おしゃれの気力もアイデアも枯れがちなこの時期、お悩み解決の名手・福田さんが提案するのは無理せず心地よさを第一に考えた服選び。
私服をベースにしたリアルコーデとともに、ラクも素敵も諦めない、大人のシンプルベーシックの楽しみ方をお見せします。
教えてくれたのは?
スタイリスト 福田麻琴さん
1978年生まれ。文化服装学院卒。ショップスタッフ、スタイリストアシスタントを経て、25歳で独立。仏留学の経験を生かした小粋なカジュアルを得意とする。10歳の男の子の母。
初エッセイ『私たちに「今」似合う服』(大和書房)が好評発売中。LEEweb連載「おしゃれって何さ!?」では、最近ポッドキャストもスタート。
●Instagram:makoto087
●T-shirt:Deuxième Classe
●pants:LOEFF
●bag:handmade
●ring:TIFFANY&CO.
●bangle:TIFFANY&CO.
「最近の夏はとても暑い。服が大好きな私も、毎朝のコーディネートが嫌になっちゃうくらいです。
だけど服を着ないと生きていけないので、必死で何かをまとっています。
そして私は考えます。どうにかラクはできないものか、と。
毎朝のコーディネートは面倒なのに、涼しくて可愛いアイデアを考えるのは大好きなんて、さすがスタイリスト!(笑)この特集では、私なりの"涼しい夏カジュアル"の楽しみ方をご紹介します。
私が大人の夏カジュアルに求めるのは、無理せず、可愛く、そして涼しく! です。
『痛い、固い、重い、はもうイヤ! 俄然無理をしなくなりました!』これは、私の初エッセイの帯に書いた言葉。心や体は変化しても、おしゃれしたい気持ちは変わらない。けれど、もうたくさん無理してきたから、そろそろラクしてもいいよね? ラクして可愛くなってもいいよね!
こうしなくちゃ、という思い込みやルールから解き放たれて、みんなのおしゃれをもっと自由に、軽やかに。そんな願いとともに、今日も私は"可愛くラクする"アイデアを考え続けています。」(福田麻琴さん)
心地よくて、洗えて、着回せる最高の相棒
毎日Tシャツだって
Style_01
ゆったりとした袖&身頃のオーバーサイズ白Tは、体型カバーにもひと役。アイスブルーデニムとのコンビも涼しげです。
「年を重ねると胸元が寂しく見えがちなので、衿ぐりは詰まったものが安心」(福田麻琴さん)
●T-shirt:Chaos
●bag:SHIPS for women
●pants:YLÈVE
●beads necklace:SHIPS
●white necklace:THE BRISK
●silver necklace:HARPO
●pearl necklace:Akio Mori
●leather bangle:LOEWE
●ring:Cartier, DORETTE
●shoes:Aeyde
Style_02
さらりとした強撚コットンを使ったハイネックの五分袖Tシャツは、まるでニットのよう。
「ややタイトできれいめ。裾絞りパンツとの相性もよし!」(福田麻琴さん)
●T-shirt:MICA & DEAL
●pants:SEA
●bag:eb.a.gos
●earrings:no brand
●bangle:handmade
●ring(L):Cartier, DORETTE
●ring(R):BOUCHERON
●shoes:Maison Margiela
Makoto’s Comment
「この季節、なにはなくとも欠かせないのがTシャツ。ラクちんで、洗えて、合わせやすさも抜群なんて言うことなし! 色やシルエットを更新すれば、毎日Tシャツでも、十分おしゃれを楽しめます。
でも、年齢を重ねると、着こなすのが難しく感じることもありますよね。
そんなときは、袖が長めになったオーバーサイズのものや、ニット見えする光沢素材のものなど、どこかに大人のこだわりを感じさせる「ひとクセ」があるものを選んで。
胸元のすじっぽさや、二の腕の太さが気になるなら、その部位を隠せるデザインだとベター。
さらに、この夏なら、ゆるっとした太パンツを合わせると途端に今年顔に。あれこれ小物を足すよりも、簡単に着こなしが洗練されるはず!」(福田麻琴さん)
