「観るほうも気合いを入れて来てほしい」と熱量あふれるミュージカルが完成!
中村倫也さんが主演を務める、MUSICAL『ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~』が、10月29日より開幕しました。
2018年に韓国で初演されたミュージカルで、世界中の誰もが知る、天才音楽家ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベンの生涯を描いた作品です。聴力を失ってなお音楽への情熱を注ぎ込んだ悲運の人・ベートーベン。彼を取り巻く人物たちとの愛と影、喪失、そして運命を、彼がつづった音楽とオリジナル楽曲で表現。日本版上演台本と演出は、河原雅彦氏が手掛けました。中村さんと河原さんは7年ぶりのタッグです。
LEE編集部は、公演初日の前日に行われたゲネプロおよび取材会に参加。その模様をレポートします。
まずは取材会から。公演初日を迎える気持ちを聞かれると、中村さんは「まだ現実感がないです」とのこと。木下晴香さんは、「お稽古も、今までお仕事をしてきた中で、一番あっという間に感じました。そのくらい毎日必死に走っていたら、明日が初日になっていました」と振り返ると、福士誠治さんも「確かにあっという間の稽古期間でした。とても密度の高い稽古をやらせていただいたので、一生懸命やっていきたい」とあいさつ。
中村さんと福士さんは、舞台では初共演! 「人見知りの度合いが似てる。ほとんど人見知りがないふたりです。遠慮することもないし、気を配りすぎることもなく、すとんと打ち解けました」と中村さんが言うと、福士さんが「いい意味で気を使わない。僕がたまにポソッとボケると、彼がすぐにポソッとツッコんでくれる。それが好きです(笑)」と返し、ふたりで「ちょうど良いよね」と笑顔でうなずき合っていました。
木下さんは、中村さんとはディズニーの実写映画『アラジン』のプレミアム吹替版で声優として共演済み。今回、座長としての中村さんの印象を取材陣から尋ねられると、「ものすごく視野が広くて、いろんな角度から作品のことを見てらっしゃる。“何を考えているんだろう”と、常に稽古場で観察させてもらいました。(中村の)演技を観ていると“すごいなあ”と思うだけでなく、“悔しい”と思える。憧れで終わらずに、引っ張り上げてもらえるような感覚がありました」と、とてもリスペクトをしている様子。これを聞いた中村さんは「良い子でしょう」と笑顔。良いチーム感で作品に臨めているのを感じることができました。
演出を担当した河原さんは、「(中村とは)長い付き合いになるんですけど、いい意味で変わらない。倫也とやる時は、圧倒的にすごいものを作ると僕は決めていて、倫也もそんな感じ。具体的に話さなくても今回もそういうつもりで臨んで、いい稽古が積めた」といい手応えを感じているようでした。さらに、「俳優全員が、自動的にひと皮ふた皮むけないと、とても千秋楽まで行けないような熱量のある大変な演目。でも、とても素敵な舞台になっていると思う」とも話してくれました。
役に対する思いや意気込みを聞かれると、中村さんは、「ベートーベンはすごく音楽が大好きで、夢を持って、夢に破れかけて、また夢を持って……波乱に満ちたと言いますか、(音楽に)魂を注いでいる人なんだなと、日々感じながらやっています。そこまでいく情熱は、ふだん僕が道を歩いている状態ではとても表現できないエネルギー。自分を奮い立たせながら、誰もが知るベートーベンという人が遺した思いや物や人に、少しでも説得力が出るように頑張ろうと思っています」と力強くコメント。
“もう一人のルードヴィヒ”などを演じる福士さんは「音楽に魂を注いできた人の“年輪”を稽古中にいろいろ考えさせていただいたので、その人の持つエネルギーを表現して、お客さんに何か届けばいいなと思っています。ベートーベンの曲を改めて聴いて、音楽の強さも感じています。そのエネルギーを、役を演じるエネルギーとしてもらおうと思ってますし、倫也も言ってましたけど、魂を込めて最後まで演じ切りたい」と意気込んでいました。
また、河原さんは、「見どころ十分でハイライトしかなく、カロリーの高いお芝居。劇的なシーンが続くのでそこを楽しんでいただければ」と、約2時間に込めた熱量やハードさも強調。
