2023秋冬・キャメル、グレー、ネイビー、ブラック
【地味色だけでつくる大人のおしゃれなコーデ19選】スタイリスト石上美津江さんが指南!
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竹下玲奈
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LEE編集部
2023.10.04
やっぱり
「地味色」だけでおしゃれって最高です!
「頑張りすぎてないのに素敵」「手持ち服で挑戦できそう!」と、5月号で大反響を呼んだ〝地味色〞企画がバージョンアップしてカムバック。
重ね着おしゃれが楽しい秋、着回しやすさや安心感はそのままに、今っぽく、センスよく着こなすコツとは—?
LEE編集部が信頼を寄せる、地味色マスターに教えてもらいました!
教えてくれたのは?
石上美津江さん
スタイリスト
『LEE』『MORE』などの女性誌、カタログなどで活躍。トレンドや甘さをきかせたMIX感あるベーシックカジュアルは、読者はもちろんスタッフやモデルにもファン多数!
地味のままで終わらせないひと工夫でポジティブ変換!
絶対的な安心感があるのに飽きがこず、落ち着いた発色なのにワクワクするような着こなしができる地味色は、仕事でもプライベートでも私のスタイリングのベースになっています。
地味色だけでコーデを作るときに意識するのは、メリハリや立体感。どんな地味色でも必ずどこかに白をきかせたり、レザー小物でツヤを足したり、ハリ素材を取り入れたり。全体にリズムをつけるのが定番です。
ここ数年でワントーン配色が定着し、地味色だけでも素敵に仕上がることがわかった今は、挑戦するのに最適のタイミング。
慣れ親しんだ地味色、そろそろアップデートしてみませんか?
石上美津江さん
スタイリスト 石上美津江さんの
「地味色だけで洗練コーデ」
「地味色って、実は一番私のスタイルに近い色なんです」と言う石上さんが、地味色だけでコーデを考えるときに大切にしているのが〝ハッとさせるひと工夫〞。
地味色の長所を生かしたアイデアは、参考にしたいものばかりです。
PLAIN COLOR_01:Camel
キャメルはアイボリーで親近感を」−by Mitsue
地味色の中にも流行色があり、それをコーデの土台にするとぐっと今っぽくなるんです。
この秋なら、キャメルがそのひとつ。ただカジュアル派には少しエレガントで遠い存在なので、私は優しげなアイボリーのアイテムを掛け合わせ、親しみやすいテンションに着地させます。
石上美津江さん
Style #01
優しい甘さのレーススカートで旬のヴィンテージテイストに
カジュアル派の定番であり、この秋のトレンドでもあるざっくりとしたオーバーサイズのカーディガンは、キャメル色ビギナーでも投入しやすいアイテム。
私の場合はさらにアイボリーのコットンレーススカートで甘さを足して、照れずに楽しめるバランスをキープ。エレガントなキャメル色を、可愛らしさへ少し寄せるイメージです。
最後に民族調のシルバージュエリーをピリッときかせて、甘辛の微調整も抜かりなく!
石上美津江さん
Style #02
エレガントなタックパンツはおなじみのトラッドスタイルで満喫
パンツに合わせたのは、アイボリーのケーブルニット+ブラウン系チェック柄シャツのトラッドなコンビ。キャメル色を自分らしく着たいとき、愛着のあるテイストに落とし込む、というのもひとつの手です。
キャメル色のパンツが身近になり、いつものトラッドの鮮度が一気にアップ。いいことしかないテクニック。
石上美津江さん
Style #03
ふわふわのアイボリーと黒小物のメリハリで〝媚びない女性らしさ〞へ
自分にはフェミニンすぎるかな?と思うアイテムは、着方や合わせる小物でほんのり〝遊び〞を。光沢感のあるキャミワンピは、アイボリーのゆるニットを重ねてスカート風に。
引き締め役の黒小物は、ゴツめのロングブーツとミニポシェットを。
適度にカジュアルダウンされて、ちょうどいい塩梅になります。
石上美津江さん
Style #04
首元と袖口からアイボリーをちらり。挑戦しやすさもこなれ感も急上昇
春夏とは違う雰囲気が醸し出せるキャメル色のセーラー衿ブラウスには、アイボリーの薄手リブカットソーをレイヤード。色やデザインを取り入れやすくなると同時に奥行きが生まれ、大人にありがちな顔まわりの貧相見えのカバーも可能です。
インディゴデニムにバレエ靴、かごバッグ。ずっと大好きなフレンチベーシックコーデにも更新感が。
石上美津江さん
PLAIN COLOR_02:gray
「グレーは〝質感〟を重ねてプレイフルに!」-by Mitsue
グレーは地味色の中でも特に安心感がある色。
アイテムもベーシックなデザインを選ぶことが 多いので、その分レイヤードや思いきった異素材ミックスなど、質感で遊ぶ着こなしを楽しみます。
ほかの色だとやりすぎに見えてしまうことも、グレーなら大丈夫—。そんな懐の広さが大好きです。
石上美津江さん
style #01
CASHMERE KNIT + TWEED PANTS
さりげない質感と色差で深みのあるワントーン風コーデに
まずはやっぱりワントーン。なめらかなカシミアのニットベストにヘリンボーンツイードのパンツ、ソフトでもっちりとしたストール。ほかは黒と白だけというストイックな配色でグレーの微差を満喫!
