三重県・多気町に昨年誕生した、自然と共存するリゾート施設「VISON(ヴィソン)」で2回にわたってハント! 今回のお目当ては、暮らしまわりのセンスあふれる品々が揃う「くるみの木 暮らしの参考室」。石井さんが愛する、あのアイテムがいっぱい。
石井佳苗さん/Kanae Ishii
雑誌や書籍、広告など多岐にわたって活躍。初心者にもわかりやすいオンラインレッスンも好評。「VISONは前から興味を抱いていた新スポット。予想以上の充実ぶりで大満足でした!」(石井佳苗さん)
Instagram:kanaeishii_lc
公式サイト:https://kanaeishii-stylist.com
vol.2 | area: 三重(前編) | Hunting item: かご・木箱
自然に囲まれた三重の新スポットで天然素材の収納アイテムを探す
“自然いっぱいの町並みの中で、どんな素敵なものに出会えるかわくわくが止まりません”
自分の暮らしに溶け込む風景が想像できるものばかり。「実用も兼ねるから、いつもよりお財布の紐がゆるむのはあたりまえ(笑)」(石井佳苗さん)
Hint-1
一期一会のかご類は、直感を信じて見た目で選んでOK
「惹かれたら買ってよし!」と、かごに関しては自分に甘めな石井さん。「インテリアアイテムでありながら実用的な収納にも役立つので、後悔することは少ないんです」(石井佳苗さん)
また、専用の収納グッズは統一感がないと雑然と見えるけれど、かごであればそのバラつきがむしろ空間のアクセントになるのも魅力。「国も素材もこだわらず、直感で選びましょう!」(石井佳苗さん)
これはバッグにも収納にも、両方使える!
まず手に取ったのは「Light&Will」のイタヤカエデのピクニックバスケット(写真左)。「持ち運びに便利。撮影で使う布類を入れるのにいいかも」(石井佳苗さん)
続いて目を引いたのが、岡山県・蒜山のがま細工のかごバッグ(写真右)。「整然とした編み目が美しい!」(石井佳苗さん)
サイズ違いで複数買っておくと後から役立つことも多い。秋田の「民芸イタヤ工房」のイタヤカエデのかごは、平たい形が使い勝手◎
中山秀斗さん作の竹かご。ハンドル付き小サイズはお出かけにも
Hint-2
箱ものをサイズ違いで重ねれば無造作すぎないディスプレイに
木工作家・川合優さんディレクションの「SOMA」シリーズの箱膳。漆塗りの昔ながらの箱膳はインテリアのテイストを選ぶけれど、白木なら和に寄りすぎず、気軽に取り入れられる。
「サイズを揃えてもいいのですが、ここは大小重ねることで生まれるリズム感を生かしたいですね」(石井佳苗さん)
安定感のある木箱は、割れものも安心して収納できるのが長所。
重ねて使うとよりいい感じ
空間作りのヒントを得られるミュージアムも併設
店舗の奥に有料のミュージアムも併設(入館料¥600)
ハンス J.ウェグナーがデザインしたデスク上には、澄敬一さんのオルゴールが
このコンパクトさ、理想です!
石井さん絶賛! 内田鋼一さんの手による、漆喰のキッチン
壁のポスターはくるみの木30周年を記念した望月通陽さんの作
和室には内田さん作の鉄錆膳が重ねられて
食器はすべて「くるみの木」代表の石村由起子さんの私物
Hint-3
何を入れる?が店頭で決まらなくても、家に持ち帰ればおのずと決まる
ちょっと変わったかごが目に入り、すかさずチェック。
「フォルムがかわいいですね。ちょっと不安定だから割れものはNG。フタがしっかりかぶさっているタイプだから、手軽に出し入れ、ともいかないけれど……」(石井佳苗さん)
あまりのかわいさに、中に入れるものは決まらぬままハント。「かごはいくつあっても大丈夫。使い道は、いくらでも見つかります!」(石井佳苗さん)
韓国の柳行李。縁部分に松を使い、葛で束ねているという繊細な手仕事
この神棚、グッドデザイン!