さらに福士さんは、「舞台を観にきてくださる方は、多少の覚悟を持って来てくださるといいかな。こちらが舞台上から発したエネルギーを受け取った時、多少の疲れを感じると思います。“何も考えずに来てください”と言うこともありますが、今回は『観に行くぞ!』と気合いで来てくださったらうれしい。楽しみにしていてください」と続けた。木下さんも、「こんなにエネルギーを放出する感覚を覚えているのは初めて。きっと観に来てくださるお客様にとってもそう感じてもらえる作品になるといいな。魂を込めて演じますので、ぜひ受け取りに来てください」と、それぞれ作品に対する熱量を感じるメッセージが。
最後に、中村さんも「15曲も歌う曲があって、どれも素晴らしくて耳に残る曲なんです。もちろん、合間合間に、ベートーベンが残した音楽も出てきます。そして、いい意味でも悪い意味でも、ちょっと異常な人しか出て来ない舞台(笑)。なので、それを見ておもしろがってもいいですし、いい部分は刺激を受けて、悪い部分は“そういうこともあるかもね、人間って”と、ちょっとだけ寄り添っていただけると。気がついたら、あっという間に終わっていて、ちょっとぼーっとしながら帰る舞台になるんじゃないかな。誠治くんも言っていましたが、気合いを入れて来ないと、開幕でアワアワしちゃうかもしれないので(笑)、ぜひ“観るぞ!”思って、貴重な時間とお金を費やして、少しでも何か刺激を浴びてほしいです」とアピールし、取材会を締めくくりました。
ベートーベンの幼少期から壮年期までを音楽とともに
取材会のあと、本編がスタート。
残り少ない人生を前に書かれたベートーベンの1通の手紙。そして、その手紙が一人の女性マリーの元へ届くことから物語は始まります。
公開されたのは、約120分の舞台のうち、100分ほどでしたが、終始、出演者の圧倒的な演技力と歌唱力に、目が離せないほどのエネルギーを感じ、とても心や脳に刺激を受けたミュージカルでした! “受け取る側も気合いが入れてほしい”と演者のみなさんに言われた意味が、観終わることで実感。
そして、ラストが気になって気になって仕方がない! この『ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~』は会場に足を運べない人のために、ライブ配信も開催決定。LEEスタッフも配信を見届け、この気持ちを昇華させたいと思います。
©MUSICAL「ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~」製作委員会/岩田えり
ライブ配信もあり! ぜひ熱いステージを目に焼きつけて
MUSICAL『ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~』
<東京公演>
2022年10月29日(土)~11月13日(日)
東京芸術劇場プレイハウス
[チケット料金]¥12,000(全席指定)
<大阪公演>
2022年11月16日(水)~11月21日(月)
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
[チケット料金]¥13,000(全席指定)
<金沢公演>
2022年11月25日(金)、11月26日(土)
北國新聞赤羽ホール
[チケット料金]S席 ¥9,800、A席¥8,800(全席指定)
<仙台公演>
2022年11月29日(火)、11月30日(水)
電力ホール
[チケット料金]¥11,000(全席指定)、U-25チケット¥5,500
※公演時間や、当日券販売についてはホームページでチェックを。
【ライブ配信】
<配信日程 ※アーカイブ配信はなし>
【1】2022年11月13日(日) 13:00回 (東京公演 千穐楽公演)
【2】2022年11月30日(水) 13:00回 (大千穐楽公演)
<チケット発売情報>
チケットぴあ
※配信は「PIA LIVE STREAM」での配信。
チケット購入、視聴方法については発売ページをご確認ください。
<視聴券>
視聴券のみ:¥4,800、パンフレット付視聴券:¥7,000
※パンフレット付視聴券は別途配送手数料がかかります。
※視聴券は各配信、それぞれ必要です。
<視聴券 一般発売情報>
視聴券のみ:10月22日(土)10:00〜各回開演1時間後まで
パンフレット付視聴券:10月22日(土)10:00〜各回公演1週間前まで(予定)
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