<7月22日~8月21日のあなたの運勢>「自分らしく、個性を発揮したい」という気持ちが強く湧き上がってくるとき【Sayaの星占い 今月の12星座運勢「星ごよみ」】
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Saya
2024.08.08
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08.08up! 「わたしのきものSTORY」10 を更新しました。
column「運がよくなるおとなのきもの遊び」を読む
SUN SIGN IN LEO(太陽がしし座に)
太陽は、7月22日にしし座へと入ります。しし座は、太陽のもともとのテリトリーなので、これからのひと月、太陽はそのパワーをおおいに発揮するでしょう。また、しし座には思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星も滞在中なので、「自分らしく、個性を発揮したい」という気持ちが誰の心にも強く、湧き上がってくるときです。
もちろん、水星、金星、太陽というのは、それぞれサイクルに差はありますが、1年に一度、たいていの場合は、夏の間にしし座にやってきます(金星は、ズレることもあります)。ですから、毎年のことと言えば、毎年のことなのですが、22日から26日まではこの3つの天体がしし座に揃ううえ、21日にやぎ座で満月が起こり、行動や戦いの星・火星がふたご座に入ったあとなので、自由を求めて、逃げ出したくなったり、解放感を味わったりというイメージも。やぎ座は、「義務や役割」を象徴する部分もあり、この頃、手離れするプロジェクトや仕事がありそうだからです。また、ふたご座の火星は、何ものにも縛られず、自由に振るまいたくなるところがあるうえ、今は拡大と保護の星・木星もふたご座にあるので、その自由度がかなり高まることも。
ただ、26日には水星がおとめ座に入ります。おとめ座は、「オーガナイズや段取り」の星座なので、実務的な面がはかどり始めます。プロジェクトがフェイズ1からフェイズ2に移るので、人によっては、この頃から忙しくなることもありそうです。雑誌づくりで言えば、デザイナーさんやイラストレーターさんなど、取材・撮影した素材を受け取って、実務を行う人たちが忙しくなる段階ですね。
ちょっと残念なお知らせになるのは、8月4日のしし座の新月後、5日から29日まで、金星がおとめ座に滞在するのですが、まったく同じ日程で、おとめ座の水星が「逆行」を始めることです。ふたご座の火星は、おとめ座の金星とぶつかる性質をもつこともあり、片方が自由でいようとすると、片方がきちんとしようとするなど、夏休みの家庭などでもいろいろ揉めそうな気がします。この間、7日と20日は意見がぶつかり合うこともありそうですし、15日には水星がしし座にもどってきます。7月26日にしし座から、おとめ座に入って始めたことがやり直しになることもあるかもしれません。
そう、誰にとっても、ちょっと困難さがあるのがこの夏。翌月のことにはなりますが、9月2日には変容の星・冥王星がやぎ座に戻ってきます。形ばかりの自己証明ではなく、自分の本質を表現することがとても大切になる夏だと思います。
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12星座別 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
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おひつじ座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
夏を楽しみたいモードでも、山積みの用事が押し寄せる!?
太陽、思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星は、おひつじ座さんにとっての「恋愛や創造、子ども」のエリアに。ワクワクと楽しいことをしたくなるタイミング。守護星の行動や戦いの星・火星の影響で、好奇心もとても大きなものになりそう。
ただ7月26日に水星は「ルーティンワークや日常生活」のエリアに。仕事をがんばろうとするものの、8月5日には水星が「逆行」を始めるので、混乱が起こりがち。新しいことを始めたくても、山積みの用事が邪魔をするように感じてしまうかも。
水星「逆行」の直前の8月4日は、「恋愛や創造、子ども」のエリアの新月です。ここである程度、ハイパワーで楽しむことはリセット。5日からはゆとりある日々を過ごしたくなるものの、水星「逆行」の影響もあるので、仕事や家事では慎重を期して。
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おうし座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
プライベートではのんびりも。こだわりすぎると混乱も!
