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金子恵美さんが明かす「夫の不倫を許すまで」「騒動後、夫に惚れ直した理由」

  • LEE編集部

2023.09.02

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金子恵美さん

引き続き、金子恵美さんのインタビューをお届けします。

取材は8月初旬、金子さんがかつて働いた地・国会議事堂前で撮影を行いました。「そうそう、あの坂道の下あたりでベビーカーを押しているところを週刊誌に撮られたんです」「国会近くにこんな公園があったとは知りませんでした。当時は議員会館と自民党本部の往復ばかりでしたから」。暑さをものともせず、ヒールのあるパンプスで颯爽と歩く金子さん。移動中も、政治のことからプライベートまで、どんどん話してくれる明るいキャラクター。そんな様子からは計り知れない、内気で自信がなかった時期があったことを明かします。

後半では、三姉妹の末っ子として自信がなかった地元・新潟時代、村長だった父親の姿を見て憧れていた政治への道、結婚・出産、夫の不倫騒動を振り返った著作『許すチカラ』(集英社)を記すまでを振り返ります。騒動を乗り越えた夫との今の関係について、小学2年生になった子どもとの向き合い方についても語ってくれました。(この記事は全2回の2回目です。前編を読む

優秀な姉2人に比べ「何もできない」コンプレックス

金子さんは、新潟県生まれ。父親は一般企業に勤めたのち、旧月潟村(現在は新潟市南区)の村長を23年間務めました。そのため家には村民の方が気軽に相談に来るオープンな環境でした。3人姉妹は真面目でしっかりものの長女、個性的で頭の良い次女、三女が金子さんでした。

金子恵美さん

「よくできる姉二人に対して、何もできない私。親の期待にも応えられないし“村長の子”なのに何もできないコンプレックスがあって。劣等感を強く感じていました。当時好きだったミニバスケットボールでも、小6なのに身長が140cmほどと小さめ。キャプテンをしていましたが、“村長の娘だから”選ばれたんじゃないかと思っていて自信はなかったです。そんな時、県内の大会で最優秀選手に選ばれたんです。校長先生が“村長さんの子だからじゃなく、本当の意味で実力を評価されて良かったね”と言ってくれて。その一言にとても救われました」

村の人口は当時3800人ほど、学校の同級生は30人弱くらい。母親は、村という小さな世界で苦しんでいる金子さんの姿を見て「村にいたら視線が気になりすぎてしまう」「外に目を向けなさい」と口癖のように言っていたそう。また「外に出たからこそ、ふるさとの良さが分かる」「視野が広くなる」とも伝えていました。

村長として尽力していた父の背中を見て、政治の世界へ

その言葉に背中を押され、大学は東京へ進学。留学やバックパッカーをして世界を旅します。そこからはオープンマインド、はっきりと自分がやりたいことを口に出せるようになりました。世界を見た後でも、やりたい仕事は政治でした。父親の働く姿に影響を受けたからです。

金子恵美さん

「父は教育に力を入れており、村の保育園と小学校、中学校を改修し、その近くに図書館を新設しました。地域の方々の尽力のおかげでもありますが、それによって若い人たちが移り住むようになり、活性化にも貢献しました。どこの地方も人口減少という問題を抱えていますが、町づくりによって町が変わる、住む人も変わる、と気付かされました。地域の人たちに喜ばれ、未来にも資産として残っていく。なんて素晴らしい、尊い仕事だろうと思いました」

大学卒業後は、新潟に戻り地元のテレビ局に入社。その時、顎関節症の手術が決まり、入院と治療に専念するために会社を退社。1年ほど休養することに。治療の大変さから心が落ち込んでいた時、母親が勝手に「新潟県きものの女王」に応募し優勝、立て続けにミス日本コンテストにも応募し、関東代表に選ばれます。その後、さまざまなタイミングが重なり、新潟市議会議員選挙南区選挙区から立候補、市議会議員に。3年後には県議会議員、更にその2年後には衆議院議員へ。



夫の不倫騒動は「政治家・金子恵美」だったから乗り越えられた

衆議院議員時代に出会ったのが宮崎謙介さんでした。当時から、新人議員とは思えないほど先輩にはっきりと意見を言う、そんな姿が印象的だったそうです。2012年12月に出会い、3カ月後には交際をスタート。交際して間もなくプロポーズされますが、2年半後に結婚します。その翌年に長男を出産。そこで不倫騒動が起こります。著書『許すチカラ』には、その時の思いが率直に語られています。

許すチカラ

「今振り返ると、政治家・金子恵美だったから冷静に乗り越えられたのかもしれません。騒動が起きた時、一番心配だったのがこれまで積み重ねてきた政治家・金子像が一瞬にして崩れてしまう恐怖でした。私を応援してくれていた人はどう思うんだろう、と。でもそれが崩れてしまったら気が楽になって、どうなってもいい、と。私が今一番守らなきゃいけないものは何か、生まれてきたばかりの子ども、家族。そこに集中できたので周りの目が気にならなかったし、報道もあえて見ないようにしていました」

2カ月ほどはニュースや外の情報を遮断し、育児と家事、家庭に集中して過ごしました。金子さんは、宮崎さんが自殺するんじゃないかと心配でずっと見守っていたそうです。どうしても耳に入ってくる誹謗中傷、厳しい言葉には「私や宮崎のことを知らない、見ず知らずの他人が言う陰口なんて気にする必要はない。身近にいる自分のことを知っている人たちの意見だけを信じればいいと思っていました」。

