疲れやすさやだるさ、イライラ……30代・40代女性は特に注意が必要!
【夏の貧血に注意!】鉄分を補う食事と、自律神経を整えることが「血活(ちかつ)」のカギでした!
2025.08.20
鉄分を補う食事と、自律神経を整えるのがカギでした
今こそ「血活(ちかつ)」で脱・夏貧血!

もともと女性は貧血になりやすいうえに、夏はさらにそのリスクが高まると知っていますか? めまいや立ちくらみ、だるさに襲われて「これって夏バテ?」と思ったら、実は貧血だったというケースが少なくないんです。ちょっとした食事と生活習慣の心がけでできる「血活」で、この夏こそ血の巡った健やかな人を目指しましょう!
- Index
-
- 今こそ「血活(ちかつ)」で脱・夏貧血!
- LEE100人隊の貧血悩みエピソード
- 夏は「貧血」リスクが増えるのはなぜ?その原因は?
- 根来秀行さん
- 鉄欠乏性貧血と脳貧血は別もの
- 夏に増える原因は?
- 貧血を招く、夏のあるある習慣チェックリスト!
- 30代・40代女性は、もともと貧血になりやすいのはなぜ?
- 効率よく「食生活」で血を増やすコツ
- 鉄分を効率よくとれる食品
- 血管にいい食品
- \難しくない!/ゆる薬膳食で、血を増やす&血流アップ
- 池田陽子さん
- 血を増やす「造血食材」
- 血を巡らせる「活血食材」
- 造血 活血 両方兼ねる食材
- 夏のおすすめMenu
- \加齢とともに減っていく/「毛細血管」を増やして血流アップ!
- 根来秀行さん
- 毛細血管を増やすために必要なこと
- 【睡眠】毛細血管の修復に必要なのは「7時間」睡眠。長く寝すぎてもNG
- 【呼吸】自律神経を唯一コントロールできる方法。寝る前、眠れないときにも効果的
- 【入浴】シャワーだけで済ませず、短時間でも湯船に。夏は38~40℃のお湯に10分程度
- 血管力を高める運動は筋トレ5分+ウォーキング15分だけでOK
- 筋トレ5分
- ウォーキング15分
- 「前屈ストレッチ」で副交感神経が優位に&毛細血管が増えやすく
- あわせて読みたい









特に夏は症状が…読者も!
LEE100人隊の貧血悩みエピソード
小学生の頃から貧血ぎみ。大人になってからもで、特に妊娠中は症状がひどかったです。思い返すと、暑いホームから冷房のきいた電車内に乗り込んだときなど、寒暖差のある場所で貧血が起こることが多い気が。
No.094 Usaさん
生理中に立ちくらみがしたり、倒れたり、採血で気持ち悪くなったことが。夏場は、貧血なのか夏バテなのか、判断できないときがあります。
No.045 CHIHARUさん
40代に入ってから貧血症状を感じるように。忙しい夕方以降にめまいがすると家事や子どもの世話ができなくなってしまうし、出先で症状が出るのも困りもの。暑い日に長時間外にいて汗をたくさんかいた日は、フラフラ〜っと立ちくらみがしやすくなります。
No.025 リエさん
もともとLEE世代女性はなりやすいうえに…
夏は「貧血」リスクが増えるのはなぜ?その原因は?
疲れやすさやだるさ、イライラ……貧血と思われる症状は、特に夏に悪化しやすい特徴が。その理由と、貧血の〝正体〞を知ることからスタート。

教えてくれたのは…
根来秀行さん
医師、医学博士。内科学、免疫学、抗加齢医学、睡眠学など多方面に詳しく、メディアでも活躍。『「毛細血管」は増やすが勝ち!』(集英社)ほか著書多数。
鉄欠乏性貧血と脳貧血は別もの
「『鉄欠乏性貧血』は、血液中の鉄が不十分な状態。鉄は全身に酸素を届ける役割を果たすため、不足すると酸素不足に陥り、顔色の悪さや動悸などの症状が出ます。一方『脳貧血』は自律神経のバランスの乱れによって脳への酸素供給が滞って起こるもので、代表的な症状は立ちくらみや失神など。2つに共通する症状としてめまい、だるさなどがあります。鉄欠乏性貧血と脳貧血はまったく別ものです」

夏に増える原因は?