おうし座に滞在していた行動や戦いの星・火星が21日に頭上を去り、「経済や豊かさ」のエリアへ。自分のなかにエネルギーを溜めていた状態から、言葉のキャッチボールが始まるイメージです。フリマアプリなどで不用品を売るのもいいですね。
22日からは太陽、思考や伝達の星・水星、守護星の愛と美の星・金星は、「居場所」のエリアに。プライベートでは少しのんびり。楽しく夏を謳歌したくなりますが、7月26日に水星は「恋愛や創造、子ども」のエリアに。やりたいことに真剣に取り組むも、新月の翌日、8月5日には水星が「逆行」を始めるので、ひっくり返ることも。
またこの日には守護星の金星も、「恋愛や創造、子ども」のエリアに。好きなことであるほどこだわってしまいがち。こだわりすぎないゆとりも大切かもしれません。
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ふたご座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
ふたご座さんの言葉が輝くとき。居場所では改善が大切
拡大と保護の星・木星がふたご座を進むなか、21日に行動や戦いの星・火星もふたご座へとやってきました。ふたご座さんのなかで、自由を求める気持ちがふくれ上がるとともに、「言葉」もとてものびやかに。言いたいことも次々と出てくるでしょう。
22日から26日までは太陽、守護星の思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星は、「環境や伝達」のエリアに揃うので、あなたの言葉がさらに輝くとき。26日に水星は「居場所」のエリアに入ると、住まいや家族の問題にも関心が向かいそうですが、8月5日には水星が「逆行」。一度片付いたはずのことが浮上してくるかもしれません。
またこの日には金星も、「居場所」のエリアに。混乱が巻き起こるなかでも、逃げることなく、居場所の問題に向き合って。改善すべきところは改善していきたいですね。
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かに座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
子どもや家族の世話を焼きがち? 自分が楽しいことをして
22日に太陽がかに座を去ったので、「家族の安全を守りたい」という気持ちは落ち着いたのではないでしょうか。防衛的になりやすいひと月は終わり、21日に行動や戦いの星・火星がひとつ前のエリアに入ったこともあり、好奇心や学びの意欲が旺盛に。
22日から26日までは太陽、思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星は、「経済や豊かさ」のエリアに揃うので、ショッピングにもいいタイミング。26日に水星が「環境や伝達」のエリアに入ってからは、家族や周囲の人に小言などが増えてしまうかも。
8月5日には水星が「逆行」し、金星も、「環境や伝達」のエリアに。かに座さんの親切さから、過干渉にもなりやすいかもしれません。ちょうど夏休み。子どもや家族、時には隣人などの世話焼きはしすぎないで。自分が楽しいことをしてくださいね。
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しし座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
仲間と交流しながら未来を紡ぐ。新月後はお金の悩みも
22日に守護星の太陽がしし座にやってきました。しし座さんの頭上にはすでに思考や伝達の星・水星、愛や美の星・金星が滞在中ですし、しし座さんの主役運のなか、21日に行動や戦いの星・火星が「仲間や未来」の部屋へ入っています。ここには拡大と保護の星・木星もあり、仲間とともに楽しく交流しながら、未来を紡いでいって。
ただ26日に水星が「経済や豊かさ」のエリアに入ってからは、ちょっと様子が違う面も。まだ金星や太陽はしし座にありますが、お金の悩みが出てくるかも。8月4日にしし座で新月が起こり、5日には水星が「逆行」し、金星も、「経済や豊かさ」のエリアに。ただ楽しいだけではなく、数字的な結果を出さないといけない悩みが出てくるかも。15日には水星もしし座に戻ってきます。自分の喜びになることを大切にして。
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おとめ座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
水星、金星がおとめ座に滞在するもの、水星「逆行」に注意!
