寒い季節にお世話になった冬物衣類、来年も気持ちよく着られるようにきれいに洗ってしまいたい! 今回は、ダウンのお手入れの方法をご紹介します。
ドラム式洗濯&乾燥機でボリューム復活!
しっかり乾かすことで元どおりふっくら。できればコインランドリーに行って、パワフルな乾燥機を使うのがベター。
【洗い方】
1.裏返して空気を抜き大きめネットに入れる
汚れが目立つ部分にははじめにブラッシング。ファーなどは取り外し、ファスナーやボタンはすべて閉めて裏返す。空気が多いと洗濯機内でうまく回転しないため、空気を抜きながらざっくりとたたむ。
「ギュッと押し込むとシワになりやすいので、やや大きめサイズの洗濯ネットに、余裕を持たせて入れましょう」(向山正幸さん)
2.ドラム式洗濯機で2~3点一緒に洗う
「ドラム式洗濯機で洗います。1点だけで洗うとドラム内でバランスが悪く故障の原因になるので、できればほかのダウンと2~3点一緒に洗いましょう」(向山正幸さん)
おしゃれ着洗剤または弱アルカリ洗剤で5分洗い、軽く脱水→すすぎを3回繰り返し、最後は8分脱水。
「脱水で一時的にダウンがつぶれても、乾燥機にかければボリュームは戻るので大丈夫です」(向山正幸さん)
POINT
縦型洗濯機ではうまく洗えません
縦型だとダウンが浮いてしまい、きちんと洗えないので不適。その場合はもちろん、ドラム式であっても、コインランドリーで洗い&乾燥するほうがよりきれいに仕上がる。
3.乾燥機で叩くように乾かせばボリューム復活
ネットから取り出し、表面のシワを伸ばすため乾燥機に10分ほどかける(「タンブリング」の機能があればなお◎)。その後、自然乾燥で半乾き程度まで乾かしたら、再度乾燥機の「ほぐしモード」で20分乾かすと、ダウンがふっくら元どおり。
「家庭の洗濯機で乾燥機のほぐしモードがない場合は、コインランドリーを利用しましょう。仕上げにスチーマーを当てるとシルエットが整います」(向山正幸さん)
【しまい方】
翌年もきれいに着られるように防水スプレーを
完全に乾いたら、翌年に着る際に汚れがつきにくいように防水スプレーを塗布。
「袖口や衿元など、汚れやすい場所は特に重点的に塗布してください」(向山正幸さん)
防水スプレーが乾いたら、無臭の防虫剤、除湿剤とともにクローゼットに吊るして保管する。
NG
圧縮袋で小さくするとふっくら感が戻りにくい!
圧縮袋に入れて空気を抜くと、表面にシワが寄り、スチーマーで伸ばす手間が。またコインランドリーの大きな乾燥機にかけないと、中のダウンのふっくら感も戻りにくいので、吊るして保管するのが正解。
教えてくれたのは?
クリーニング カラキヤ
向山正幸さん
今年で創業112年、大手衣料ブランドからの信頼もあついクリーニングの老舗「カラキヤ」で品質管理の責任者を務める。クリーニング歴40年の大ベテラン。日々の営業の傍ら、シミ抜き技術の研究開発にも熱心。
クリーニング カラキヤ
東京都港区高輪2の7の8
☎03・3445・0974
●Instagram:karakiya1909
●公式サイト:www.karakiya.com
他にも「ニット、ダウン、コートの洗い方&しまい方」を公開中!
次回は「来年もきれいに着られる! コートの洗い方&しまい方」をご紹介。
撮影/伊藤奈穂実 イラストレーション/ツルモトマイ 取材・文/遊佐信子
※商品価格は消費税込みの総額表示(2022年3/7発売LEE4月号現在)です。
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