原因不明の不調は月一のゴッドハンドを頼ってます!
今年で45歳の私。ホルモンバランスの変化なのか、いつも本調子!とはいかなくなってきました。寝付けなかったり、脚のむくみがとれなかったり……気持ちが落ち込むことも。病気でもないし、がんばれないわけでもない。
でも、20代30代の頃のように「もっとパフォーマンスを上げていろんなことに取り組みたい」と思っています。そんな私を支えてくれているのが、数年前から月に1回で通っている整体。
実は私は中学生の頃から、肩コリに悩まされていて、大人になってからはマッサージの回数券を使い、最低でも2週間に1回はコリをほぐす生活でした。それが、水野先生の施術を月に1回受けるようになってからというもの、もう何年もマッサージに行っていません。
忘れるくらい、行く必要がなくなったんですね。水野先生のモットーは「100年活きるカラダをデザインする」ということ。専門医に診てもらっても、不調の原因がわからず、なかなか良くならないという、多くの人を救うゴッドハンドなのです。
水野先生は京都の拠点『S-BODY JAPAN』中心に、東京・北海道・福岡と、全国を飛び回って施術をしています。私は東京で施術を受けているのですが、今年の春から、表参道駅A2出口から徒歩5分の場所にある、『AFRODE CLINIC(アフロードクリニック)』に移りました。ここがちょっと雰囲気がクリニックっぽくなくて、病院嫌いな人も行きたくなっちゃうんじゃないかという素敵な場所なのでご紹介したいと思います。
まるでアートギャラリーのような空間
ガラス張りの入口を抜けると、たくさんのアート作品が。「え?ここがクリニックですか?」と戸惑いながらも中に入ってみました。迎えてくれたのは、このクリニックを監修する、メディカルスタイリストで脳神経外科医でもある道下将太郎先生。こちらの道下先生、実は水野先生の施術にほれ込んだファンのひとりなんです!西洋医学だけではうまくアプローチできなかた部分に対して、水野先生の施術ならと可能性を感じた道下先生がスカウトしたとのこと。身体に対して包括的にアプローチできるクリニックとして、AFRODE CLINICは誕生しました。
31歳とお若い道下先生ですが、新たな医療の哲学を打ち出していることで注目を集めています。たとえば、単調で退屈になるリハビリテーションを、旅行を楽しみながらのリハビリに変えるなど、人生を豊かにする医療を提案し続けています。
そんな道下先生が次に提案するのが、アート×医療。「アート作品の見方を引き出すことで、心の柔軟性を養うことができるんですよ。僕自身脳神経外科として生死にかかわることが多い。人が幸せに生きるためには、手術や薬だけではまかないきれないと感じていたので、この場所を作りました」と道下先生。アートが大好きでアーティストの支援もされているそうで、NFTアートを絡めたキャンペーンなど、おもしろい取り組みも行っています。
ここでは、医療を根幹に、食事や運動、アートや美容の分野をつなぐようにして、心身ともに豊かに生きるための幅広い提案をしてもらえるのです。たとえば、水野先生のカイロプラクティックのほかに、メディテーションやヨガ、美容医療も受けられます。幹細胞培養上清液点滴やレーザー治療、自然なしわの矯正ができるAestheFill(エステフィル)というコラーゲン生成を活性化させる施術などなど、最新の美容医療も揃っています。
ここでできることが多岐にわたっているので、なかなか説明が難しいのですが、病気になってから行くというよりも、病気にならず、楽しく美しくいるために通う場所という風に私は捉えました。日常的に、身体と心をひとつの場所でメンテナンスできる場所って、考えてみるとなかったですよね。
「ここに来たら、生活習慣や考え方、つまり生き方の角度を1度を変えられる。初めはわずかかもしれないけれど、その1度が人生において大きな変化をもたらすと思っています」と道下先生は語ります。意外に感じたのですが、会員制ではないそうです。まずは気軽に道下先生に相談してみよう!という感覚で通えるのもいいなと思いました。
健康で楽しく生きることに貪欲になりたい