22日に太陽がひとつ前のエリアに入ります。守護星の思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星もここにあり、ひとりで書きものや読書などしたくなるとき。でも、21日の満月に行動や戦いの星・火星は、「キャリアやライフワーク」のエリアに入っています。ここには拡大と保護の星・木星もあるので、現実には多忙を極めそうです。
26日に水星がおとめ座に入りますが、守護星の到来で、あなたはとても明晰な感じ。さらに段取り力を発揮できそうです。でも、8月4日の新月後、5日には水星が「逆行」し、15日にはひとつ前のエリアに戻ります。もう一度やり直しということがありそうなとき。この間、5日には金星もおとめ座にやってきます。自分のやりたい方法にこだわりすぎないほうがよさそう。細かい点はスルーする姿勢も今は大事かも。
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てんびん座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
人に振りまわされがちなひと月。自分を甘やかすのを忘れずに
22日に太陽が「仲間や未来」の部屋に入ります。思考や伝達の星・水星、守護星の愛と美の星・金星もここにあるなか、社交シーズンの到来です。楽しいお誘いが次々に。でも、21日の満月に行動や戦いの星・火星は、「ステップアップ」のエリアに入っています。ここには拡大と保護の星・木星も滞在し、やるべきことは山積みかも。
26日に水星がひとつ前のエリアに入り、地道な作業に取り組む流れ。でも、8月4日の新月後、5日には水星が「逆行」し、15日には「仲間や未来」のエリアに戻ります。ワガママな人に振りまわされそうな予感。この間、5日には守護星の金星もひとつ前のエリアに。デスクに向かいたいのに横やりが入るということも。全体に、人に振りまわされがちなひと月。ストレスが溜まらないように、自分を甘やかして。
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さそり座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
キャリアでは華やかな注目運。相互理解が大切なタイミング
7月22日から26日にかけては、太陽、思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星が「キャリアやライフワーク」のエリアに。あなたに注目が集まる華々しい雰囲気。
21日の満月に行動や戦いの星・火星が「潜在意識」のエリアに入っています。ここには拡大と保護の星・木星もあるので、求めていた「自由」も手に入りそうです。
26日に水星が「仲間や未来」のエリアに入ってからは、話し合いが事態打開のカギに。でも、8月4日の「キャリアやライフワーク」のエリアの新月後、5日には水星が「逆行」し、15日には「キャリアやライフワーク」のエリアに戻ります。この間、5日には金星も「仲間や未来」のエリアに。仕事においては、7月下旬まで戻ってやり直しになることも。そして、さらなる深い話し合い、相互理解が大切になりそう。
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いて座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
旅におすすめのタイミング。公私ともに運営の悩みも
7月22日から26日にかけては、太陽、思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星が「ステップアップ」のエリアに。夏休みの家族旅行などにぴったりのタイミング。もちろん、ひとり旅にもおすすめなので、子どもの手が離れた人、シングルの人はぜひ。
一方、21日の満月に行動や戦いの星・火星が「人間関係」のエリアに入っています。ここには拡大と保護の星・木星もあるので、あなたを必要としている人も多いとき。
26日に水星が「キャリアやライフワーク」のエリアに入ってからは、職場でも家庭でもマネジメントの悩みが出てくるかも。5日には水星が「逆行」し、15日には「ステップアップ」のエリアに戻ります。この間、5日には金星も「キャリアやライフワーク」のエリアに。スピーディに進みすぎたことは根本に戻って、考え直してみて。
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やぎ座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
哲学的な問いから離れて、焦らず、もっと楽しんで
