「復職の壁」どう乗り越える? 年収の壁、ブランクの壁、夫ブロックの壁…見えざる壁がこんなに!
いざ復職しようと思ったら・・・
【復職の壁】出産・育児のあとに働こうと思ったら・・・復職の際に立ちはだかった問題、その実情とは?
2025.03.09 更新日:2025.03.10
\LEE読者187人に徹底調査!/
年収の壁、ブランクの壁、夫ブロックの壁…
見えざる壁がこんなに!
「復職の壁」どう乗り越える?

出産、育児などを機に一度仕事を辞め、生活が落ち着いたらまた働きたいと思う人も多いはず。
とはいえ、いざ復職をしようとすると、ブランクの長さや夫との家事バランスなどの障壁が……。
さらに、最近話題の〝年収の壁〞も気になるところ。読者への取材&専門家の解説で、実情を深掘りします。
今、育児や家事に専念している読者に聞きました!
1
復職したいと思いますか?
1
半数以上が「復職したい」と回答!

「復職したい」人が半数以上! 「子どもが大きくなってきたから、復職したいと考えるように」との声が。育児が一段落すると、将来を見据えて復職を希望する人が増えるよう。
2
復職の目的は?
2
自分のおこづかいや学費など、目的は収入が中心

「自分が使えるお金を稼ぐため」「生活費や学費のため」と、やはり収入が欲しいとの声が多数。「物価が今後も上がり続けると思うと、少しでも自分でお金を稼ぎたい。老後も心配」と切実。
3
どのぐらいの期間、仕事をしていませんか?
3
子どもが大きくなってから、とブランクが長くなりがちに

出産時や子どもが小さい頃に仕事を辞めて、それから小学校高学年になるまで、復職のタイミングがなかったという人が大半。第2子以降の妊娠・出産、習い事の付き添いや受験などが始まるとさらに働きづらく。
4
どんな働き方が理想ですか?
4
まずはパートから、少しずつ始めたいとの声

パートやアルバイトで週2〜3日働きたいという声が多数。「ずっと家にいたので、いきなりフルで仕事をするのは難しいと思う」「子どもの学校の時間帯で働きたい」とのこと。
※2024年12月12日〜19日の期間、LEE100人隊とLEEメンバー計187人にアンケート

読者の声から見えてきた
こんな「復職の壁」がありました
LEE読者のアンケートからわかった、さまざまな「復職の壁」。読者の置かれた現状や、本音が明らかに。
復職にあたり、障壁になることは?
「復職した」人が感じた壁

「これから復職したい」人が考える壁

すでに「復職した」人が感じた壁で最も多かったのが「子どもの預け先」。保育園には入れても、病気のときなどは妻が仕事を休むケースが大半。「復職したい」人は年齢やブランクの長さがネックに。働かない期間が長引くほど不安も大きく。さらに、どちらも障壁に感じていたのが「夫との家事分担」で、妻側の負担の大きさとシェアの難しさが浮き彫りに。
子どもの預け先の壁
働いていないと保育園に入れず。小学生の学童も定員がいっぱい

仕事をしていない状態だと保育園に入れないことがほとんどで、幼稚園だと帰宅が早く、できる仕事が少なく。小学校に入っても学童の定員に限りがあり、低学年のうちは留守番もまだ心配だという声が。多くの人の休職期間が10年以上になってしまう原因に(上記のQ3参照)。
子どもが3人いるので、体調を崩すと順番にうつり、結局1カ月ほど誰かが休んでいる状態になることが。夫は頼れず、私が仕事を休むことになるので、会社に迷惑をかけてしまう。
LEEメンバー mihoさん
下の子が小2で、近隣の学童は定員オーバー、留守番をさせるのも不安。共働き家庭の息子の同級生が、鍵をなくしてわが家に来たことがあり、鍵を持たせることすらまだ心配です。
LEEメンバー ミキさん
家事分担の壁
ワンオペになりがちな人が多数。復職して夫の協力が得られるか不安

