歴史の視点で見ると、街を歩くだけでも発見が!
歴史好き【市川紗椰さんインタビュー】どうしてハマったの?歴史を好きになって良かったことは?
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市川紗椰
2025.01.04
ハマったきっかけは? 学んでよかったことは?
今輝いている人は、実は歴史好き!
メディアでのトークに、書いている文章に、心引かれるあの人たちの共通点は「歴史好き」だった!
市川紗椰さんに、明日から歴史を学びたくなる「おもしろさ」を聞きました。
教えてくれたのは?
市川紗椰さん
1987年生まれ、アメリカ・デトロイト育ち。J-WAVE『ORIENT STAR TIME AND TIDE』、NHK-FM『×(かける)クラシック』にレギュラー出演。『週刊プレイボーイ』ではコラム連載中。
"歴史の視点"で見るとどんなこともおもしろくなる
鉄道好き、ロック好き、相撲好きなど多趣味で、「推し」にまつわる考察の鋭さ、深さはその道のプロからも認められているモデルの市川紗椰さん。そんな市川さんの趣味のひとつが歴史!
私にとって歴史は、小説や映画と同じストーリーものという感覚です。
人の歴史は、マーベルみたいな“あるユニバースの物語”。教科書も物語のように読んでいましたし、おもしろいなというエピソードがあると、同じ時代背景の小説を探してみたり
歴史がおもしろいと思えた背景には、市川さんのアメリカの小中学校での学びの影響もありそうです。
アメリカは国の歴史が短いので、近現代史が中心なんです。日本だと縄文時代からで、もちろん大事ではあるのですが、そこがちょっと長い(笑)。現代とのつながりを感じられると、歴史がもっと身近になるのかなと思います。
歴史を学び直すなら、近現代史から入るのもおすすめですね。それから小学校では、開拓時代を学ぶときに、当時と同じ服を着て、当時と同じ方法でバターを作る体験学習がありました。そういう体験も、歴史を楽しいと感じるきっかけだったのかなと
中学生になると“ロシア”にハマることに。これ、アメリカのティーンの、ちょっとしたあるあるなのだとか。
中二! という感じなのですが(笑)、そのコミュニティの主流ではないものに憧れる年代なんでしょうね。アメリカとは対極の社会や文化がかっこよく思えて、無理してドストエフスキーを読んでみたりも。
私が好きだったのは“ロシア革命で処刑された皇女アナスタシアが実は生きていた”という伝説をもとにしたアニメ映画『アナスタシア』。歴史って“実はこうかもしれない”という想像が入り込む余地があって、そこにロマンがありますよね
大学では美術史を専攻した市川さん。歴史という視点を持てるとアート鑑賞も大きく変わると言います。
例えば技術革新の歴史と重ねると、写真が登場する前と後とで絵画の表現が大きく変わります。
それまでは写実的に描くことに大きな意義があったのが、内面を描く表現に変わっていくんです。
1940年代にジャクソン・ポロックの塗料をまき散らす表現が登場したのも、早く乾く画材ができたからという背景がありますし。ロックも録音技術や聴くツールの変化と重ねると、なぜそのときにその楽曲が生まれたかが見えてきます。
美術も音楽も、人が作るものには必ず理由や背景、歴史がある。世の中のことは何でも、歴史の視点で見るともっと楽しくなりますよ
市川紗椰さん
歴史好きだとこんないいことが!
いつもの街を歩くだけでも、発見がいっぱい!
「地域の歴史を知ると、何でもない道が暗渠(地下に埋設した水路)や参道だとわかります。当時の様子を想像するとワクワクしますよね」(市川紗椰さん)
今 \推したい♥/ 歴史コンテンツ
Drama
『デカメロン』
14世紀の物語集から着想。黒死病が猛威を振るうイタリアで豪華な別荘に避難する貴族たちのドタバタ劇。
「ブラックコメディとして楽しみながら、当時の時代背景がわかる。史実にもなじみやすくなります」(市川紗椰さん)
次回は、「今輝いている人は、実は歴史好き! 山崎怜奈さん」をご紹介します。
Staff Credit
撮影/大森忠明 ヘア&メイク/Midori スタイリスト/真鍋かんな 取材・文/古川はる香
こちらは2024年LEE12月号(11/6発売)「今輝いている人は、実は歴史好き!」に掲載の記事です。
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