています。そのため、脳がストレスを受けるとその信号が神経を通して腸まで届き腸の調子が悪化。また、『幸せホルモン』と呼ばれるセロトニンはそのほとんどが腸で作られるため、腸の状態が悪化するとセロトニンの合成が低下。気分が落ち込むなど、メンタルにも大きな影響を及ぼします」
免疫
多様な善玉菌が免疫バランスを整える

「腸内の免疫細胞にはいくつかの種類があります。善玉菌はその種類によって特定の免疫細胞だけを刺激するという性質があるため、多様な善玉菌がいる=多くの種類の免疫細胞を刺激できることになります。そのため、免疫力のバランスをととのえるには、できるだけ多様な善玉菌を摂取することが正解です」
肌
排出できない毒素が肌荒れを誘引
「便秘で腸内の老廃物が排出されないと、腸がそれを再吸収。血管を通じて全身に行き渡り、それを皮膚が体外に出そうとするために肌荒れを引き起こします。腸の調子がよく便通があることは、健やかな肌の条件なのです」
睡眠
体を睡眠モードに導く成分を作る
「幸せホルモンであるセロトニン(上記参照)は、夜になるとメラトニンというホルモンに変化。メラトニンは体を眠りモードに導く働きがあるため、腸の働きが低下してセロトニンの合成量が減ると、睡眠の質が低下します」
腸のはたらきが悪くなりがちな現代人…その理由は、“冷え”だった!?

現代人の生活習慣が腸の冷えを加速させていた!
心身の健康の要ともいえる腸なのに、調子は万全といえる人はそう多くないのが事実。
「現代人は忙しく、湯船につからない、ストレスや睡眠不足で血流が悪いなど、体が冷えやすい生活が普通になっています。私たちの体を構成するすべての細胞は、温度が温かいほうが活性が上がり、温度が低いと低下。体温が1℃下がると、免疫力は約30%低下するといわれています。腸内にいる菌の一つ一つもすべて細胞なので、冷えて温度が低いと活性が下がりますし、腸の動きも悪くなるので便秘になりやすくなります。
特にLEE世代は体の熱を生み出す筋肉が減り始め、冷えが加速する世代。心身の健康のために、ぜひ腸活に温活を加えた生活にシフトしてほしいです」
腸が冷えると、腸内の菌のバランスが悪化し、さまざまな悪影響が…
- 「幸せホルモン」=セロトニンの合成が低下し、メンタルに悪影響
- 体を睡眠モードに導くセロトニンの合成量が減り、睡眠の質が低下
- 脂肪細胞への脂肪蓄積を防ぐ「短鎖脂肪酸」が作られにくくなる
- 体内に老廃物がたまりがちになり肌荒れにつながる
- 消化・吸収の働きが悪くなって、便秘がちになる
- 善玉菌の種類が減少し、多様なウイルスに抵抗できなくなる
腸が冷える習慣
- シャワーだけの入浴
- おなかが出る服装
- 生脚が出る服装
- 水の飲みすぎ
- 不眠やストレス
石原新菜さんが教える「温める腸活」のキホン
内側から温める!
体を温める食材の選び方は 3つのルールでわかる!
「内側から温めるには、物理的に温かい食べ物・飲み物をとるのがまず第一。さらに、材料にしょうがやシナモン、発酵食品、スパイスなど、東洋医学で体を温める食材とされる『陽性食品』をプラスすると効果がアップ。しょうがやみそなどは消化吸収を助けて、早くエネルギーに変えてくれる働きもあり、より体が温まります」
Rule
1
発酵食品

みそやしょうゆ、漬け物、納豆などの発酵食品には善玉菌が豊富。「東洋医学の考えでは、発酵を経た食品はすべて体を温める陽性食品です。みそはビタミン・ミネラルも豊富で、たんぱく質もとれるので特におすすめ!」
Rule
2
しょうがやこしょうなど薬味系全般

スパイスや薬味系の食材は体を温める成分が含まれているものが多く、ダイレクトに腸をポカポカに。「しょうがに含まれるジンゲロールなどが代表的。温かい飲み物や食べ物に、薬味系を〝ちょい足し〞すれば効果抜群」
Rule
3
冬が旬の食材・寒い地方で採れる食材
漢方の考えでは、寒い地方で採れる冬が旬の果物や野菜は、体を温める働きが。「りんごやさくらんぼ、根菜類などをよくとりましょう。反対に夏が旬のトマトやきゅうり、南国産のフルーツなどは体を冷やすので要注意」
外側から温める!
腹巻きは1年中してもOK! 入浴や適度な運動も大事に
「女性に便秘の方が多いのには、筋肉の少なさも関係が。筋肉量が少ないと体は冷え、腸もしっかり動きません。入浴や腹巻きなどでおなかを温めて、運動による刺激で腸を動かしつつ全身の筋肉をつけましょう。特によくないのが座りっぱなしの生活習慣。デスクワーク等で座り時間が長い人は、1時間に1回は席を立つようにして」
Rule
1
おなかを温める

おなかが冷えると腸の動きが悪くなり、便を作ったり押し出す力も低下。「腹巻きはおなかを常に温めておくのに最適なアイテム。特に生理のときなどは、体に水分がたまりすぎて冷える人が多いので、ぜひ使ってみてください」
Rule
2
“三首”を温める

血液の巡りがよくなると、腸も温まり働きがUP。「特に気をつけたいのが首・手首・足首の〝三首〞。東洋医学では“熱が逃げやすい場所”とされ、実際に太い血管が通っているので、ここを温めると全身の血流がよくなります」
Rule
3
筋肉を温める
体の熱の多くを生み出しているのが筋肉。「もともと女性は男性よりも筋肉量が少ないうえ、30歳を過ぎると量が減っていきます。筋トレや運動などで筋肉量を保つことで体の熱を維持できれば、腸も温まってはたらきが向上」
Staff Credit
イラストレーション/川添むつみ 取材・文/遊佐信子
こちらは2026年LEE1・2月合併号(12/5発売)「「ぬくめる腸活」でこの冬は体調をくずさない!」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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