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【車内清掃】クルマの中を自分で掃除するコツは? 初心者でもできる基本から、応用編まで

  • 藤原千秋

2025.08.28

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日々の送迎に、レジャーに。
移動の足でありつつ、住まいの延長のような性格もある自家用車。この車内掃除って、神経質になりすぎるか、手に負えず諦めるか。極端な選択になりがちです。



今回は、そんな車内のケアについて、基本から応用まで段階的にレクチャー。清潔で快適なクルマづくりにお役立てください。


車内清掃のイメージカット
Index
  1. 車内掃除の基本は?
  2. 
食べこぼし、飲みこぼし、嘔吐や粗相にどう対処する?
  3. 車内を快適空間に保つプロのわざ
  4. 車内清掃のまとめ
  5. あわせて読みたい

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車内掃除の基本は?

”気づいたとき”では難しい…車内清掃は定期化がカギ

車に乗り込んだとき、ふっと目につく手垢やホコリ、床の食べこぼし。
放っておけば嫌なにおいの原因になるだけでなく、車内の劣化を早めてしまうのも避けられません。
でも、汚れに気づいたのが出がけだったりすれば、すぐには対処できないことが多いもの。


車内掃除は、できるだけ「定期的に・優先順位を持って」行うようにしましょう。

クルマの中を掃除しているイメージ

クルマの中の掃除も基本は「上から下」

基本的には、車内も自宅の掃除と同じで、上から下への流れ。天井やダッシュボードを先に拭き、そのあとでシート、最後に床やマットを仕上げる順番で行います。

まずは車内の荷物やペットボトルなどの大きなゴミをすべて外に出し、小さなゴミが回り込んでしまいがちな、フロアマットも取り外しましょう。

マットは天日干しをしてブラシで汚れを落とすか、中性洗剤で丸洗いしてからやはり天日でしっかり乾燥させます。乾かさないまま戻すと、カビや臭いの温床になるので注意してください。

シートは掃除機やハンディクリーナーで細かなゴミを吸い取ったあと、粘着式クリーナーで髪の毛などのとり残しを回収します。


ダッシュボードやドアの内側は、マイクロファイバークロスで拭き上げ。細かい溝には歯ブラシや綿棒を使います。ベタつく汚れの部分には、薄めた中性洗剤を併用。

 ガラス。内側は特に手垢やタバコのヤニでくもりやすいので、ガラスクリーナーをクロスにスプレーしてから拭くのがコツです。直接スプレーすると垂れジミになるので気をつけましょう。


食べこぼし、飲みこぼし、嘔吐や粗相にどう対処する?

車内で一番困るのが「突発的な汚れ」です。お子さんの食べこぼし、ジュースやコーヒーのシミ、あるいは体調不良による嘔吐……。これらは素早い対応が肝心です。


車内清掃のイメージカット 子どもの食べこぼし

食べこぼし・飲みこぼし


こぼした直後は、ペーパータオルを押し当てて液体を吸い取りましょう。こすってしまうと汚れが広がるので注意。

その後、布シートなどは5%程度に希釈した重曹水、ないし手洗い用程度に希釈したお洒落着用洗剤を染み込ませたタオルを絞って「拭き洗い」します。

嘔吐汚れ


まずは固形物をヘラなどで取り除き、袋に入れて処理。そのあと水分をペーパータオルなどで吸い取りましょう。トイレットペーパーは水分で崩れやすいので不向き。

ここでも掃除には5%程度に希釈した重曹水を使います。捨ててもいい古タオルなどに浸して絞ったもので「拭き洗い」。嘔吐物の胃酸やたんぱく質をアルカリで抑えます。

その後、粉末の重曹を振りかけて乾燥・消臭。仕上げに掃除機で重曹ごと吸い取ればOKです。

「消臭スプレーで解決」は間違い!

「とにかく除菌消臭スプレーを吹き付けておけば大丈夫」と思う方も多いですが、残念ながらこれでは一時的に香りでごまかしているだけ。においの原因である汚れは残ったままで、結果的に汚れと混ざった複雑な悪臭になりがちです。注意しましょう。

車内を快適空間に保つプロのわざ

さて、ここからはちょっとしたプロの技をご紹介します。


車内清掃で最強なのはリンサークリーナー


車内清掃で最強なのはなんと言ってもリンサークリーナー。水を吹きつけながら同時に吸い取れるので、シートやカーペットの奥に染み込んだ汚れを一気にかき出せます。

特に嘔吐や飲み物こぼしの後は、これ以上ない頼れる相棒です。住まいの掃除にも活用できるので車内掃除を頑張りたいなら導入を検討しても。

代わりになるのは「タオル+掃除機」


リンサークリーナーがない場合は、「タオルをかませて掃除機で吸う」方法が有効です。

前述の「拭き洗い」よりも多めに濡らしたタオルでシートをやや湿らせ、その上から乾いたタオルをあて、さらに掃除機で吸引します。すると汚れや水分がタオルに移りやすく、シートに余計なダメージを与えずに済みます。拭き洗いと吸引の合わせ技です。

夏の車内清掃の注意点


水を使った掃除をしても、夏はあっという間に乾きます。それは良い点なのですが、直射日光の下で作業すると水ジミやシートの変形につながることがあります。

熱中症にも注意したいところなので、掃除をするなら日陰で行うのがベスト。

冬の車内清掃の注意点

逆に冬は水を使ったところが非常に乾きにくいのが難点。掃除の際には、やはり天候に気をつけ、ものを乾かすスペースをしっかり準備しておきましょう。

消臭とメンテナンス


掃除の後はこれも自宅の掃除と同じで、しっかり換気を。レザーシートなら最後に専用のコンディショナーを塗って保湿ケアをしてあげると長持ちします。



車内清掃のまとめ

清潔な車内のイメージ

車内は家と同じ「生活空間」。

きちんと掃除をすると気持ちが晴れやかになり、運転そのものが心地よくなります。

特別な道具がなくても、タオルと掃除機、中性洗剤や重曹があれば十分にきれいにできるので、ぜひ次のお休みにでも試してみてください。

もちろん、汚れがあまりにもひどいときや手間を省きたいときにはプロに頼むのも良い選択肢です。


LEE本誌や、LEEwebでも大活躍中の家事スペシャリスト、藤原千秋さん。早目に知っておくと安心な“おそうじ”の豆知識や実践テクを、季節先取りでお届けします。次回もお楽しみに!

藤原千秋

CHIAKI FUJIWARA

住生活ジャーナリスト・ライター

大手住宅メーカー営業職を経て、家事のスペシャリストとして企業のアドバイザー、広告などにも携わる。3女の母。著監修書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など多数。

藤原千秋 Chiaki Fujiwara

住生活ジャーナリスト、ライター

掃除、暮らしまわりの記事を執筆。企業のアドバイザー、広告などにも携わる。3女の母。著監修書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など多数。LEEweb「暮らしのヒント」でも育児や趣味のコラムを公開。

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