潔くマニッシュに振った分、メイクや顔まわりのアクセサリー使いには女性らしさを意識します
石上美津江さん
style #02
HIGHGAUGE KNIT + PLAID WOOL JACKET
ジャケット+ニットの肩かけも今っぽく、キレよく仕上がる
グレーのチェック柄ジャケットに白Tシャツ、カーゴパンツ。これでも十分成立するのですが、肩にグレーのハイゲージニットを。
〝もうひと押し〞がくどくならず、洒落見えするのも、地味色グレーの魅力だと思います。
石上美津江さん
style #03
SWEAT SHIRT + TULLE SKIRT
意外性のある異素材MIXこそ、グレーが頼りに!
グレーの服の中でも特に好きなのがオーバーサイズのスウェットトップスで、新品・古着にかかわらず気に入るとつい買ってしまいます(笑)。
この秋は素材感に特徴のある黒スカートとのワンツーコーデが気分。久々にトレンド回帰したボリュームたっぷりのチュールスカートも、ヘルシーなグレーのスウェットと一緒ならハードルがぐんと低く。それでいて全体で見ると鮮度たっぷりな装いに!
いい感じのミックスバランスが手に入るんです。
石上美津江さん
PLAIN COLOR_03:Navy
「まじめ顔のネイビーには"甘い白"を添えて」-by Mitsue
堅苦しさをやわらげたいとき、少し距離を感じるアイテムに挑戦してみたいとき、私は必ず〝甘い白〞を取り入れます。 これはネイビーの服を着る際にも実践していて、首元や足元にほんの少しきかせるだけで、まじめさがマイルドになってどこか楽しげに映るんです
石上美津江さん
style #01
+ WHITE FRILLED COLLAR BLOUSE
首元にフリルを足すだけで、ボーイッシュなネイビーに可愛げが
トラッドなカーディガンを着るときってシンプルなTシャツやシャツを合わせがちですが、時にド直球すぎて難しく感じることも。
そんなとき頼りになるのが優しい甘さと可愛げを醸し出せるフリル衿の白ブラウス。こんなふうにほかのアイテムがすべてメンズライクであっても、露出が小面積でも、〝やりすぎ感〞が不思議と整い、よそ行きなムードまで演出してくれます
石上美津江さん
style #02
+ WHITE MOHAIR SOCKS
ちょっぴり攻めたいおしゃれ願望にも、ネイビー+甘い白が有効
ネイビーのセットアップ浸透した今なら、上下スウェットもアリだと思います。
でもそのときは足元にひと手間を。おすすめは、白モヘアソックス+ポインテッドトゥパンプスの甘く女性らしいコンビ
石上美津江さん
PLAIN COLOR_04:Black
「黒はフレンチシックな柄に頼ります」-by Mitsue
さし色と同じ役割を担ってくれるのが、コントラストがくっきりときわだつ黒×白の柄。シックな黒がベースなので、普段鮮やかな色を着ない人はもちろん、柄が得意ではない人も投入しやすいと思います。
ギンガム、ボーダー、ドット。フレンチシックな3柄なら間違いなし!