7月21日は、6月に続き、2度目のやぎ座の満月でした。このひと月、人生で取り組むべき本質について考えたというやぎ座さんも、もしかしたら多いかも。22日から26日にかけては、哲学的な問いから離れて、もっと楽しいと思うことをやってみては。
一方、21日には行動や戦いの星・火星も、「ルーティンワークや日常生活」のエリアに。拡大と保護の星・木星もあるので、日々はあなたの指示を求める人だらけのはず。
26日に思考や伝達の星・水星が「ステップアップ」のエリアに入ってからは、今後についての悩みが再び。新しいトライをしたいのかも。5日には水星が「逆行」し、15日には「潜在意識」のエリアに戻ります。この間、5日には愛と美の星・金星も「ステップアップ」のエリアに。焦らなくていい、楽しめばいいと思えると心が安定しそう。
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みずがめ座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
おおらかな気持ちでいることで、きっと愛が返ってくる
7月22日から26日にかけては、太陽、思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星が「人間関係」のエリアに。パートナーの関心が一心にみずがめ座さんへと向かいそう。でも、相手が注目を欲しがると、あなたのほうはちょっとうんざりするかも。
一方、21日には行動や戦いの星・火星も、「恋愛や創造、子ども」のエリアに。拡大と保護の星・木星もここにあり、やりたいことを自由にやりたくなりそうです。
26日に水星が「潜在意識」のエリアに入ってからは、神経質にもなりがち。5日には水星が「逆行」し、15日には「人間関係」のエリアに戻ります。この間、5日には金星も「潜在意識」のエリアに。相手に対して、あまり細かくチェックしないこと。昔のことを責めたりも厳禁。おおらかな気持ちでいれば、愛が返ってくるでしょう。
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うお座 2024年7月22日~8月21日の運勢/星占い
心はさまようも、楽しい雰囲気。人間関係からは逃げないで
うお座さんの頭上では境界を溶かす星・海王星、現実化やルールの星・土星が「逆行」し、心がさまよいがちな印象です。でも、7月22日から26日にかけては、太陽、思考や伝達の星・水星、愛と美の星・金星が「ルーティンワークや日常生活」のエリアに。あなたを中心にさまざまな場が活性化していくような、楽しい雰囲気です。
一方、21日には行動や戦いの星・火星も、「居場所」のエリアに。拡大と保護の星・木星もここにあり、うお座さんのもとにたくさんのゲストがあり、うるさいほどかも。
26日に水星が「人間関係」のエリアに入るのですが、5日には水星が「逆行」し、15日には「ルーティンワークや日常生活」のエリアに戻ります。この間、5日には金星も「人間関係」のエリアに。パートナーとの間では混乱が巻き起こりやすいとき。逃げずに向き合い、きちんと話し合うことで、今後の可能性が広がっていくでしょう。
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7.22up!
「わたしのきものSTORY」09
丸洗いの頻度について。お手入れのファイナルアンサー
前回は、夏きもののワードローブの揃え方について、京都・烏丸御池の丸洗いや着付けのプロ、石原かおりさんにお話を伺いました。
今回は、石原さんにきもののお手入れについて、伺います。
「きものの丸洗い」の存在は、着付けを習い始めてすぐ知ったものの、その頻度にはずっと頭を悩ませていました。本などを読んでも、「年に何度か虫干しして、風に当てればいい」とか、「アイロンも自分でかけてしまう」とか、人によって、意見が分かれるからです。ともかく不器用なわたしは、やわらかものに自分でアイロンをかける選択肢はなかったのですが、とくに夏、汗をかいたものは気持ち悪いし、袷でも何度か着るとしわになるものもあるので、何回か着たものは洗いに出すようにしていました。
そんななかで知り合ったのが石原さん。きっかけは、着れば着るほどよくわからなくなる補正について、もう一度確認しようとワンポイントレッスンを受けに行ったこと。あまりにも明快な答えに驚いて、この連載についても相談させていただいたのでした。そもそも、石原さんは、なぜきもの業界へ?
「夫の家業だったというだけなので、ゼロからのスタートでした。でも、店番をしているときにお客さまに尋ねられて、答えられないのは悔しいじゃないですか。だから、すごく勉強しました。どうせ習うなら、着付けもちゃんと仕事にしようと思って、着付け技能士やきもの文化検定の勉強もしましたね」
一番勉強になったのは、お店でのやりとり。