今回のテーマではないけれど、この神棚も即決。「神社でいただくお札を祀る場所に迷っていたんです。紐を釘で固定するだけのシンプルな構造も、大げさでなくていい!」(石井佳苗さん)
Hunting item かご・木箱
旅先で一目惚れしたあれこれは、まるで昔からこの空間にあったように日々の暮らしに仲間入り。
飾り方1
中身を使う場所にぽつんと置いても絵になるのが、かごのよさ
分類しづらいこまごまとしたアイテムや書類は、出しっぱなしにしておくとそれだけで部屋が雑然とした印象に。そんな一切は、まとめてかごにIN! どんなに生活感にあふれたものでも、かごにさえ入れれば万事解決。「特に今回選んだような編み目の美しさに特徴のあるかごは、そのたたずまいがインテリアのアクセントになります」(石井佳苗さん)
“すぐに取り出せない”が、むしろ長所に!
しっかりフタがしまるかごは、薬入れとして。「猫たちが開けられないので安全です」(石井佳苗さん)柳行李(幅27×奥行き18.5×高さ8.5㎝)¥49500
自立するかごは何かと便利です。
「かっちりしたかごは、書類の収納に便利」(石井佳苗さん)手提げかご(幅30×奥行き16×高さ32㎝)¥14300
飾り方2
収納場所が足りない台所の床に。ひとつアイテムを足せば、“特別な一角”
シンプルな木箱の中には、最近楽しんでいる中国茶の道具や茶葉を。「大小重ねるだけでも空間にリズムがつきますが、さらに形のおもしろいもの……今回は急須を飾るように置くことで、“収納”という実用面だけではない、インテリアとしても意味あるコーナーになりました」(石井佳苗さん)
鉄瓶を飾る台座の感覚で
「自然な木目もポイントに」(石井佳苗さん)箱膳(大 幅32×奥行き32×高さ18㎝)¥22000・(小 幅25×奥行き25×高さ15㎝)¥16500
飾り方3
シンプルな神棚がわが家になじんでる
「すっきりとしていて、それでいて神棚としてのすがすがしさを感じるデザイン」(石井佳苗さん)神棚としてだけでなく、飾り棚としても使える。「MINE」中峰渉さんの神棚(幅33×奥行き9×高さ38㎝)¥12100
今回のHuntのまとめ
かごをはじめとする自然素材のアイテムはいくつあってもいい!
Kanae Ishii
かごも箱も、もう十分に持ってはいるんです。それでもやっぱり、目新しいものがあればときめくし、その場で活用法が思い浮かばなくても持ち帰らずにいられません。でも大丈夫! 家に戻れば、ちゃんと収まるべきところを見つけてくれるのが、かごたちの素晴らしいところ。いくら増えたって、困ることはないのです。
Hunting Spot
VISON(ヴィソン)内「くるみの木 暮らしの参考室」
名古屋駅から高速バスで1本です!
DATA
[VISON]「癒」「食」「知」をテーマとした、宿泊&温浴施設まで網羅する日本最大級の商業リゾート。施設の監修には陶芸家・造形作家の内田鋼一さんを筆頭に多くのクリエイターが携わる。三重県多気郡多気町ヴィソン672番1
https://vison.jp/
[くるみの木 暮らしの参考室]奈良市のカフェと雑貨の店「くるみの木」が暮らしの風景を提案。内田鋼一さん監修の空間に、代表の石村由起子さんが選んだ家具や器が並ぶ。ショップ併設のミュージアムも。 ☎︎0598・67・7828 営業時間10:00〜18:00 年中無休
撮影/宮濱祐美子 取材・原文/福山雅美
LEE2022年3月号『スタイリスト石井佳苗さんのINTERIOR Hunting!』より
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