石上美津江さん
style #01
PLAID
〝ほぼ黒コーデ〞が小粋&軽快に仕上がるギンガムチェック
色を多用しなくても華やかな着こなしを叶えてくれるモノトーンの柄アイテム。中でもオーソドックスなギンガムチェックは特に頼りにしています。
インナー次第では重たく見える黒のオーバーオールも、チェックシャツを投入すると一気に軽さとおしゃれなメリハリが。
さらにバレエシューズやかごバッグ、パールジュエリーでフレンチな甘さを足して、〝可愛い寄りの黒コーデ〞にするのが私の定番です
石上美津江さん
style #02
BORDER
王道の黒×白ボーダーは、最小限の色数で洗練度を高めて
オーセンティックなボーダーは、全身を黒と白だけに絞っても素敵です。キャップやスポサン+ソックスではずしたり、スカーフでさらに柄を足すチャレンジも、モノトーンならスマートに
石上美津江さん
style #03
POLKA DOTS
無骨なジャケット&マニッシュなシルエットでドット柄を大人顔に
クラシカルで愛らしいモノトーンのドット柄は、大人がはきやすいとろみ素材のワイドパンツを選びました。
見た目にもはき心地にもリラックス感があるので、辛口なオーバーサイズのワークジャケットでキレのいいXシルエットに。ポインテッドトゥパンプスやスクエア型のポシェットなど、小物使いにもほんのりシャープさを意識するのがポイントです
石上美津江さん
in Autumn
スタイリスト石上さんが教える
地味色だけどおしゃれ見えする“ちょっとしたこと”
アクセサリーの選び方や合わせ方、衿や袖のあしらい方など、より魅力的な地味色コーデへ導く7つのテクニックを紹介。
どれも「そんな些細なことでいいの?」と思うほど簡単でいて抜群の効果を発揮してくれるから、取り入れない手はありません!
Idea #01
Pearl jewelry
パールジュエリーで優しい華やぎを足す
耳元にひと粒プラスするだけで、物足りなさを感じる着こなしが一気に品よく華やぐ。そんなパールジュエリーの〝逆転現象〞は、ともすると寂しげに映ったり、手抜きに見えてしまう地味色コーデにも効果てきめんです
石上美津江さん
style #02
Layered
インナーの袖を大胆に出してみる
このくらいガッと潔くインナー袖を出すとひじ下に立体感やニュアンスがついて、たとえ地味色のベーシック服でも簡単にこなれ感が生まれます。
素肌ではなくインナーの上にバングルをつけたり、+αのアレンジも様に!
石上美津江さん
style #03
Heel pumps
カジュアルパンツの日はヒールパンプスを
カーゴやスウェットといったメンズライクなパンツに、あえてヒール靴を合わせるMIX感に〝おしゃれの楽しさ〞を感じます。
中でも黒のポインテッドトゥは、低ヒールでも女性っぽさを醸し出せるのでカジュアル派にもおすすめです
石上美津江さん
Idea #04
Shirt
シャツのボタンをいつもより開けてみる
最近気に入っているのが、カジュアルシャツの前ボタンを2つくらい開ける肌見せです。
例えば上まできちんと留めるとやや幼く見えがちなギンガムシャツも、素肌を見せると一気に大人っぽくなり、地味色もこなれた印象にシフト
石上美津江さん
Idea #05
Basket
抜け感は"かっちりかご"に託す
トラッド、フレンチ、スポーティ…、あらゆるテイストと好相性で、地味色コーデに小粋な抜け感をくれるのが黒レザーをアクセントにした籐かごのバッグ。この異素材のバイカラーがちょうどいい華やぎを演出します
石上美津江さん
Idea #06
Accessories
"アクセサリーはじゃらっと"が好バランス
〝ちょっと多いかな?〞と思うぐらい盛っても難なく受け止め、洒落感へ変換してくれるのも地味色ならでは。
さまざまな素材や質感、デザインものをここぞとばかりにつけてみてください。きっと気分まで楽しくなるはず!
石上美津江さん
Idea #07
Glasses
茶目っ気なら、メガネにおまかせ!
ほどよい太さの黒縁は初心者でも気軽に挑戦できるうえ、わかりやすく印象チェンジが可能です。
このとき忘れてはいけないのが、口紅で女性らしさを加えること。服がカジュアルでも、大人にベストなバランスが保てるんです
石上美津江さん
Staff Credit
撮影/金谷章平(人物、ロケ物) 魚地武大(TENT)(物) ヘア&メイク/YUMBOU(ilumini.) スタイリスト/石上美津江 モデル/竹下玲奈 取材・文/鈴木絵美
こちらは2023年LEE10月号(9/7発売)「やっぱり『地味色』だけでおしゃれって最高です!」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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おしゃれも暮らしも自分らしく!
1983年の創刊以来、「心地よいおしゃれと暮らし」を提案してきたLEE。
仕事や子育て、家事に慌ただしい日々でも、LEEを手に取れば“好き”と“共感”が詰まっていて、一日の終わりにホッとできる。
そんな存在でありたいと思っています。
ファッション、ビューティ、インテリア、料理、そして読者の本音や時代を切り取る読み物……。
今読者が求めている情報に寄り添い、LEE、LEEweb、通販のLEEマルシェが一体となって、毎日をポジティブな気分で過ごせる企画をお届けします!
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