夫のことは「ヴィンテージものの家具」だと思ったらいい

こういった状況でも金子さんは感情的になったり、怒りや憤りをぶつけることはありませんでした。著書には、宮崎さんのことを「ヴィンテージものの家具だと思ったらいい。良いものは長く使い、味も出る。傷も出てくるがそれも味。傷も楽しむ余裕を」と書いています。

「講演に行くと、“どうやって許せたんですか?”とよく聞かれます。私のような選択をする人は少数派かもしれませんね。でも、どうするかは人それぞれ、みんな違っていいと思います。女性の中には、一回の不倫でも無理な人もいますから。正直、騒動以前から宮崎の人間としての魅力に惚れ込んでいたのは事実です。人間にはいろいろな一面があって、この時は一部分が目立ってしまったけれど、昔からの良いところは変わらないなと思っていて。

金子恵美さん

騒動の時、宮崎がとても反省したことも分かったし、議員を潔く辞めると決断した対応に惚れ直したくらいです。突破力はあるけれど、熟考熟慮ができない宮崎のようなタイプは、あそこで一度立ち止まれたことで生まれ変われた部分もあると思って。騒動を乗り越えたことで、二人の関係性がより強固になったとも感じています」

夫婦ともに忙しくても、家族で顔を合わせて朝ごはんを食べる

現在宮崎さんは、コンサルティング会社を立ち上げ、複数の会社の顧問を務めています。夫婦ともに忙しい日々の中で大切にしているのが、家族で過ごす時間。朝ごはんを宮崎さんが作り、顔を合わせて一緒に食べるようにしています。子どもを小学校に送った帰り道、その日の互いのスケジュールのすり合わせ、帰りの迎え時間の確認、前日夕ごはんを一緒に食べられなかった時は昨日の様子を伝え合います。

金子さんがいつも持ち歩いているiPad。オフィシャルブログでは仕事についてだけでなく、家族についても発信中。宮崎さんやお子さんも度々登場しています!

「子どもの成長は一瞬。今日という日は1日しかない、この子と向き合えるのはこの瞬間しかないという気持ちです。彼がやりたいこと、私がやってもらいたいことを可能な限りやってもらいたいと思います。子育ての悩みを上げるとするなら、私はこの子に必要な教育や体験すべてを、本当にやらせてあげられているかどうか、ということですね。私が知らないがためにチャンスを逃しているんじゃないかと思ってしまいます」

お子さんは、現在小学校2年生。週1回は休日を作り、家族一緒に過ごす時間を作っています。夏休み中は学校が休みのため、仕事現場に同行したことも。収録現場でうっかり嬉しくなって声が出てしまったり、仕事後にユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行ったことも、夏休みの良い思い出です。最近では、学習発表会で人前で話す達成感と喜びを知ったきっかけから、演劇を習い始めたそう。

子どもにも大人と同じ目線で向き合い「生きる強さ」を教えるのが親の役割

お子さんは小学校受験をしました。子どもの意思が聞けない年齢で受験することに悩んだこともあったそうですが、振り返ってみると「子どもだからと言って、子どもとして接しない方がいい」と気づいたと言います。

金子恵美さん

「大人と同じ目線で向き合ったんです。そうしたことでより成長できたと感じられたので、受験はそれを学べたことがよかったと思っています。子どもには、生きる強さを教えるのが親の役割だと思って。今、大変なことがたくさんある時代、社会に出た時にどうなのか、何があるのかを大人目線から早い段階で教えて、生きる強さを学んでくれたらいいと思っています。一方で強さだけじゃなく、優しさも忘れないでほしい。本当に強い人は優しい。だから、広い優しい心を持った人になってほしいです。そんなことを意識しながら子どもに向き合っています」

金子恵美さんに聞きました

身体のウェルネスのためにしていること

SIXPAD Power Gunで頭や肩をほぐす

SIXPAD Power Gun

「SIXPAD Power Gunは携帯できる小型サイズなので、出張先や車での移動中にも使っています。考えると頭や肩がとにかくこります。もともと頚椎のヘルニアがありストレートネックでもあるので、こりをほぐすことが大切で。これを買うまでは定期的にマッサージに通っていました。頭や肩をほぐすと、本当に頭がすっきりしますよ。夫の宮崎がダイエット企画ついで購入したものですが、すぐに使わなくなってしまい(笑)今では私のものです」

心のウェルネスのためにしていること

モヤモヤを持ち越さない、食べたいものを食べる

「ストレスをためないことです。基本的にモヤモヤしたことは、日を越さないうちに話してスッキリさせます。あとは好きなもの、食べたいものを食べること。ミス日本コンテスト出場時に厳しいダイエットをして、最初はスムーズに体重が落ちたのですが、途中から全然落ちなくなって。そんな時、チートデイを作って切り替えたら、より体重が落ちやすくなりました。食事は3日間でバランスが取れるように調整しています。最近ハマっているのがキムチとケジャン、発酵食品が好きです」

インタビュー前編はこちら!

金子恵美さんがOGとして「自民党女性局のフランス研修旅行」について補足説明しておきたいこと


撮影/高村瑞穂 取材・文/武田由紀子

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