私は40代半ばを迎え、義両親の他界を経験したことで、これまで以上に「死」ということに対して考えるようになりました。日本では死について語ることはタブー視する傾向にありますが、医師として多くの人の死の瞬間に立ち会ってきた道下先生の死生観について深堀してみました。
「僕はいつも、いかに〝ハッピーに死ぬか〟ということを深く考えています。衣・食・住の環境が比較的安定している日本で、さまざまな病気を治療できたとしても、日々の生活の中での幸福を実感できる基盤がなければ、本当の意味での幸せを感じることはできませんよね」
と道下先生は語ります。生命の存続を前提、要するに医療体制は整えた上で、ひとりひとりが豊かな人生を送るために何ができるのかという問いに応える必要性を感じているそうです。
「幸福のあり方は人それぞれであるからこそ、死生観やライフスタイル、生活の有り様を含めた”自分が自分であり続けるために、総合的な健やかさを求めるための選択肢がもとめられていると思って、このAFRODE CLINICをつくりました」
私は自分がどんな生活がしたいから、どんな身体づくりが必要なのかとか、つなげて考えてみたことがなかったかもしれません。でも確かに、立ち止まって考える機会がないとあっという間に老いてしまう気がします。病気になったらお医者さんへ行くというのは当たり前ですが、ここはきっと健康なときに、自分にとっての健やかな生活を見つめる場所なのでしょうね。少しでも美しく、健康に動き回ってハッピーに生きることに貪欲でありたいと思いました。
ファッションが好きならば最期の洋服も選びたい
クリニックの中に、テーラーのような場所を発見!ここではなんと、亡くなったときに着る、いわゆる「死装束」を製作中とのこと。生前に気に入って着ていた洋服が選ばれることが多いと思いますが、自分で準備している人はまだ少ないでしょう。ここに通う人はファッションに精通した人も多く、要望に応えて準備を進めているそうです。
「死装束を生きているうちから作っていくことで、死に向き合う準備ができる。周りの残された方々も、これだけ死に向き合っていたから、亡くなった時に大往生と思えるでしょう」と道下先生。実際に大勢の人を見送った道下先生だから語れる、深みのある哲学です。
生地やデザイン、着心地など、細部にまでこだわった死装束。私はこれまで考えたことがありませんでしたが、自分で好きな洋服を準備しておけるならば、自分らしくこの世を去ることができるのではないかと感じました。自分の最期を考えることで、いまある生を改めて大切に感じることができる、良いきっかけになりそうですね。
ちなみに道下先生の白衣は、某海外高級ブランドのアジアNo.1テイラーとスーパーモデルらと立ち上げた株式会社31で作成したもの。裏地に一般的な死装束の生地を使っていて、「死を背負って生に責任を持って向き合う」という意思表明なのだそうです。
「〝お医者様〟と特別扱いされるのが嫌いなんです。医療は水や電気と一緒でインフラのひとつ。もっと敷居を下げていつでも関われる必要があると思っているんです。人がハッピーに生きるためには、医療だけではなくて、たとえば運動をするためのジムや食事をするレストラン、それぞれがつながってはじめて成立すると思うんです。現在は近くのジム、レストランと提携し、ジムのメニューを運動箋として、レストランメニューを食事箋として処方したりしています。ここは病院っぽくないですよね(笑)。病院に行くのが嫌な人にも、来ていただけるかなと」
もちろん医療的な部分でも、手術などが必要だとわかった際には、紹介状も書いていただけるとのこと。「どんな病院に行ったらいいのかわからない」「病院が怖い!」と思っている人は、一度、行ってみてはいかがですか?私の家族にもいます、病院嫌いが(笑)。アートギャラリーを観に行くついでに……という感じで連れ出してみようと思います。
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上紙夏花 Natsuka Uegami
ライター/ビューティープランナー
1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