貧血を招く、夏のあるある習慣チェックリスト!
外は暑いから、室内ではクーラーをがんがんに
ビールなど冷たい飲み物が欠かせない
食欲が減退。食べやすいものに偏りがち
夏は湯船に入らずシャワーで済ます
寝苦しくて、いつも以上に睡眠不足

冷たいものやサラッとしたものばかり飲んだり食べたり、冷房の温度を低く設定したり……。入浴もシャワーばかりになりがちな夏は、栄養が偏り、自律神経のバランスも乱れる要素がたくさん。左のチェックリストの症状にどれか1つでも思い当たる人は、今すぐ「血活」生活をスタートして!
貧血対策は?

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今こそ「血活」が必要!
30代・40代女性は、もともと貧血になりやすいのはなぜ?
• 毎月、生理で血が失われる
• 毛細血管が減少するなどの理由で血流が下がり始める世代
生理で毎月、血液が体外に出ていくうえ、30~40代は20代と比べて毛細血管が1割ほど減り始めます。子宮筋腫がある人などは貧血の度合いがさらに高く。
2つの貧血は併発しやすい!トータルな「血活」で健康に
私たちはよく「貧血ぎみで……」という言い方をしますが、俗に貧血と言われる症状には実は医学的にまったく異なる2つの種類があり、それぞれ原因や対策もまったく異なります。
「1つは血液中の鉄分が不足する『鉄欠乏性貧血』、もう1つは脳への血流が滞る『脳貧血』(詳しくは上記)。自分が貧血と思っていた症状のタイプがどちらであるかはっきりしている場合は、それに応じた対策をとるのが改善への近道です。
とはいえ、実はこの2つは併発している人も多いんです。LEE世代女性は毎月の生理や妊娠・出産で特に鉄不足になりやすく、また育児や仕事などで忙しいため自律神経が乱れがち。加えて、夏という季節は、体にとって過酷な条件が揃っています。これらから考えると、まずは2つの違いと対策をしっかり理解したうえで、両面から考えていくことがトータルでの健康度を上げることにつながります。
『人は血管から老ける』という言葉を聞いたことがありますか?
人間の体には毛細血管を含めると約10万㎞分もの血管が張り巡らされています。酸素や栄養素、ホルモンなど生きるために必要なすべては毛細血管を介して全身に行き渡るので、若さと健康を保つには毛細血管が健康で血流がよいことが、血液の質がよいことと同じくらい大事です。血液と血流、両面からのアプローチを習慣にして、長く厳しい夏を元気に乗り越えましょう!」
食欲が落ちる夏も…
効率よく「食生活」で血を増やすコツ
食欲が低下して栄養バランスがくずれやすい夏は、どうしても鉄不足になりがち。血管の健康も併せて意識した食事で、栄養面から血活!
鉄分をとる&血管にいい食べ物をセットで意識して
水分を多くとる夏場は血の量は増えても質が低下
「鉄欠乏性貧血の人は、鉄分を含む食品を積極的にとってほしいですね。夏は汗をたくさんかきますが、体内にある鉄分は汗とともに外へ流れ出していきます。ところが、暑くて食欲がわかないからと、するっとのどを通るような水っぽいものばかり食べたり、朝食を抜いたりしていると、たんぱく質不足に陥るなど栄養バランスがくずれてきます。たんぱく質が豊富な食品には、鉄も含まれていることが多いので、相対的に鉄不足にもなりがち。塩分と水分をたくさんとれば血液量自体は増えるのですが、そうした食生活のまま血液量だけが増えても“質”の点では赤信号。暑くても鉄分豊富な食品を中心にしっかり食べることが第一です。
また、毛細血管の老化を防ぎ、血流をよくする食品も存在します。鉄分を含む食品と組み合わせてとることで、血の質を上げながら流れもよくすることができます。
とはいえ、血液や毛細血管にいい栄養素をすべて食事で補おうというのも、食欲が落ちがちな夏は難しい場合も。栄養はコンスタントにとることが大事なので、サプリメントも上手に活用しましょう」
鉄分を効率よくとれる食品

