「お揃いの椅子に、大きなソファ。そんな固定観念から一度離れて、空間を作ってみませんか？＂買える値段＂のものでなく、ずっと愛せる椅子を一脚ずつ。そこからが、あなたらしいインテリアのスタートです」（スタイリスト石井佳苗さん）

これから本当に愛着を持てる椅子や家具を選ぶには？
家族がくつろげて、〝わが家らしい〟リビングを作る参考に、石井さんの愛着チェア＆選び方をお届けします！

スタイリスト石井佳苗さん

ブレのない審美眼に基づいた、インテリアへの提案で人気を集める。「カッシーナ・イクスシー」に10年間勤務し、名作と呼ばれる数々の家具の魅力に触れ、造詣を深める。本誌連載「石井佳苗の『インテリア名品』」も好評。
Instagram：kanaeishii_lc
公式サイト：https://www.kanaeishii-stylist.com/

インテリアスタイリスト歴25年で集まった
石井佳苗さん宅の【リビングルーム】愛着チェア５脚

椅子好きで知られるだけに、自宅には個性的な逸品ばかり！
型にはまらないセレクトと唯一無二の組み合わせこそ、石井さんらしいインテリアの核になっています。

※椅子はすべて私物で、廃番となったものもあります

石井佳苗さんのリビングルーム愛着チェア
01｜コーナーにぴったりのヴィンテージチェア

「アンティークショップで見つけたヨーロッパの椅子。古いものは一期一会。『これだ！』と思ったら迷いません。今は現存していない工房の作品」（石井佳苗さん）

石井佳苗さんのリビングルーム愛着チェア
02｜張り替えしながら使う「ユトレヒトソファ」

「カッシーナ勤務時代に購入し、わが家のシンボルとして長年愛用。ほかにない形とステッチが可愛くて。最初は赤で、次はレザーに張り替え予定」（石井佳苗さん）

石井佳苗さんのリビングルーム愛着チェア
03｜座面高めのラウンジチェア「POT」をデスク用に

「アルネ・ヤコブセンがコペンハーゲンのSASロイヤルホテルのためにデザインした椅子のヴィンテージ。現在はフリッツ・ハンセンが復刻」（石井佳苗さん）

石井佳苗さんのリビングルーム愛着チェア
04｜カール・ハンセン&サンの「ロッキングネストチェア」

「上質感のあるレザー張りのシートと、ほどよくスイングする座り心地にときめいて、約2年前に購入。折りたたみもできて優秀なんです」（石井佳苗さん）

石井佳苗さんのリビングルーム愛着チェア
05｜木工作家・井藤昌志さんの直線的なチェアを玄関ディスプレイに

玄関のシンボルは井藤昌志さんの作品。

「2009年に、松本にある井藤さんのお店『ラボラトリオ』の内装の手伝いをしたときいただいたもの。凛とした佇まいが玄関の顔に」（石井佳苗さん）

家具選びに迷う読者に今、伝えたいこと
本当に好きな椅子や家具を、思いきって手に入れる。それがインテリアの楽しさへの入口です

家具を選ぶとき〝とりあえず間に合わせで〞買うと、結局それに満足できず、いつか手放す結果になりがちです。
だからこそ、30～40代のLEE世代にはそろそろ本当に愛着を持てるものを手に入れてほしい。ヴィンテージの一点物もそうですし、心惹かれる名品チェアが予算を超えていたときも、思いきって2脚分の予算を1脚に当ててみませんか？
今のその勇気が、真に心満たされる自分らしい部屋づくりの第一歩になりうると思います。

撮影／宮濱祐美子　スタイリスト／石井佳苗　取材・原文／福山雅美
こちらは2023年LEE4月号（3/7発売）『LDの心地よさを決めるのは「愛着チェア」！』に掲載の記事です。
※椅子はすべて私物で、廃番となったものもあります

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