周りをハッピーにする明るい笑顔、端々に気遣いが感じられる優しい言葉。たくさんの感動を届け続けてくれている同世代スター・相葉雅紀さんが8年ぶりにLEEに登場! 日常の中で大切にしていることから、主演最新作への思いまで、丁寧に語ってくれました。
profile
あいば・まさき●1982年12月24日、千葉県生まれ。1999年、嵐のメンバーとしてデビュー。以降、音楽、ドラマ、映画、舞台、ラジオ、バラエティと多方面で大活躍。『相葉マナブ』(テレビ朝日系)、『VS魂 グラデーション』(フジテレビ系)、『嗚呼!!みんなの動物園』(日本テレビ系)等に出演中。
公式サイト:https://www.johnnys-net.jp/page?id=artistTop&artist=46
自分なりのルーティンを続けることで心が落ち着く
今回、待望の登場となった相葉雅紀さん。その撮影テーマに編集部が選んだのは、「柔らかさ」。優しくてしなやか、それでいてまっすぐな軸も持っている。そんな魅力の理由を知りたくて、と伝えると……「いやいや、特別なものはないですよ(笑)」。ふんわりと照れ笑いしながら、まずは最近の暮らしについて教えてくれました。
「毎日心がけているのは、食事をバランスよくとること。夏頃までは舞台の稽古などで運動量が多かったから、食べる量も増えていました。家では、リカバリーウェアを着て、体を回復させたり。ここ何年かで、ジムでのトレーニングや神社へのお参りといった自分なりのルーティンができてきたんですが、それを続けていると、心が落ち着くような気がしますね」
日常生活では、穏やかで自然体。一方、仕事においては、明確に意識していることがあると言います。
「いつでも情熱と愛情を持って、現場にいるようにしています。『座長だからこうあるべき』とか『いい空気を作らなきゃ』とか考えているわけではなく、ひとつひとつの作品の完成度を精いっぱい高めたいだけ、というか。お芝居なら、基本的には台本どおりにやりたいけど、難しい場合には自分の意見を持って行く。
受け入れてもらえたらそのままやってみるし、別の方法でと言われたらそれにも柔軟にトライしたいと思っています。気をつけていることといえば、思いついたことをすぐには言わずに、時間をかけて頭の中で用意してから表に出すこと、くらいかな。ちょっと言葉が違うだけで、とらえられ方はまったく変わるものだと思うから」
真剣だからこそ生まれる“いい緊張感”を大切に
トップランナーとして走り続けている相葉さん。自分では、自身をどう見ているのでしょうか。
「僕は、何も考えずに力を抜いてうまくできる、というタイプではないみたいで。新しい現場に入るときも初めての人に会うときも、必ずある種の怖さがあるんです……今、この取材中もね(笑)。でもこれは、作品や相手に真剣に向き合うからこそ生まれる“いい緊張感”。だから、大切にしてプラスに変えていきたいと思うんですよね。
例えば、ライブ前に緊張するなら、何度もリハーサルを重ねて、少しずつ自分に自信をつけて、最終的には『ここまでやってダメなら仕方ない!』という段階まで持っていく。そうすれば、失敗したとしても、振り返って引きずることはあまりないかな。ずっと僕の中にあるのは、止まったり後ろを向いたりはしたくない、という気持ち。ゆっくりでもいい、歩いてでもいいから、前へ進み続けていきたい。そんなふうに考えているんです」
現場は、怖いどころか想像以上に明るかった!
バラエティでのMCやトークからドラマや舞台での演技まで、多彩に活躍する相葉さん。その幅と奥深さは、年々増し続けている印象です。最新作『“それ”がいる森』では、ホラー映画に初挑戦!
「ホラー界の名匠・中田秀夫監督のもとで初チャレンジをさせていただけて、とてもうれしかったです。現場は、ホラーだからといって怖い雰囲気ではなく――真冬の森は寒かったけど(笑)、想像以上に明るかったですね。監督はじめ、長年ホラーにかかわってこられた方々が、とにかく楽しそうなんですよ。『どうすれば怖く見えるかな?』と試行錯誤しているときは、まるで子どもが好きなもので遊んでいるみたいにテンションアップ。僕まで幸せな気持ちになりました」
今作の舞台は、不可解な怪奇現象が多発するという実在の森。劇中では、近くに住む人々が得体の知れない“それ”に遭遇して、未知の恐怖を経験することに――。
「実は僕、怖いものは苦手なんです。昔は心霊ロケに行く機会も多かったけど、本気で逃げたかったほど。でも、ホラーやサスペンスの作品はけっこう見ているんですよ。目を細くして指の間から、そ~っとのぞく感じで(笑)。非現実的な刺激にハラハラドキドキするのが、たまらないのかも。中田監督の『リング』も、衝撃的だったなぁ……! 監督には、恐怖度や緊迫度を数字で表して『ここではもっと大きなリアクションを』というふうに、表現の強弱を演出していただいて。すごく勉強になりましたね」
ホラーであると同時に人間ドラマでもある作品
相葉さんが演じた、農業を営む主人公・淳一は、元妻と暮らしていた息子が訪ねてきたことから父子での生活を始めます。その描写にも、細やかな工夫がありました。
「淳一を演じるうえでは、レギュラー番組でよく農家の方とご一緒させてもらっていることがヒントになりました。農業をする手ってかっこいいんですよね。ゴツゴツしていたり爪に土が入っていたりして、説得力がある。僕も、手に土をつけて役に臨みました。物語のうえでは、淳一の父親としての成長も大事な要素。
監督には、役の変化を見せられるように『この場面をきっかけに、こう変わっていくのはどうですか?』と提案をして、セッションしていきました。息子役の上原(剣心)くんも、監督に根性でついていっていて。ハングリーでたくましかったですよ。この映画は、新しいテイストのホラーであると同時に、親子の絆を描く人間ドラマでもある作品。ホラーが苦手な方にも、見ていただけるんじゃないかと思うんです。もちろん、怖いですけどね(笑)」
information
『“それ”がいる森』
農業を営む淳一(相葉)は、元妻が引き取った息子・一也(上原剣心)の突然の来訪を機に、父子で暮らし始めることに。その頃、近くの森では不可解な怪奇現象が連続発生。二人は、偶然得体の知れない“それ”を目撃してしまう――。ホラー映画界の名匠・中田秀夫監督最新作。9月30日、全国公開。
取材・原文/藤本幸授美
こちらは2022年LEE10月号(9/7発売)「スペシャルインタビュー 相葉雅紀さん」に掲載の記事です。
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