100円ショップとスーパー、食品はどっちが安い?
食品の値上げが止まりません。
5月以降に予定されているのはケチャップやソース、お酢、カップ麺や袋麺など。さらに、ウクライナ侵攻の影響で今後も小麦価格が上がっていきそうですから、パンや麺類、お菓子もますます上がるでしょう。
そんな中、大手流通のイオンや西友がPBブランドの価格凍結を宣言しました。6月中までは頑張るとのことですから、しばらくPB頼みの買い物が増えそうです。
もちろん、食品を扱っているのはスーパーだけでなく、ナショナルブランド(NB)の一部商品はドラッグストアで買うほうが安いことも。加工品ならディスカウントストアや、賞味期限間の見切り品を扱うネットショップなども注目です。
もう少し身近なところでは、100円ショップも選択肢ではないでしょうか。本来、100円ショップに並ぶ食品は、スーパーやドラッグストアと比べ、必ずしも安いとは言えませんでした。
というのも、当たり前ですが100円ショップの最低価格は100円から。同じカテゴリーの商品がドラッグストアなどでは98円で買えたり、もっと安い価格のPB商品も見かけたからです。
でも、この先スーパーやドラッグストアの店頭価格がじわじわ上がっていけば、100円を急に105円や110円には上げられない100円ショップの方が、モノによっては安くなる現象が起きるかもしれません。
この先は内容量が減ってくる可能性も
大手100円ショップのダイソー、キャンドウ、ワッツの各店舗を回ってみたところ、乾麺やパスタ、パスタソースはスーパーとそん色のない分量で販売されていました。小麦粉やてんぷら粉も同様です。
スーパーと同じメーカーとはいきませんが、袋麺やカップ麺も100円で買えます(ただしカップ麺は少量タイプの場合あり)。ケチャップやマヨネーズ、しょうゆ、食用油は、100円ショップで買えるのはかなり小ぶりなサイズのみ。
このように、100円ショップで買った方がオトクかどうかはモノによって差があります。とはいえ、スーパーで値上げにより100円以上となった食品が、100円ショップで手に入るとすればありがたいですね。
ウクライナ情勢の先行きによっては、モノの価格はますます上がると考えられます。100円ショップはすぐに値上げできない代わりに、内容量を減らす対策を取るでしょう。
消費者の私たちは、食費は上がると覚悟して、家計バランスを見直すことが必要になるのです。
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松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。
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