審査員はOURHOME Emiさん、コウケンテツさん、浜島直子さん
【LEEキッチン大賞・グランプリの台所を拝見】イメージは実家のキッチン。懐かしく居心地のいい空間に
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コウケンテツ
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浜島直子
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OURHOME Emi
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2023.11.09
Our Kitchen Story LEE
創刊40周年企画家族が笑顔になるキッチン大賞発表!
みんなが幸せ
暮らしの真ん中「キッチン」ストーリー
10月1日に行われた、LEE創刊40周年イベントの「キッチン大賞」授賞式にて、遂に受賞者が発表されました!
一つとして同じ家族がないように、キッチンも住む人たちによってそれぞれ。 受賞者の方々のキッチンを中心とした素敵で多様な暮らしぶりに、審査員、編集部一同、感銘を受けました。
今回はグランプリを受賞した、生田明子さんのキッチンをご紹介します。
LEEキッチン大賞 グランプリ
生田明子さん(神奈川県)
妻50歳、夫54歳、長男11歳
設計・施工/ピーズサプライ
4年前にキッチンを中心にした戸建てが完成。洋裁が趣味の明子さんと読書好きの夫、ゲーム大好きの息子と、家族揃っておうち大好きなインドア派。
Grand Prix
白のタイルに古家具を使ったカウンター。かごや湯のみ。
初めて見るのに、“はじめまして”ではないような。
新しいのに、懐かしい。使いやすくて、居心地もいい。
キッチンのひとつの理想形です。
生田さん一家の以前の住まいは3階建ての戸建て。キッチンとリビングが別々のフロアに分かれていたそうです。
以前の家では私がキッチンで作業をしている間はリビングにいる息子へ視線が届かず、家族に距離がある暮らしでした。そんなときに、たまたま同じ学区内でいい土地の話が舞い込んできて、家を建てようということになりました
明子さんが求めたものは、豪華でなくても、家族3人がなるべく機嫌よく住める家。
生活するうえで食べることがとても大切だと思っていて、料理を心地よく作れる間取りが希望でした。
そこでキッチンは家の端ではなく、思いきって中心に。玄関を開けると、土間、キッチン、リビングダイニングが仕切りなく広がっています。この間取りにして、家族が帰ってきたときに、“ただいま”と“おかえり”のやりとりがすぐできるのがいいですね
依頼先は、近所を散歩しているときから気になっていた、雰囲気がいい設計事務所に。
相談当初から、丁寧に私たちの思いを汲み取ってもらえました。近くだったので、ちょっとわからないことができたときに、気軽に尋ねることができたのもよかったです。
私の中で思い描いたキッチンのイメージは、実家のキッチンでした。母が壁に向かいながら、トントンと料理を作っている。そんな思い出から壁付けにして、壁には実家と同じ白の100角タイルを貼ろうと決めました
新築ではあるけれどもすべての建具を新しいものにはせず、一部に古い家具や建具を取り入れることにしたそうです。
温かみのある雰囲気にしたくて、設計事務所さんの提案でカウンターやパントリーのドアなどはあえてヴィンテージのものに。木材だからこその経年変化も楽しめています。
キッチンを中心にしたことで、視線の届く範囲に家族のいる居心地のよい空間に。これからも、家も私たちも、一緒に成長をしていければと思っています
生田明子さん
生田明子さんのキッチンの間取りは?