吸収率がいいのはヘム鉄だけど両方バランスよくとるのが大切
「鉄分には動物性食品に多く含まれる『ヘム鉄』と、植物性食品に多く含まれる『非ヘム鉄』の2種類が。ヘム鉄のほうが吸収率はいいのですが、動物性食品に偏りすぎると動脈硬化のリスクを高めてしまいます。一方で植物性食品ばかりでもたんぱく質不足になるので、どちらかばかりにならないように、ヘム鉄・非ヘム鉄の両方をとるといいですね。ちなみに、摂取した鉄分などの栄養素を体内に吸収し、全身に届けるには、腸の調子が大きく関係します。腸活も併せて行うとベストです」
血管にいい食品
抗酸化成分「ファイトケミカル」が含まれる食品で、血管の老化を防ぐ

「血管を傷つけ酸化させる有害な活性酸素『フリーラジカル』は、生きている以上は必ず発生します。抗酸化作用の高い『ファイトケミカル』という成分を豊富に含む食品で、酸化を予防しましょう。サケのアスタキサンチン、ぶどうやりんごの皮に含まれるレスベラトロール、トマトのリコピンなども、それぞれファイトケミカルの一種。色の濃い食品に含まれていることが多く、積極的にとって」
血管を傷つけにくい「低GI値食品」に置き換える

「ものを食べて血液中の糖が一気に増えると、血管に大ダメージ。大豆製品、ブロッコリー、チーズなど血糖値を上げにくい低GI値食品を選ぶようにしましょう。主食も白米やパン、パスタより、できるだけ玄米、ライ麦パン、全粒粉パスタなど低GI値のものに置き換えて。野菜や海藻類を最初に、ごはんやパンなどを後に食べるなど、食べ順でも血糖値の上昇を防げます」
その他、毛細血管にいい食品を意識

「アマニ油や青魚などに含まれるEPA、DPAなどの脂肪酸は、血液をサラサラにして血流をスムーズにしてくれます。加熱すると酸化しやすいので、ドレッシングや飲み物に入れるなど、非加熱でとるのがおすすめ。ルイボスティーは抗酸化作用があるフラボノイドが豊富に含まれ、梅干しはクエン酸で血液をサラサラにする効果大。これらを積極的にとるようにしましょう」
COLUMN
サプリメントで鉄を補う手も
サプリを選ぶポイントとして根来さんが挙げるのが〝続けやすさ〞。「メジャーなメーカーであれば含有量に大差はないので、価格や入手しやすさで選んでもOK。ただし貧血が重度の人は、鉄サプリをいきなりとったり過度にとったりすると、肝臓に負担がかかることも。医師に相談のうえ導入して」

漢方からも「血」を補えます
\難しくない!/ゆる薬膳食で、血を増やす&血流アップ
いつもの食材でできる! 造血・活血の「ゆる薬膳。」
「中国の伝統医学である『中医学』では、食材の一つ一つすべてに体に及ぼす作用があると考えます。食材を組み合わせて、体質改善や不調の予防を目指す食事法が『薬膳』。薬膳は、さまざまな食材が持つ力により、気(き)・血(けつ)・水(すい)という私たちの体を構成する3つの要素について、不足しているものは補い、過剰なものは体外に排出するなどして調整します。
この3つのリーダー的な存在の『気』は、生命の源であるエネルギー。夏は暑さや発汗で『気』が失われやすく、その結果『血』も不足してしまう方が多いのです。中医学では『女子は血をもって本となす』という言葉があるほど『血』は女性の健康と美容にかかわりが深いもの。美容面や婦人科トラブル、冷えや肩こりなど慢性的な不調、PMSや更年期などの女性ホルモンが関連することも、すべて血を増やし(造血)、巡りをよくすること(活血)が改善のカギとなります。
薬膳というと漢方薬や希少食材などディープなイメージを持つ方も多いかもしれませんが、『ゆる薬膳。』はスーパーで手に入る身近な食材で十分可能。気負わず、楽しみながら試してみてください」
中医学における「血(けつ)」とは?