「今は個人の方からの持ち込みも受けているんですけど、夫の父の代は、業者さん相手だったんです。京都の呉服屋さんがもちこんでくる。だから、わからなければ、夫はもちろん、呉服屋さんにもその都度、聞くようにしていました」
石原さんは、丸洗いについて、「洋服と同じように考えてほしい」と言います。
「夏ものや単衣(ひとえ)は、汗をかく季節のもの。ちょっとよそゆきの洋服は汗をかいたら、クリーニングに必ず出しますよね。きものも同じです。1回でも着て、汗をかいたら、シーズン後には丸洗いに出してほしいです」
虫干ししておけばいいというのは、「住まいは夏を旨とすべし」という風通しのよい木造家屋が多かった時代の話なのかもしれません。24時間換気しなくてはいけない、密閉した現在のマンションで、汗をかいたままの絹のきものを放置するのは怖いなあと素人ながらに感じます。
「〝桐箪笥に入れているからいいや〟と油断しないでほしい〟ってうちでは合言葉のように言っているんですよ。桐箪笥自体はいいものでも、桐箪笥が置かれている環境が問題なんです」
また、丸洗いを出すときに大切になるのが業者さん選び。
「うちは溶剤を定期的に変えていますが、石油も高騰するなか、同じ溶剤をずっと使い続けているようなところもあるんです。汚い溶剤で洗っても、落ちるわけがない。きちんとした職人の店なら、ある程度のお値段はすると思ってください」
夏ものは、シーズンの終わりに必ず丸洗いへ。袷(あわせ)は、何回か着てから。帯揚げや大島紬くらいなら、アイロンをかけてもよい。そんなわたしなりのやり方は、とりあえず合っていたようで、ホッとしました。
祇園の芸妓さんなどは、1度でもお座席に着たら、すぐに洗いに出すと聞いたことがありますが、それは庶民には非現実的というもの。普段からきものを着るわたしのお茶の先生は、その月のメインで着るきものをいくつか決めておき、月ごとに丸洗いに出していらっしゃるようですが、それが一番賢い方法かもしれません。
京都できものを着ていると、とっかえひっかえ、華やかなきもの、新しいきものを着るような必要はまったくなく、マイサイズに直したものをきちんとお手入れして着ればいいのだとよくわかります。それさえできていれば、どんな場に出ても、顔を上げて堂々としていられるものですし、上品なきもの姿なら、どこでも歓迎してもらえるのです。
実際、石原さんの丸洗いの技術はすばらしく、古い本結城の反物から作ったきものに、うっすらとあった茶色いシミがすべて取れて上がってきたのには驚きました。きものに関しては、本当に出会いに恵まれているなあとまた感じるところなのでした。
きもの丸洗い・着付け いしはら https://ishihara-maruarai.com/
二十四節気のきものワードローブ「大暑」
きものコーディネート撮影/野口さとこ @satoko.nog
協力/きもの丸洗い・着付け 石原かおり @kao_rin616
着付けを習い始めて、すぐに出会ったのが麻の葉文様の夏大島。
京都・茶山の骨董屋さん、正尚堂さんに「一枚あるといい」と勧められたとおり、紺色で、合わせる帯を選ばないので、夏の間に何回も着てから、洗いに出しています。
名古屋帯は、「工芸キモノ野口」さんのもの。
友禅で有名なきものや帯のメーカーさんで、時折、ネットで見かけるデザインの数々に、こっそりと憧れていました。
京都らしいやわらかい色みで、品のよい可愛らしさがあるのですね。
「銀座かわの屋」さんのセールで見つけ、これは反物から仕立てたのだったか。
縞の描かれ方も色みもさりげなく、とてもさわやかで、身につけると楽しい気分になれるのです。
正尚堂 @seisyodo
銀座かわの屋 https://www.kawanoya.co.jp/
8.8up!
「わたしのきものSTORY」10
きものがさらに楽しくなる悉皆の楽しみ
きものを着るようになって、京都・茶山の骨董屋さん、正尚堂さんにとてもお世話になったことは、以前もお話ししました。
ふらりとお店に訪れると、「これが宮古上布(みやこじょうふ)よ。触ってみて、すべすべでしょ」とか、「男物の黄八丈(きはちじょう)よ。素敵でしょう〜」とか、買えそうもないお品まで見せてもらい、よい品を見分ける目を教えてもらった気がします。
オーナーの佐野正尚さんはふたご座生まれということもあるのか、やさしく教えるのがとても上手なんですね。おしゃべりのなかで、もうひとつ自然に身についたのがリユースのきものや帯を「買う」だけでなく、「悉皆(しっかい)」をして楽しむことでした。
きものを着ることなく、50歳まで来てしまったわたしは、悉皆業の存在を知らなかったのですが、そもそも本来のきものは、日本人なら誰でも着ていた当たり前のもので、普段着でもあるわけですから、反物から新しいきものをあつらえるなんてことは、そう頻繁にあることではなかった。古いきものを解いて、自分のサイズに合わせたきものにして、また命を吹き込む。そうやって、蚕(かいこ)からもらった命を長く、大切に着ていったものだったのです。
