こんにちは。美容エディターの伊熊奈美です。
今回もヘナの質問にお答えします。前回の質問はこちらでした!
「先日、髪がきれいな知人にどうやって染めているか聞いてみたら、ヘナで染めていると言っていました。ヘナとはどういうものですか? オレンジに染まると聞いたことがあるのですが、オレンジには見えなかったのも疑問です」(ume・45歳)
白髪率が高いと、ヘナ染めはオレンジっぽい髪色になる
ヘナはヘンナという樹木の葉を乾燥させて粉末状にした、植物性染料です。詳しくは前回のお話からご覧くださいね。
ヘナは白髪の部分だけオレンジ色に染めるとお伝えしましたが、今回はオレンジ色から、ダークブラウンや黒にする応用編です!
ヘアサロンでは黒髪に対する白髪の量を「白髪率」という言葉で表します。これは厳密に白髪の本数を測定しているわけではなく、分け取った部分にどのくらい白髪があるのか、その量を見た目で決めています。全体の白髪率は5%でも、白髪が多い部分では白髪率が20%、ということもあります。
ヘナで染めた時にオレンジ色になるかどうかは、その髪の白髪率が決め手になります。ヘナは白髪の部分だけをオレンジ色にするので、白髪が多ければ、オレンジ色が多くなり、全体的にオレンジ色の髪に見えます。
ヘナ+インディゴで黒色に寄せていくことが可能!
オレンジ色の明るさを抑えるには、ヘナのパウダーに藍の色をもつインディゴ(ナンバンアイなど)のパウダーを掛け合わせることで、ブラウンやダークブラウンにすることができます。
【ヘナ+インディゴのあわせ使いの方法】は3つあります。
いずれも、セルフでもサロンでも行われる方法です。
①ヘナとインディゴのブレンドパウダーを使う
→セルフで染める場合もこれなら簡単。湯溶きして塗るだけ。染まりには少し時間がかかる
②ヘナとインディゴのパウダーを混ぜて使う
→インディゴとヘナの量を自分で決められる。ヘナに慣れた人はこちらの方法も
③最初にヘナで染めたあと、2回目にインディゴで染める
→深くしっかり染まるけれど、セルフでは手間がかかる。ヘナ専門サロンなどでよく行われる
インディゴの比率が少ないとブラウン、比率が多くなると黒髪に近くなります
セルフ染めで使う市販の「ブラウン」や「ダークブラウン」というヘナは、ヘナとインディゴのブレンドパウダーです。初心者さんが自分で染める場合はこれを使うのが手軽ですが、慣れてきたらヘナとインディゴを自分で混ぜて使えば、明るさの調節もできます。
湯溶きするとこんな感じ!
左はヘナのみ、右はインディゴが混ざったヘナ。
ヘナの色はうぐいす色で抹茶のような香りがしますが、インディゴブレンドはそれより緑っぽく、い草のような香りがします。いずれも数日はにおいが残るので、好みは分かれるところ。ヘナの専門サロンではヘナでもカラー剤のように根元にブレンドヘナ、毛先はヘナ単体と塗り分けをしてくれることも。
ヘナのメリット&デメリットをよく検討して
インディゴを混ぜたブレンドヘナは、特にしっかり毛先に入るので、ハイライトなどの目的でブリーチをしても色が抜けにくく、反応が起こって緑色になることがあります。インディゴブレンドのヘナを使うようになったら、ブリーチや一般的なカラー剤(アルカリカラー)に影響するので、基本的には戻さないことを前提にして始めることをおすすめします。
また、ヘナ単体でもブレンドヘナでもトリートメント効果は高く、くせ毛が落ち着くのがメリットですが、パーマはかかりにくくなります。
始めるときには、美髪や頭皮ケアが優先なのか、それともカラーやスタイルのデザインが優先なのかをよく検討してからスタートしましょう!!
伊熊さんが伝授する白髪染めテク、こちらもチェック!
伊熊さんへの質問募集中です!
大人女性の髪悩みの救世主、伊熊さんへの質問大募集中です! 少しずつですが、お答えしていきますので、ぜひ質問を送ってくださいね!
伊熊奈美 Nami Ikuma
毛髪診断士・美容エディター
毛髪診断士の資格を持つ美容エディター。雑誌や書籍の編集・執筆のほか、セミナー講師やヘアケア製品開発にも携わる。大人女性のヘア情報サイト『HAIRISTA』を監修。1男の母。
この記事へのコメント( 0 )
※ コメントにはメンバー登録が必要です。