血液そのものだけでなく、全身に流れて肌、髪、内臓などすべてを滋養する液体のイメージ。生理や妊娠、出産、更年期など女性ホルモンがかかわることなど、すべて血が左右する。
血を増やす&巡らせる薬効を持つ食材を組み合わせるだけでOK
「女性は毎月の生理などで血(けつ)が常に不足している人も多く、まず造血を意識したいですが、巡らせることも同じくらい大事。巡りが悪いと体の末端まで栄養が行き届かず、老廃物がたまりやすくなります。血を増やすこと、巡らせること、その両方が得意な食材があるので、組み合わせてとっても。また、加熱しすぎると体に余計な熱がたまりやすくなるので、生食できるものは生のままや最小限の加熱で食べるのがおすすめです」
血を増やす「造血食材」

カツオ、アナゴ、ベリー類、ほうれん草、にんじん、ピーナッツ(落花生)
「血を補い増やす働きがある薬膳食材には、夏が旬のもの多数。カツオは切り身などはもちろん、かつお節などでもOK。アナゴ、ほうれん草、ベリー類なども造血作用に優れています。例えばほうれん草のおひたしにかつお節をかければ効果は倍増。手軽に続けやすい方法を探してみましょう」
血を巡らせる「活血食材」

サバ缶(青魚)、ピーマン、なす、桃、さくらんぼ、ターメリック(カレー粉)
「活血食材の代表には、サバやイワシ、アジなどの青魚のほか、玉ねぎ、ピーマン、なす、みょうが、さくらんぼなどの夏の野菜&果物も。生ではなく缶詰など加工した状態でもOK。組み合わせて食べられるものが多いので、例えば焼きなすに薬味としてみょうがを添えるなど、一度でとれる工夫を」
造血 活血 両方兼ねる食材

黒豆、黒きくらげ
「黒豆と黒きくらげは、造血も活血もかなう一挙両得な食材。乾燥と生の両方、どちらでもOKです。黒豆は市販の煮豆を活用したり、黒豆茶などでも大丈夫。黒きくらげはきのこの一種なので、しめじやしいたけなどおなじみのきのこと同じ感覚で、炒め物や鍋などに取り入れてみて」
血を増やす&巡らせる食材で
夏のおすすめMenu
造血メニュー マグロとほうれん草のナッツサラダ
造血効果のあるマグロに、同じく造血食材のピーナッツをトッピングしたカルパッチョ風サラダ。

[材料(2人分)]
マグロ(薄切り) ½さく
サラダほうれん草(ざく切り) ½わ
ピーナッツ(粗く刻む) 大さじ3
A(オリーブ油、レモン汁、酢 各大さじ1、塩麹 小さじ2、はちみつ、にんにくのすりおろし 各少々、こしょう 適量)
[作り方]
ボウルにマグロ、サラダほうれん草を入れ、Aを加えて混ぜて器に盛り、ピーナッツを散らす。
活血メニュー サバのみょうが冷や汁
活血食材のサバにむくみを取るきゅうりを組み合わせた、冷茶漬け風。食欲がない日でも、さっぱりと食べやすい。

