時を経て気づく、四季のある風情、丁寧な手仕事 大人はそろそろ「和」を楽しみたい
盛り付けやすく料理を引き立てる、使う人に寄り添う宮下智吉さんの器【LEE DAYS】
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LEE DAYS リーデイズ
2021.11.10

お椀やスプーンの優しい感触、器を継いだときの表情、しみじみ漆の奥深さを感じている雅姫さん。漆作家・宮下智吉さんの工房を訪ね、漆のゆかしさとその丹念な仕事に心打たれました。

profile

まさき●モデルとして活躍のほか、自由が丘のショップ「ハグ オー ワー」「クロス&クロス」のデザイナーを務める。LEEの連載をまとめた『わたしの理想のキッチン』ほか著書多数。Instagram、家族と犬3匹の暮らしを綴った@mogurapicassowolsとショップ@hugowar_vintagechicも人気。

宮下智吉●1979年長野県生まれ。東京芸術大学漆芸専攻卒業、同大学院修了。2020年、松本に拠点を移し、工房を構える。個展などの情報はホームページ参照。miyashitatomokichi.themedia.jp/
「声高に主張するのではなく、使う人に寄り添う器を」
“お父さんのつくるおりょうりはとてもとてもおいしいよ。さなえより”と書かれたカードが部屋の片隅にありました。小学生と幼稚園児、娘さんたちはお父さんが大好き。
「うちのごはん、9割5分は夫が担当。私のお弁当も作ってくれるんですよ」と妻の明日香さんはにっこり、天ぷらを手際よく揚げる夫のそばで味見をしました。
その様子を「素敵なご夫婦!」と、目を細めて見ていた雅姫さんは「実際に作る人だからこういう器ができるんだなあって思うんです。ジャンルを選ばず使え、盛り付けやすく料理を引き立ててくれる」と。その出ず入らずのちょうどよさが、宮下さんの真骨頂。

モロッコインゲンとなすの天ぷら、ズッキーニのグリル、じゃかいものオーブン焼き、とうもろこしごはんなど、庭で採れた作物を主役にした宮下さんの手料理は美味しくて滋味に富んで。もちろん器もカトラリーも自作。


明日香さんは大学の後輩で、金継ぎの素晴らしい作品もありますが、今は外勤のためお休み中。穏やかでゆっくりなお二人の会話に、雅姫さんは聞き惚れていました。
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撮影/大森忠明 ヘア&メイク/岩井裕季 取材・原文/山崎陽子
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