①パントリー
②玄関
③かごは見せる収納として
④カウンターには食器やカトラリーなどを収納
⑤バルコニー
⑥天板はステンレスのバイブレーション加工、面材はウェスタンレッドシダー
玄関を入ると、仕切りのないLDKの空間が広がる。基礎を高めに作っているので、通常は勝手口になる場所が1mほどの高さのバルコニーに。ほどよく外とのつながりを保っている。
授賞のコメント
新しくて懐かしい〝生田家の台所〞に惚れました
Emiさん
「キッチンの生活感とステキさの絶妙なバランス、新しさの中にどこか懐かしさを感じるテイストに惚れました」(Emiさん)
行かずともわかる居心地のよさが最高です
コウケンテツさん
「実家と同じ白い100角タイルに迷わず決めましたという点と、カウンターに置かれた湯のみと柿とみかんにやられました」(コウさん)
〝はじめまして〞を感じない温かみに魅了されました
浜島直子さん
「ご自身の幸せだった記憶を次につないでいくように、キッチンが家族にとっての安全地帯のように思えました」(浜島さん)
実家と同じ壁付けで、白の100角タイルが特徴のキッチン
設計事務所が依頼した家具職人による造作のキッチンを間にして、玄関からバルコニーまでが一直線につながっている。明子さんの実家と同じ100角タイルが、アクセントに。
「雑誌を見ていて素敵だなと思って、窓は横長にしました。基礎が高いから、1階ですが、外からの視線を感じることもなく、光を採り入れることができています」 (生田明子さん)
食器棚をリメイクしたカウンターが暮らしを回す
元は上下2段だったヴィンテージの食器棚の下段を使用して、カウンターボードを造作。キッチンには収納用の引き出しなどを設けない分、カトラリーや食器類はこちらに収納。
カウンターがあることで、キッチンには広い調理スペースを確保。
「配膳係の息子が、ついでに味見をしていくことも(笑)」 (生田明子さん)
「椅子を持ってくると、お茶を飲んだり、家族と話したりするスペースにもなります」(生田明子さん)
キッチンと壁の間に1段高い収納スペースを造作
奥行き14cmのふかし棚を設計事務所の提案で造作。
「日常的によく使う調味料や調理器具などを並べています。これがあることで作業スペースが狭くならず、スッキリとした印象に。それと、コンセントの位置も、調理家電を使う際には便利です」(生田明子さん)
よく使う道具はオープン棚に見せて収納
横長の窓の上には、手が届く高さのオープン棚をオーダー。
「見せる収納に、かごやホーローの容器、調理器具などのよく使うお気に入りのアイテムを並べています」(生田明子さん)
ザルや瓶などはキッチン横のバルコニーで乾燥
「設計事務所さんの提案で、キッチンすぐ横をバルコニーに。風通しもいいので、ザルや瓶などを乾かす場所として活用しています。道路に面してつながっているので、買い物帰りに一旦大きい荷物をここに置いて、玄関に入って、中から取り込んだりしています」(生田明子さん)
調理中でも手が届く場所にパントリーを設置
パントリーをキッチンの真横に作ることで、調理中でも取り出せるように。ドアは古い建具を利用することで、経年変化も楽しめるように。ワゴンはイケアの「ロースコグ」を使用。
「設計事務所さんの『足りないものは後で作ってみては?』というアドバイスもあって、奥行きの浅い4段の棚を自作してみました。作るのは大変でしたが、愛着もわきますね」(生田明子さん)
「フードがあると掃除しにくいかなと思い、『シンプルで洗いやすい換気扇を』と相談した結果、パナソニックの業務用換気扇『FY-25LSX』に落ち着きました」(生田明子さん)
お気に入りの調理道具 家電
さっと野菜や、しゅうまいを蒸かせるせいろを愛用。「時間がないときでも、すぐに1品追加できます」。
ガステーブル下には、パナソニックのスチームオーブンレンジを。「多機能で、 手軽においしい料理が作れるのがうれしいですね」(生田明子さん)
ゴミ箱どうしてますか?
ゴミ箱はキッチンの色合いになじむように、東谷のベージュに。
「あえてシンク下をオープンにすることで、すぐにゴミを捨てられるように。ポリ袋類は、大きな布地で袋を製作して、そこにまとめています」(生田明子さん)
ルームツアー動画はこちら!
次回は「LEEキッチン大賞準グランプリ 竹田牧子さん」をご紹介。
Staff Credit
撮影/宮濱祐美子 イラストレーション/AKINORI WASHIDA(間取り図) 取材・文/本誌編集部
こちらは2023年LEE12月号(11/7発売)「みんなが幸せ 暮らしの真ん中『キッチン』ストーリー」に掲載の記事です。
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