[材料(2人分)]
サバ水煮缶 ½缶
きゅうり(輪切り) 1本
みょうが(縦半分に切り斜め薄切り) 2個
白すりごま 大さじ2
みそ 大さじ1
水 1½カップ
ごはん 2杯
[作り方]
①ボウルにみそを入れて水を少しずつ加えて溶いて混ぜ、サバを缶汁ごと加えて、きゅうり、みょうが白すりごまを加えて混ぜ合わせる。②茶碗に盛ったごはんに①をかけて食べる。
自律神経を整える&軽い運動で
\加齢とともに減っていく/「毛細血管」を増やして血流アップ!
食事で血の質を上げたら、流れをアップさせる血活も併せて取り組めば効果アップ。それには全身の血管の大半を占める「毛細血管」がカギに!

教えてくれたのは…
根来秀行さん
医師、医学博士。内科学、免疫学、抗加齢医学、睡眠学など多方面に詳しく、メディアでも活躍。『「毛細血管」は増やすが勝ち!』(集英社)ほか著書多数。
老化を食い止め数を増やす! 毛細血管のケアがマスト

血流というと動脈・静脈といった太い血管を思い浮かべるかもしれませんが、全身血管の99%を占めるのは、髪の毛の10分の1ほどの細さの毛細血管。
「毛細血管は血液中の酸素や栄養素を体の各細胞に届け、二酸化炭素や老廃物を回収しています。そのため、毛細血管の状態が良好で、きちんと血液が流れていることが私たちの健康にとってとても重要なのですが、実は肌や髪と同じように毛細血管も年齢とともに老化していきます。血液の通り道がだんだんと狭くなり、最終的に消えてなくなっていくのです。消えた毛細血管の先にある細胞には、酸素や栄養素が届かなくなることは容易に想像できますね。減り幅には個人差はありますが、30〜40代になると20代の頃と比べて1割減、60代になると4割減にもなるといわれています。
これを食い止めるには血液の流れをよくすることと、血管の壁を丈夫に保つことが必要。毛細血管の働きは自律神経がコントロールしているため、自律神経を整える生活が大きなポイントになります。また、血流をよくする運動も不可欠。こうした生活習慣を続けることで、毛細血管の老化を防ぎながら、さらには新しい毛細血管を増やすこともできるのです」
30代・40代から毛細血管が減り始める!

毛細血管は30代から減り始め、45歳以降に大幅に減り始める。毛細血管に血液が流れなくなり、だんだんと形がくずれたり消えたりしていく。ある程度は加齢による自然な現象だが、自律神経の乱れや運動不足が、減少を加速させるリスクに。
毛細血管を増やすために必要なこと
・血管をゆるめる
・血流を上げる
・傷ついた血管を修復する時間をとる
毛細血管の老化を遅らせ、さらに数を増やすには、副交感神経を優位にして血管をゆるめ、血流をよくすること、そして傷ついた血管の細胞を修復する生活習慣がマスト。
自律神経を整える生活習慣で毛細血管は増やせる!
「交感神経優位のときには血流が滞り、副交感神経優位のときに血流は促進されます。つまり毛細血管に血液をしっかり流すには、副交感神経優位の状態を作ることがポイント。LEE世代は忙しさやストレスなどで交感神経優位の状態が続きがち。睡眠、呼吸、入浴の心がけで、副交感神経優位に切り替えましょう」
【睡眠】毛細血管の修復に必要なのは「7時間」睡眠。長く寝すぎてもNG

「毛細血管の新生や修復に必要な成長ホルモンは、入眠から3~4時間後に多く分泌されますが、その後全身に運ばれていく時間も必要です。長すぎても心臓病の発症率が上がるというデータもあり、7時間が毛細血管の健康にも全身の健康にもベストといえそうです」
【呼吸】自律神経を唯一コントロールできる方法。寝る前、眠れないときにも効果的

