悲喜こもごもを深掘りします
\ちょっとディープな/
転妻さん2人のポジティブ変換ストーリー
逆境をものともせず仕事を続けた人、しばらく休んだ人、夫のサポートに徹した人。どれも自分で選んだ道だから、その選択に悔いなし!
子どもが大きくなってきたら、単身赴任もアリかも
kinocomメンバー ちゃんさん
東京→静岡→神奈川→東京
夫が勤める会社は他社に比べて辞令のタイミングが遅いため、転勤のたびに家探しに出遅れてしまうのが悩み。
東京で生まれ育ち、旅行にも興味のなかった私。転勤を重ねることで、日本の地方都市のよさを知ることができたのはとてもよかったです。ただ、子どもは転園を繰り返さなければならないなど、つらい思いもさせてしまったな、と感じています。夫の会社では同じ事業部にいられるのは最長5年。毎年転勤を希望するかヒアリングがあります。これまでは子どもが小さかったため、父親と離れて暮らすことは考えられませんでしたが……現在、子どもたちは小学生。私の実家の近くに住めていることもあり、次の転勤では、単身赴任を検討しています。
Career
仕事・キャリア
自分が下した選択だから、後悔なし
第1希望で入社した会社で5年間、「仕事も遊びもやりきった!」と思えた状態での退職。その満足した感覚を忘れないように、何度も自分の中でその感情を反芻しました。「一番楽しいときに辞めてよかった」と、自分の選択を繰り返し肯定し続けることで、落ち込むことなく乗り切れました。
Child-raising
子育て
子どもと一緒に、乗り切る気持ちで
心がけたのは、妥協はせずにとにかく全力を尽くす。「あんなに頑張ったんだもん! 仕方ない!」と考えて、できないことはできないと諦める。結果、子どもにかわいそうな思いをさせたら、正直に謝る。いつも許してくれる子どもを見ると、「子どもも頑張っているし、私もまた頑張ろう」と前向きに。
Home
家
成長過程で、家族のベストは変わるもの
「必要な間取りやベッドやテーブルなどの家具の大きさは、子どもの成長とともに変わっていくものだ」と気づかされたので、家や家具にはこだわりが消えました。そのときそのときに家族が仲よくいられるように考え、家族みんなで最善を尽くせばそれでいい、と割り切ることにしました。
Relationships
人間関係
“とにかく吐き出す!”が大事です
ひとりで抱え込むことが一番つらいので、夫をはじめ、離れた場所にいる友達など、誰でもいいから話を聞いてもらっています。毒舌な友人にまるで自分のことのように怒ってもらったり、おおらかな友人に笑い飛ばしてもらったり。夜中までしゃべった後に熟睡すれば、翌朝にはスッキリ(笑)。
自分のキャリアを考え、2度目は単身赴任を選択
LEE100人隊 No.038 さとささん
東京→北海道→東京→岐阜(夫のみ)
ギャップをポジティブにとらえ、楽しむタイプ。北海道では寒さに負けてランニングができなかったのが唯一の悩みだった。
初回の転勤時、私は正社員。育休中で子どもが未就学児だったこともあり、「北海道に住んでみたい!」という気持ちもあって引っ越しました。しかし、この地で私が仕事の大切さに目覚め、「ずっと働き続けるために資格を取る」と決意。東京に戻るタイミングで全日制の栄養専門学校に入学しました。ところが間もなく、岐阜転勤の辞令が……。夫にとって、仕事としては悪くない話。でも、私自身の目標も大切にしたいと考え、選んだのは単身赴任(妻の通学のためという理由に会社は驚いたようですが柔軟に対応してくれました)。ワンオペ主婦学生になりました。
Career
仕事・キャリア
一度辞めたから、大切さに気づけた
東京の百貨店で身につけた接客術を生かして、北海道の道の駅でインフォメーションの職を得ました。アイデアをどんどん採用してもらえ、やりがいがありました。この経験で、「私はやはり働くのが好き」と再確認。どこに行っても働ける資格を得ようと、帰京後に栄養専門学校に入学しました。
Child-raising
子育て
潤っている自治体では、恩恵もいっぱい
転勤先が北海道のある自治体だったのですが、当時、その自治体はふるさと納税フィーバーで、こども園がすべて無料! ただ、寒さは想像以上で、9月には道路が凍ってしまうほど。お古でもらったベビーカーは即不用になりました。「新品をわざわざ買っていなくてよかった〜」と思いました。
Home
家
物件探しの苦労はないけど、運任せ!?
ずっと社宅だったので物件探しの苦労はありませんが、どんな立地のどんな間取りの家に住むのかは選べないのでドキドキでした。ちなみに北海道にいたと話すと、「大きな家に住んでいたの?」と聞かれますが、私のいた地域の賃貸物件は、単身者用か2人暮らし用がほとんどでした。
Relationships
人間関係
おおらかな関係は、都会にはない感覚
北海道では田舎のほうに暮らしていたので、町議会議員さんが身近な存在だったり、初対面で夫の職業や家の細かい場所まで質問されたり(もちろん相手も教えてくれる)するのは少し驚きました。こども園の先生などとも関係が近く、仕事もプライベートをきっちり分けないおおらかな感覚が新鮮でした。
\さらにさらに/
LEE読者から集まった前向き乗り越えアドバイス集
- 「試練が多いので夫婦の絆が深まる」
100人隊 No.067 クネマイさん
- 「半分は旅行気分くらいの気持ちで、その土地土地の風習や伝統を楽しんで」
100人隊 No.020 やまやんさん
- 「ついていくだけが選択肢ではないです。これからずっと一緒にいる人だから、数年離れるくらいはいいのでは?」
LEEメンバー ゆうさん
- 「現実的なアドバイスとしては、戸建てを借りる場合、下調べをきちんとしたうえでの早めの申し込みがおすすめ」
100人隊 No.032 mikacoさん
- 「子どもがいる人は、積極的に子育て支援センターや役所にぜひ顔を出してみて。けっこう助けてくれます」
LEEメンバー つーママさん
- 「自分の時間が持てたことで、ハンドメイド作家としての活動を始められました」
100人隊 OG たかなさん
- 「子どもにとって環境の変化は大変ですが、確実に経験値が上がるし、いろいろな土地に住むことは、人としての経験の幅が広がります」
LEEメンバー りゅんりゅんさん
- 「駐在以前は平日子どもと過ごせる時間が少なかったけれど、『これでもか!』というほど一緒に過ごせるのは、今だけの宝物」
100人隊 No.095 SEAさん
Staff Credit
イラストレーション/Makoto Kida 取材・原文/福山雅美
こちらは2024年LEE7月号(6/7発売)「転妻さんたちの前向き乗り越え術」に掲載の記事です。
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