夫の帰宅が遅く、ワンオペ家事・育児になりがちだという人が多数。妻が外で働いていない分、家事をほぼ担当するのが当たり前になっているよう。「復職すれば状況が変わるので家事・育児をシェアしたいけれど、夫がどこまでやってくれるのか、かなり不安」との本音が。
夫は早朝から夜遅くまで仕事なので、平日はほぼワンオペ。上の子は小学校の放課後預かり、下の子は幼稚園の延長預かりを利用し、仕事帰りにお迎え&塾の送り迎えにひとりで奔走することに。
LEEメンバー にしさん
夫は料理ができないので、私が担当。毎日のごはんはもちろん、子どもの中学受験のため塾弁当も……。本心は小学校高学年になったら仕事をしたかったけれど、いつになることやら。
LEEメンバー つばささん
年齢の壁
育児が落ち着くと30代後半〜40代、年齢が復職の大きな障壁に

育児が落ち着き、いざ復職しようと思った頃には30代後半〜40代になっている人が多く、年齢が大きな壁に。できれば退職前と同じ職種を希望する人が多いものの、年齢が上がると難しかったり、実際に不採用を経験したケースも。また、年下の先輩が多くなることでの人間関係も不安要素に。
もともと事務職だったので、復職でも同じ職種でチャレンジをしましたが、年齢のせいなのか、何度も不採用に……。気持ちを切り替えて、介護職の資格を取得し復職しました。
LEEメンバー ミヤさん
40代での復職は、職場に年下の先輩が多そうで気まずい。この年齢から新たな人間関係を築けるかも不安。
LEEメンバー けいさん
ブランクの壁
仕事だけでなく、社会とのつながりも少なく焦りが

長らく仕事から離れてブランクがあることで、以前と同じように働けるかを心配する声が多数。現在、家事・育児が中心で、仕事だけでなく、社会との距離があることに焦りを感じる人も多い様子。また「働いていない間に世の中のIT化が進み、若者と同じようにサクサクと仕事ができるのか」といった不安が、年々大きくなっている方々も。
5年前に仕事を辞めたので、ブランクが長くなるほどに、以前のように働けるのか心配になってきます。
LEEメンバー Hitomiさん
専業主婦でもいいと思っていたが、周りに共働き家庭が増えて、置いてきぼりな感覚に。子どもの学校のPTA役員を務めたりと、働く前の助走期間と思って、復職に向けて動きたいです。
LEEメンバー れいこさん
夫ブロックの壁
「家事できるなら働いてもいい」という夫の言動がストレスに

「今までどおり家事がやれるなら働いてもいいよ」という発言に代表される〝夫ブロック〞。家事の押しつけのほかにも、勤務時間の制限や、仕事内容にまで口を出し、夫の要望を押し通そうとするケースが多々。夫とのやりとりがストレスの種になりそうで、復職を断念する人もいるよう。
夫の母が専業主婦だった影響もあり、夫は私が働くことにあまり意欲的ではない。「働いても家事をしっかりやってよ」と言われるので、話し合いにならないです。
LEEメンバー アヤさん
できるだけ土日は勤務しないようにと、夫からの注文。職場で必要とされる時間がどうしても土日になるので、月に3日程度は許してもらっています。
LEEメンバー ウィンドさん
年収の壁
年収の壁は越えても越えなくてもメリットとデメリットが

ニュースなどでも話題の年収の壁。税金や社会保険料がかからないよう年収の壁を越えずに働きたい人と、時間を調整せずに年収の壁を越えて働きたい人のどちらもいて、両方にメリットとデメリットが。特にパートの収入だとこの壁にぶつかることが多く、悩むケースが多数。
現在は扶養の範囲が広がりつつあり働きやすくなったけれど、少し前までは年収の壁のために、採用後に扶養から外れることがわかり断ってしまった経験が。
LEEメンバー やすさん
少人数の会社で仕事量が多いのですが、年収の壁ギリギリで働いています。けれども時給が上がり、働ける時間も短くしてもらい、もどかしいです。
LEEメンバー ヒキさん
Staff Credit
イラストレーション/竹井晴日 取材・文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2025年LEE4月号(3/7発売)「『復職の壁』どう乗り越える?」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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