「自分で副交感神経優位の状態にするには、おなかを使った腹式呼吸が有効。4秒間かけて鼻から息を吸っておなかを膨らませ、4秒間止め、8秒間かけて吐き切る呼吸法がおすすめです。これを1セットとして4セット繰り返して。入眠前に行うと、寝つきをよくしてくれる効果も」
【入浴】シャワーだけで済ませず、短時間でも湯船に。夏は38~40℃のお湯に10分程度

「湯船につかることは、毛細血管の血流を促すのに有効。38~40℃くらいの湯温でゆっくりつかるのがベストですが、夏に長時間の入浴はつらいもの。血管を拡張させて血流を促す作用がある炭酸入浴剤を使うと、使わないときより早く全身の血流を上げることができます」

重炭酸イオンを豊富に含み、温浴効果で血行を促進。
薬用BARTH中性重炭酸入浴剤 30錠(10回分)¥2750/BARTH
血管力を高める運動は筋トレ5分+ウォーキング15分だけでOK
「筋トレなどの無酸素運動をすることで筋肉が少し傷つき、それを修復しようと成長ホルモンの分泌が盛んになります。また、ウォーキングなどの有酸素運動は全身に酸素を送り届けるために血流アップに効果的。この2つを組み合わせて行うことで、血管を丈夫にし、血流もしっかり上げることができます」
筋トレ5分
上半身、下半身、体幹の3種類を順繰りに実践すると効果大
「筋トレはラクに回数をたくさんやっても意味がなく、ちょっときつい程度の負荷であることが大事。ダンベルなどは使わず、自分の体の重さ(自重)を利用した筋トレで十分です。上半身、下半身、体幹の3種類を日替わりのローテーションでやると、全身の血管を効率よく鍛えられます」
上半身

壁から半歩ほど離れて立ち、壁に両手をつく。ひじをゆっくりと曲げて体重をかけていき、再びひじを伸ばして元の体勢に戻る。腕に全体重が乗らないので、負荷がかかりすぎない。10回程度を目安に行う。
下半身

椅子の背などにつかまり、両脚は肩幅くらいに開く。ひざが直角になるまでゆっくりと腰を落としていき、ゆっくりと元の体勢に戻す。太ももに負荷がかかっていることを意識しながら、10回を目安に行う。
体幹

うつ伏せになり、両ひじを曲げて上半身を支える。つま先を立ててかかとを上げる。左右のつま先と両腕で体を支えながら、おなかを床から離していき体をまっすぐにしてキープ。きつくなったら元の体勢に戻す。10回を目安に。
+
ウォーキング15分

1日8千~1万歩を目標に。走ると活性酸素が毛細血管を傷つけて逆効果
「ランニングなどの激しい有酸素運動を続けると、活性酸素『フリーラジカル』が大量に発生し細胞を傷つけてしまうので逆効果。血流アップと健康な血管を増やすには、1日15分程度のウォーキングがおすすめです。15分連続でなくても、1日の合計が15分になればOK。通勤時などの歩く時間と合わせて、1日8千~1万歩を目標にするといいでしょう」
筋トレが難しいという人は…「ジョグウォーク」に代えても
「筋トレがきつい、ウォーキングと別にやる時間が取れないという人は、代わりに『ジョグウォーク』を。最初に1~2分軽く走るだけなら血管に負担をかけすぎず一気に血流が上がるので、その後普通のウォーキングに切り替えれば、ただ歩くより毛細血管を増やす効果がアップします」

COLUMN
「前屈ストレッチ」で副交感神経が優位に&毛細血管が増えやすく
「鼠径部(そけいぶ)、ひざ下のリンパ節がほどよく刺激される前屈系のストレッチは、副交感神経を優位にするのに効果的。脚を伸ばして前屈するときに、同時に息を深くゆっくりと吐きます。痛みを感じると筋肉がこわばり交感神経が優位になってしまうので、無理のない範囲で行うのがポイント」

Staff Credit
イラストレーション/ちばなつこ 取材・文/遊佐信子 本誌編集部
こちらは2025年LEE8・9月合併号(7/7発売)「今こそ「血活」で脱・夏貧血!」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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