風通しのいい長袖で、涼しく大人の七難隠し
無理に肌見せしなくたって
Style_01
淡いピンクのリネンニットは、リラックスしたサイズ感に大人の余裕漂う一着。
「ニットの素材や発色のおかげで、ショーパン合わせも上品に決まります」(福田麻琴さん)
●knit:1er Arrondissement
●tank top:THE SHINZONE
●pants:LOEFF
●bag:MADE IN MADA
Style_02
コットンガーゼのチュニックも、黒を選べばほっこりせずきれいめ印象。
「黒×デニムが暑苦しく見えないよう、手首と足の甲から素肌を少量のぞかせて」(福田麻琴さん)
●blouse:MICA & DEAL
●pants:AGOLDE
●bag:Diminutivo
●necklace:JOAQUIN BERAO
●ring:Cartier, DORETTE
●belt:J&M DAVIDSON
●shoes:FABIO RUSCONI
Makoto’s Comment
「若い頃は、夏がくるとノースリーブが定番でしたが、二の腕がたるんとゆるみ始めた頃から、無理して腕を出さなくてもいいのかも、と思い始めて(笑)。そして行き着いたのが、「風通しのいい長袖」を着るという選択でした。
肌離れよく、透け感のあるリネンやガーゼ素材のトップスは、体感はもちろん、見た目も涼しげ。さらに、強い日差しから肌を守ってくれるから、何ならノースリーブより涼しいのでは!?と感じることも。
その代わり、長袖トップスを着る日は、ショートパンツを合わせてみたり、デコルテをのぞかせたりしてバランス調整。どこか隠したならどこか出す、逆もまた然り。大人の女性は、そのさじ加減こそ重要!」(福田麻琴さん)
久しぶりに女達と出かける夜も、気張らず私らしく
たまのナイトアウトは、オールインワンで
その一色でまとめるだけで特別感が出るのが、黒のすごいところ。
「サンダルも無理せずフラットですが、実はビジュー付き。ところどころにツヤや輝きをちりばめて、さりげなくドレスアップしています!」(福田麻琴さん)
●all-in-one:DÉPAREILLÉ
●cardigan:UNIQLO
●bag:JIL SANDER
●black necklace:EMMN
●silver necklace, silver bangle:TIFFANY&CO.
●silver bracelet, leather bangle:HERMÈS
●ring:Cartier, DORETTE
●black ring:TIFFANY&CO.
●shoes:MANOLO BLAHNIK
Makoto’s Comment
「息子が10歳になり、やっと少しだけ夜に自由な時間を持てるようになりました。いざ、久しぶりのナイトアウトとなると、変に気負ってしまい、なにを着ればいいのかわからなくなるもの。
そんなときに頼りになるのは、やっぱり黒! 中でも、ちょっぴり非日常感があるのに動きやすさが確保できるオールインワンは、私たち世代の強い味方。光沢のある素材を選べば、よりドレッシーなムードで着こなせます。
夜遊びを意識しすぎて、無理して露出したり女っぽく振り切ると、着ている自身も居心地が悪いもの。
心から好きと思える〝自分らしい〞服を身につけ、大好きな友人たちと過ごすのが、今の私にとって、最も大切な時間です」(福田麻琴さん)
他にも「大人の夏カジュアルはもっと自由でいいんです!」を公開中!
次回は、「スタイリスト福田麻琴さんの夏だもの、ラクしたっていいじゃない! 小物編」をご紹介。
撮影/渡辺謙太郎 ヘア&メイク/川村友子 スタイリスト/福田麻琴 取材・文/栗田瑞穂
こちらは2023年LEE8・9月合併号(7/7発売)「大人の夏カジュアルはもっと自由でいいんです!」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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