佐野さんや正尚堂のスタッフさんと話していてわかったのは、きものをきものに仕立て直すだけでなく、古いきものを帯にしたり、あるいは羽織や道中着というコートにしたり。きものというのは、実は、とても自由だということでした。
それがわかると、きものの楽しみというのは増えてしまうもの。江戸時代の堺更紗の布団側(布団カバーのこと)から名古屋帯を作ったり、古い紬を道中着にしたり、母や義母からもらったきもので、丈や身幅が足りないものを名古屋帯にしたり……一時は、ワードローブが増えていくのが楽しくて、止まらなくなっていました。
なにしろ、これが戦前などだったら、きものを解いたり縫ったりは家庭で女性が請け負っていたものかもしれませんが、さすがきもの産業の本場である京都。悉皆をしてくださるところは当たり前に見かけますし、正尚堂さんにもっていけば、素敵な品ができ上がってくるのです。お裁縫が壊滅的にできないのに、ハンドメイド作品が好きで、ハンドメイド雑誌の編集者までやっていたことがあるわたし。手芸家さんに作品づくりをお願いして、完成品が上がってくるときの高揚感にも似ていたのですね。
しかも、正尚堂さんがお願いしているお針子さんは、和裁のコンクールで優勝したほどの腕前なんだとか。単なる裄出しやきものの仕立てでも、いつも、ピタッと吸い付くような感じに上がってくるのです。そう、「悉皆」はきものにまつわるお悩みすべての解決と言ってもいいので、何もリメイクに限らないんですけど、リメイクしたときも、やはり腕のいいお針子さんだと何かが違うのです。紬から作ったピンクがかったベージュの道中着などは、何度、誉められたかわかりません。
今のところのベストリメイクは、正尚堂さんの古い宮古上布のきものから仕立てた名古屋帯。宮古上布は、沖縄・宮古島の女性たちの手で織られてきた、本当に手間のかかった上等な夏用の反物。新しいものはほとんど作られていないので、とても一般人に手の届く金額ではありません。古いものでも数十万することはザラなのですが、わたしが出会ったものはサイズが小さかったので市価の5分の1程度と格安でいただき、夏の素敵な帯にしたのでした(正尚堂さんではわたしが購入しなかったほうを市に出されていました)。余った布で何かしたいなあと思いつつ、そのままになっておりますが……。
とは言え、その帯に似合う上布のきものをもっていないのが現状。そもそも、7月と8月の盛夏用の織物でもあり、なかなか身につける機会がないのですが、いつかは素敵な上布のきものを手に入れて、この帯を活かしたいなあと夢見ています。
きものWARDROBE 「立秋」
きものコーディネート撮影/野口さとこ @satoko.nog
協力/きもの丸洗い・着付け 石原かおり @kao_rin616
暦のうえでは秋ですが、まだまだ京都は暑い盛り。
そんなときにぴったりのこちらのきものは、
正尚堂さんでいただいた越後縮(えちごちぢみ)。
新潟県・小千谷市や十日町市などで織られる麻織物ですが、
緯糸に撚りをかけて、独特のシボを出しているのが特徴です。
よく見かける小千谷縮とはかなり雰囲気が違って、
味わいのある色柄にひと目惚れ。
例によって、格安でいただいたきものです。
古いものなのでしょう。
裄出しはしてもらったものの、いただいたときは、
ほつれがあったり、ちょっとボロッとしていたのですが、
「丸洗いいしはら」さんで洗ってもらったところ、
見違えるようになって帰ってきて、とても驚きました
(なんとシボ感がもとよりよく出るように、
ご主人が念入りにアイロンをかけてくださったそうです)。
帯は、義母にもらった麻のきものから、作り替えたもの。
とてもいいものだったので、夏きものとして着たかったのですが、
身丈も身幅も足りずに、泣く泣く諦めました。
帯もきものも、たまたま古いものなので、
すんなりと似合ってくれた取り合わせ。
ブルーグレーの帯揚げは、以前も使った三浦清商店さん。
帯締めは、千成堂着物店さんです。
正尚堂 @seisyodo
千成堂着物店 https://www.sennarido-kimono.com/
Staff Credit
photo/岩城裕哉 cookies/and Bake text/Saya
■Sayaさん著書情報
『占星術ブックガイド 星の道の歩き方、アストロロジャーとの対話集』
Saya・著 ¥5500 説話社
■SNS
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Saya Saya
アストロロジー・ライター
1971年生まれ。おとめ座。現在は、京都で夫とふたり暮らし。雑誌連載のほか、オンライン講座や、ホロスコープ・リーディングのセッションを行う。著書に「星を味方につける生き方、暮らし方」(集英社)など多数。
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